【アパート編】トイレ詰まりを自分で直す方法と管理会社に連絡すべきケース

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【アパート編】トイレ詰まりを自分で直す方法と管理会社に連絡すべきケース

【アパート編】トイレ詰まりを自分で直す方法と管理会社に連絡すべきケース

水漏れはいつも急に起こり、原因の多くは経年劣化によるものですが、トイレ詰まりの場合は「使い方」による原因が多く、詰まった時の流し方に問題があることがほとんどです。
よくアパートなどの賃貸物件で水回りのトラブルが起こった場合は、物件の持ち主である大家さんの負担になるケースが多いですが、イレ詰まりの場合は器具の故障ではなく、使い方、流し方に問題があることが多い為、入居者負担になるケースが多ようです。

「トイレが詰まって管理会社に連絡したところ、水道業者が来て直してくれたが修理代を請求された」「料金に対して納得していないと言いたかったが、詰まらせたのは自分だし何も言えなかった」このような声を聞いたことがあります。

アパートなどの賃貸物件に住んでいて「修理代が自分の負担になるのなら自分で直したい」と思う方も多いのではないでしょうか?
その様な方々の為にアパートに特化した「トイレ詰まりを自分で直す方法」や「管理会社に連絡すべきケース」等を紹介して行きます。

アパートのトイレの特徴

アパートのトイレの特徴

「アパート」とは、2階から3階程度で木造や軽量鉄骨造で建てられる集合住宅のことを言います。
そのアパートで設置されるトイレには、いくつか特徴的なものもありますので解説いたします。

  • 3点ユニットバスのトイレがある
    3点ユニットバスとは浴槽・洗面台・トイレという3点のアイテムが入っているユニットバスのことをいいます。この3点ユニットバスのトイレはアパートで設置されていることが良くあり、トイレの特徴は便器が小さく、タンクは壁掛けの洗浄管タイプが基本です。
    尚、ユニットバス内にあるので基本的にウォシュレットは設置できません。
    このタイプのトイレはタンクに手洗い管が無く、タンクのフタが平面になっていて、その上にコンタクトのケースやカミソリなどを置き、ちょっとした棚代わりとして使われることが多いです。
    そして詰まり原因に一つに、タンクのフタの上に置いていた物が落ちて便器に入り、詰まってしまったというケースが意外と良くあります
    尚、ロータンクタイプのトイレより3点ユニットのトイレの方が洗浄管の分、タンクの位置が高くなっている為、流す時の水圧は強くなるので比較的に詰まりにくいトイレと言われています。

  • トイレの汚水管が他の雑排水管と床下で合流していることがある
    本来、排水管の合流地点にはマスという点検口が設置されますが、建物上、マスが設置できない場所は排水管同士で合流しています。
    ただし排水管の合流はキッチン、洗面所、お風呂、洗濯場という雑排水同士の合流となり、トイレの汚水は別系統で単独管になるのが基本です。
    しかし、建物のスペースの問題で雑排水管と汚水管、2本の設置が難しい場合はトイレの汚水管と雑排水管が床下で合流していることがあります
    これはアパートだけでなくマンションでも同様です。尚、この汚水・雑排水の合流管は詰まりのリスクが高くなります。
    それはキッチンの油やお風呂の洗剤等で汚れた排水管にトイレットペーパーや排泄物が流れて行くので排水管内で詰まりになりやすいからです。
    合流した先で詰まった場合の症状としては、「トイレを流すとお風呂の排水口から逆流する」というように他の場所から溢れて来ることがあります。
    排水管は埋設されているので、詰まりのトラブルが起きないとわからないことではありますが、アパートではこの様な排水になっていることもあります。

トイレ詰まりを自分で直す方法

トイレ詰まりを自分で直す方法

トイレが詰まってしまった場合に自分で直す方法はいくつかありますが、その中から3つの方法をご紹介します。それは「便器にお湯を溜めて置く方法」「ラバーカップを使用する方法」「真空式パイプクリーナーを使用する方法」の3つです。
それでは以下の表をご覧ください。

トイレ詰まり解消方法作業難易度解消できる詰まり症状詰まり解消力
便器にお湯を溜めて置く軽度の紙詰まり
ラバーカップを使用する軽度の紙、排泄物詰まり
真空式パイプクリーナーを使用する中等度の紙、排泄物詰まり

それぞれ作業難易度や解消できる詰まり症状、そして詰まり解消力が違います。
ただし、作業難易度と詰まり解消力はこの3つの方法の中での相対的評価となります。
言い方を変えればDIYの範疇での高、低や強、弱ということです。

