トイレの黄ばみ撃退!便器はサンポール、便座裏にハイターが効く理由
トイレの取れない黄ばみにお悩みではありませんか?
便器本体だけでなく、便座の表面・裏側、蓋、さらには便器の足元の床まわりなど、黄ばみが現れる箇所は意外と多いものです。
特に便器内の黄ばみは頑固なケースが多く、便座や蓋の黄ばみも、通常の掃除では落としきれないことが珍しくありません。
こうした黄ばみは、見た目の清潔感を損なうだけでなく、嫌な臭いの原因にもつながります。
毎日使う場所だからこそ気になるものですが、特に来客時には「なんとかしておきたい」と思う、気になるポイントの一つではないでしょうか。
本記事ではトイレのお悩み汚れである黄ばみの2つの原因とそれぞれの落とし方を解説します。
クエン酸で掃除をしているのですが取れないのです。
トイレの汚れは尿石だけではないのでクエン酸で取れないのかもしれません。
目次
トイレの黄ばみの原因は尿石と尿からの色移り
トイレの黄ばみといえば、まず「尿石」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、便座や蓋の裏側にシミのように広がる黄ばみは、尿の飛び散りによって色素が移ったものです。
このタイプの黄ばみは、表面に染み込んで定着してしまっているため、通常の掃除ではなかなか落ちにくく、見た目も不衛生に感じられてしまいます。
尿石と色移りでは掃除での落とし方が異なるので何の汚れかを見極める必要があります。
尿石
トイレの黄ばみで多いのは尿石です。
尿中に含まれているカルシウムイオンや尿中の有機物などが便器に付着して積み重なったものです。
尿石の色は、初めは淡い黄色が多いのですが放置すると色が濃くなり濁ったオレンジ色や黄土色になることもあります。
尿石がつく場所は
- 便器のフチ裏
- 便器の水たまりの中
- 尿のハネが便座の裏について尿石になることもある
- 便器を伝って垂れた尿が便器と床の間で尿石になることもある
尿石ができるとにおいが発生します。パッと見て尿石がなく汚れていないように見えてもフチ裏などに発生している可能性があります。
尿からの色移り
便座の裏側に見られる黄ばみは、何かのはずみで付着した尿がそのまま蒸発し、成分だけが残ってしまうことで発生することがあります。
また、長期間の汚れの蓄積によって尿石ができることもありますが、実際には「尿による色移り」が原因であるケースが多いです。
特に、便器のフチに残った尿ハネに便座のゴム部分が触れることで、ゴムが黄色く変色してしまうことがよくあります。
また、尿ハネが直接便座の裏側に飛んで黄ばみになるケースも少なくありません。
こうした変色を防ぐためには、掃除の際に便座や蓋の裏側までしっかりと拭き取ることが大切です。
すでに変色が見られる場合は、こまめな掃除で汚れの進行を防ぎましょう。
皮脂が酸化して黄ばみになるケースも
便座表では付着した皮脂が酸化して黄ばみになっているケースがあります。
便座は素肌が触れる場所ですので皮脂や汗が付着するためです。
取り方が知りたいです。
便器の黄ばみの取り方
トイレの尿石はアルカリ性の汚れです。
初期の汚れなら酸性のクエン酸スプレーで黄ばみ取りができます。
尿石が厚みの出るほどガチガチに固まっている場合はクエン酸では取れないのでサンポールでパックがおすすめです。
クエン酸を使った黄ばみの取り方
クエン酸スプレーをつくり黄ばみに吹きかけてトイレブラシでこすって尿石を落としていきます。
●クエン酸スプレーの作り方
スプレーボトルに200ccの水を入れクエン酸小さじ1を入れてよく溶かします。
※クエン酸水は一週間~10日ほどしか持ちません。定期的に作りなおして使いましょう。
●掃除の手順
- 便器内の黄ばみがある場所にクエン酸スプレーを吹きかける
- 1の上にトイレットぺーパーを貼り付け、さらにクエン酸スプレーを吹き付けて、10分ほど置く
- トイレットペーパーを外し(水の中に落とし)ブラシでこする
- 途中必要ならクエン酸スプレーを吹きかける
- 水を流してフチ裏や便器内を洗う
アルカリ汚れの尿石は酸性のクエン酸で中和して汚れを緩め落とします。
尿石の黄ばみが目立たない状態であればトイレットペーパーのパックは必要なく便器内やフチ裏にクエン酸スプレーを吹きかけて掃除をします。
見えない程度につきかけていた尿石があればこの掃除で落とすことができますので掃除のときに使えば臭いも取れ尿石が防げるでしょう。
立って用を足す男性がいる家庭では壁や床に尿ハネがついている可能性があるためクエン酸スプレーを吹きかけ拭き掃除をすると尿も臭いも落とせます。
【注意】クエン酸は塩素系漂白剤(キッチンハイターやカビキラーなど)と混ぜると危険ですので注意が必要です。
サンポールを使った黄ばみの取り方
クエン酸スプレーで取れないフチ裏などの頑固な尿石はサンポールでパックをします。
サンポールはやや粘性のある緑の液体でかけたところがわかるため使いやすい洗剤です。
●頑固な尿石を取る手順
- 換気扇を回して窓があればあける
- フチ裏など頑固な尿石にサンポールをかける
- トイレットペーパーを貼り付け再度サンポールをかけてそのまま2~3分放置する。
ペーパーをはがしてブラシでこする - 取れない場合は再度パックして時間を長めに置いてこすり洗いをする
※一度で取れない場合は何度か繰り返すと少しずつ汚れが小さくなってきれいになります。
サンポールは酸性の洗剤でトイレの尿石取りの定番アイテムです。
【まぜるな危険】サンポールのボトルには「まぜるな危険」の注意書きがあります。塩素系漂白剤(キッチンハイター・カビキラーなど)と混ぜると人体に有害な塩素ガスが発生し健康被害を及ぼします。
決して混ぜないようにしましょう。
便器内の水が溜まっている部分の黄ばみの取り方
便器内の水がたまっている部分、特に底のあたりに黄ばみや黄土色っぽい汚れが見られることがあります。
これは、気づかないうちにたまった「尿石」が原因です。
水の中に沈んでいる部分に尿石が固着してしまうと、非常に硬くなり、通常の洗剤では落としにくくなってしまいます。
そのため、汚れに気づいたらできるだけ早めにブラシなどでしっかりこすり落とすことが大切です。
放置せず、こまめなチェックと掃除を心がけましょう。
初期の段階ではトイレ用洗剤でも落ちます。
落ちない場合はサンポールを使います。
サンポールをワンプッシュ垂らし入れてブラシなどで溶かして2~3分(汚れが強い場合は10~20分)放置しこすり落としましょう。
それでも取れない場合は便器内の水を汲みだしてサンポールでパックします。
水を汲みだすのは手間がかかりますので黄ばみに気がついたらすぐにこすり落とすことが大切です。
トイレの水底の黄ばみを取る方法
<道具>
- 灯油ポンプ
(ない場合は500mlなどのペットボトルをカットしてコップ状のものを作る)
- くみ出した水を入れるバケツか2Lのペットボトルの先をカットしたもの
- ゴム手袋
- サンポール
- ブラシ
- 使い捨て出来るシートかキッチンぺーバーなど
- 換気扇を回す
- トイレの止水栓を閉める
- タンクのレバーを回しタンク内を空にする
(途中で誤ってレバーを回しても水が流れないようにするため) - トイレ内の水を汲みだす(できるだけ水を汲みだす)残った水は使い捨てできるシートなどで水吸い取ってしまう
(トイレットペーパーはとけるので注意) - 水がなくなったらサンポールをかけて2~3分置きブラシでこすってみる
- 取れる場合は尿石をこすり取る
取れない場合はサンポールが尿石にいきわたっていることを確認してさらに放置時間を延長する - 尿石が取れたら止水栓を開けタンクに水が入るのを待って水を流す
(汲み出した水はトイレに流しましょう)
便座と床の間の汚れの落とし方
尿が便器を伝って床に落ちると、便器の外側や、便器と床のすき間に入り込んでしまうことがあります。
このような場所に入り込んだ尿は、黄ばみや嫌な臭いの原因になるため、見落としがちなすき間部分もきちんと掃除することが大切です。
特に便器と床の接地部分は汚れがたまりやすく、放置すると頑固な汚れになってしまうこともあります。
定期的にチェックし、拭き取りや消臭対策を行いましょう。
便器と床の隙間の掃除
<道具>
- 不要なポイントカードなどの薄いカード