必要な道具

トイレの詰まり解消は工具だけがあれば作業できるという訳ではありません。工具以外にも必要になってくる道具がありますので見て行きましょう。

道具用途
バケツ便器内に溜まった水を移したり、便器にお湯を流し入れたりする時に使用します。
灯油ポンプ便器内の水位調節に使用。灯油ポンプを使ってバケツに水を移します。
ひしゃく便器内の水位調節に使用。ひしゃくを使ってバケツに水を移します。
タオル・雑巾各所、水で濡れた場所を拭く時に使用します。
ゴム手袋手の保護の為に装着します。汚物、汚水を扱うので必ず装着しましょう。

※灯油ポンプとひしゃくはどちらか一つあれば大丈夫です。

これらは最低限必要になる道具です。
他にも新聞紙をトイレ床面に敷く、大きなビニール袋で床や壁を保護する等、自分で必要だと思うことがあればどんどん取り入れて行きましょう。

トイレ詰まり解消作業手順と注意点

トイレ詰まり解消作業手順と注意点

それでは「便器にお湯を溜めて置く方法」「ラバーカップを使用する方法」「真空式パイプクリーナーを使用する方法」について、作業手順と注意点を見て行きましょう。

便器にお湯を溜めて置く方法

便器内に水が溜まるという症状は詰まりで水を栓していることと同じです、詰まりには直接水が触れています。
その触れている水をお湯にすることでほぐれやすくして詰まりを流すことが目的です。
また、トイレットペーパー詰まりであれば、詰まっているペーパー自体にお湯が浸みこんで行く為、よりほぐれやすくなります。
更に、便器内にお湯を大量に溜めることで、水圧の力も利用して押し流します

※この作業はバケツを2つ使用します。

  1. 便器内の水を抜く
    便器内に溜まっている水を灯油ポンプかひしゃくでバケツに全て移します。

  2. 便器に50度のお湯を入れて溜める
    もう一つのバケツに50度のお湯を入れ、便器に流し入れます。
    お湯は便器の縁から5㎝くらい下まで入れましょう(ほぼ満水で溜まっている状態です)

  3. 30分間待つ
    30分待っている間に、お湯が少しずつトイレットペーパーをほぐし、水圧で詰まりを押しています。詰まりが上手くほぐれれば溜まっているお湯の水量で一気に流れて行きます。

30分間待っても便器内の水量が減らない場合は軽度の紙詰まりでは無いということなので、この作業では解消出来ません、次の行動に移しましょう。

ラバーカップを使用する方法

ラバーカップは便器内の詰まりとラバーカップの間に真空状態を作り、ラバーカップを引くことにより詰まりが引っ張られて形が崩れ、詰まりを流すことが目的です。
ラバーカップは押して使う物では無いので間違えないようにしましょう。

  1. 便器内の水位を調節する
    灯油ポンプかひしゃくを使って便器内の水をバケツに移します。
    水位は便器の引き込み口にラバーカップを置いた時、ゴムの部分が水に浸かる位の位置です。
    逆に便器内に水が無くなっている場合はバケツで水を足しましょう。

  2. ラバーカップをゆっくり押し込む
    便器の引き込み口にラバーカップを当てて、隙間が出来ない様にゆっくりと押し込んで行きます。

  3. ラバーカップを素早く引く
    押し込んだ状態から今度は素早くラバーカップを引きます。
    この時にあまり水が跳ねない様に注意しましょう。

  4. 2と3を5分程度繰り返す
    「ゆっくり押して素早く引く」という作業を5分程度繰り返します。
    水が減って行く場合は水を足して、常に真空状態が作れるようにしましょう。

5分程度繰り返したら一度バケツで水を流してみましょう。
それでも解消しない場合は軽度の紙、排泄物詰まりでは無いということなので、この作業では解消出来ません、次の行動に移しましょう。

真空式パイプクリーナーを使用する方法

基本的にはラバーカップと同じ目的です。
ラバーカップとの違いは取っ手の部分が動くので、動かせる水量(空気量)が多いということです、故にラバーカップよりも強力な詰まり解消能力があります

作業手順もほぼ同じです。
違う点は「取っ手を押し込んだ状態で便器の引き込み口にセットする」ことと「引く時に取手だけを引く」ことです。

この作業も5分程度繰り返したら一度バケツで水を流してみましょう。
それでも解消しない場合は中等度の紙、排泄物詰まりでは無いということなので、この作業では解消出来ません、次の行動に移しましょう。

アパートトイレ詰まりの作業事例

アパートのトイレ詰まり現場で起きた作業事例を2つ紹介いたしますが、どちらも単純なトイレ詰まりでは無かったケースです。

ケース① トイレ詰まりの原因が汚水マス詰まりだった

「トイレが詰まった」という依頼がありました。
現場はアパート1階の部屋で個室のトイレでした。
トイレを確認すると少し経ってから便器内に水が溜まるという状態。

流れ方が少し遠い場所で詰まっている感じだったので、外にある汚水マスを確認することに。
汚水マスは玄関前にあるコンクリートマスで、マスのフタを開けるとマス内に水が溜まり、詰まっていました。
これが今回のトイレ詰まりの原因です。
アパートなど集合住宅のマスは共用部分である為、修理の責任及び判断は管理会社・大家さんとなります。

そのことを入居者に伝え、管理会社の連絡先を教えてもらい、管理会社に連絡して状況と修理の見積りを説明しました。
すると「大家さんに確認するので一旦待っていてほしい」との回答。
待機して5分程すると折り返しがあり、作業依頼をしていただけたので、そのまま作業をすることになりました。

マス詰まりだったので、まずは電動トーラーという電動式のワイヤー作業を行い、詰まりに穴を空けて行くことに。
ある程度穴が空いたら高圧洗浄で詰まりを洗い流しました。
トイレも無事、流れるようになっていました。

ケース② トイレ詰まりと便器下からの水漏れが同時に起こっていた

「貸している部屋のユニットバス内のトイレが詰まっていて、便器の下から水漏れもしている」という大家さんからの依頼がありました。
現場はアパートの3点ユニットバス内のトイレ。
状況を確認すると、トイレは詰まっていたがユニットバスの排水溝に詰まりは無し、そして便器下からも水漏れがある状態。

外の汚水マスも確認したが詰まりは無し、これらの状況から「便器と床の接続部付近で詰まっている可能性が高い」と判断。
尚、今回は便器下からの水漏れもあり、どのみち便器を脱着する必要があったので便器脱着の修理見積りを大家さんに提示。
作業の了承をいただいたので作業開始。
止水栓を閉め、タンクと便器の取り外しをしました。
現場のトイレは便器と床フランジをガスケットという粘着性の強いパテで接続しているタイプで、本来このタイプは外す時には引っ張り剥がさないといけない為、かなり力を必要とするのですが今回はあっさり外れました。

詰まりにより接続部に水が溜まっていたことによってガスケットに浸水してしまい、粘着力が落ちていたことが便器下からの水漏れ原因でした。
便器を外したところ、詰まりは目視できたので全て取り除き、新しいガスケットに交換して便器・タンクを再取り付けしました。
最終チェックも無事にOKでした。

管理会社に連絡すべきケース

管理会社に連絡すべきケース

アパートに住んでいてトイレ詰まりが起きたら、すぐに管理会社へ連絡しないとダメですか?
子レンジャー
子レンジャー
親レンジャー
親レンジャー
水漏れの場合は早めに管理会社へ連絡すべきですが、トイレ詰まりの場合は必ずしもそうとは限りません。

それではアパートでトイレ詰まりが起こった時、管理会社に連絡すべきケースとはどのようなケースなのかを見て行きましょう。

  • 管理会社への連絡が契約で決まっている場合
    賃貸借契約書に管理会社への連絡の記載がある場合は、直ぐに連絡しましょう
    また、契約書を見ても分からない場合も管理会社に連絡しましょう、不明な時は管理会社に確認するのが一番確実です。

  • 自分で解消作業をしても直らなかった場合
    自分で解消作業をしても直らない場合は水道業者に依頼するしかありません
    この時は管理会社に連絡することが一番安全な選択です(管理会社から水道業者への連絡)
    管理会社へ連絡せずに自分で業者へ連絡しても良いですがその場合、修理代が自己負担となりますのでその点はしっかりと認識しておきましょう。
    管理会社や大家さんに無連絡で業者を呼んで修理をし、支払いは大家さんにしてもらおうとしても、まず払ってくれません。

  • トイレ以外の場所でも詰まっている場合
    トイレ単独の詰まりでない場合は入居者過失の可能性が低くなります
    例えば「トイレと浴室での詰まり」「トイレと浴室とキッチンでの詰まり」などです。
    トイレ以外の場所でも詰まっている場合は、共用部のマスや下水管で詰まっている可能性があります
    共用部が原因となれば修理義務は管理会社・大家さんにありますので、基本的に入居者が費用負担をする必要はありません。

これらはアパートだけに限らず、賃貸物件であれば同様です(マンションやビル等)

まとめ

アパートに特化したトイレ詰まりについて見てきましたが、トイレ詰まりは設備や機器の故障ではなく、使い方によって詰まらせてしまったケースが多い為、修理代は入居者負担になることが多いです。
なのでトイレが詰まってしまった場合は、一度自分で直せるかをチャレンジしてみましょう。
それで詰まりが解消すれば無駄な出費を避けられます。
自分でやってもダメなら管理会社に連絡しましょう。
一番勿体ないのはDIYで直せるレベルの詰まりなのに、業者を呼んで数千円から1万、2万の修理代を払うことです。


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