- キッチンペーパー
- クエン酸スプレー
- ゴム手袋
<掃除手順>
- キッチンペーパーをポイントカードの倍の大きさにカットする
- クエン酸水をしみこませて不要なポイントカードをはさみ、便器と床の間に差し込んでふき取る
- キッチンペーパーを替えて、2~3度繰り返し汚れがなくなれば完了
トイレの尿ハネや尿こぼれなどがひどい場合は立って用を足す男性が座ってトイレを使うことが根本的な解決になります。
便座裏・蓋裏の黄ばみの取り方
便座裏や蓋裏の黄ばみはまずはクエン酸で掃除しましょう。
それで取れない場合は尿石ではなく尿からの色移りの可能性があります。
塩素系漂白剤(ハイターなど)が効果的
尿による色移りが原因の黄ばみは、色素が素材に染み込んでいるため、通常の中性洗剤では落としにくいことがあります。
このような場合には、漂白剤を使った掃除が効果的です。
トイレ掃除に使用する漂白剤としては、「トイレハイター」や「ドメスト」などのトイレ用漂白剤が一般的です。
これらが手元にない場合でも、「カビキラー」や「キッチンハイター」などの塩素系漂白剤でも代用できます。
ただし、使用する際は必ず換気を行い、ゴム手袋を着用するなど安全に配慮しましょう。
また、酸性洗剤との併用は絶対に避けてください(有毒ガスが発生する恐れがあります)。
●黄ばみの落とし方
- トイレットぺーパーに塩素系漂白剤をつけて黄ばみをふく
- 成分を残さないように水拭きを2~3回繰り返して漂白剤を完全に拭き取る
トイレ用の漂白剤は粘性がり垂れないため扱いやすくなっています。
●便座裏のゴムの黄ばみの落とし方
便座裏のゴムは外せます。まずは外して水洗いしてみましょう。
水洗いで黄ばみが取れない場合はゴムに塩素系漂白剤を塗ります。
1~2分してから水で漂白剤を洗い流し乾かして再度取り付けます。
塩素系漂白剤を使うときの注意
塩素系漂白剤は便座の素材を痛める可能性があります。
変色や傷にならないかを目立たないところで確かめてから使いましょう。
また便座のつなぎ目から液が入るとウォシュレットが故障する可能性がありますのでつなぎ目から漂白剤が入らないように十分注意が必要です。
【注意】塩素系漂白剤(トイレハイター・ドメスト・カビキラー・キッチンハイターなど)とサンポールやクエン酸などが混ざると人体に有毒なガスが発生して危険です。
決して混ぜないようにしましょう。
サンポールやクエン酸を使った掃除をした場合は十分に洗い流してから使うか日を改めて掃除をおすすめします。
トイレ内の取れない黄ばみも漂白剤で拭いてみる
壁などに尿ハネが飛び散って掃除するまでの間に色移りが起こっている場合があります。
黄ばんだシミになっている場合は塩素系漂白剤で拭いてみましょう。
拭いた後は成分が残らないようにしっかり水拭きをして拭っておきましょう。
便座表の皮脂汚れの取り方
便座についた皮脂汚れが酸化して黄ばみになったケースでは中性洗剤を柔らかいスポンジにつけ円を描くようにこすりながら汚れを落としていきます。
中性洗剤で落ちない場合は重曹水(水100ccに重曹小さじ1杯を溶かしたもの)で拭き掃除してもよいでしょう。
汚れを落とした後は洗剤分をしっかり拭きとれるように2~3回水拭きを繰り返しておきましょう。
見えない場所も注意!ウォシュレットと便座の間
ウォシュレットと便座の間に尿ハネが入り込みウォシュレットの裏側が黄ばむ可能性があります。
見えない場所ですが放置するとにおいの元にもなります。
ウォシュレットの外し方
ウォシュレットの取り外し方は、メーカーや機種によって異なります。
多くの機種では、**便座の側面に「取り外しボタン」**がついているため、まずは便座の横にボタンがないか確認してみましょう。
取り外し方法がわからない場合や、ボタンが見当たらない場合は、必ず取扱説明書を確認してください。
無理に取り外そうとすると破損の原因になることがあるため、正しい手順で行うことが大切です。
●ウォシュレットを外す手順
- ウォシュレットのプラグを抜く
- トイレの止水栓を閉める
- ウォシュレットを取り外す。
例)Panasonic CH804:向かって右側の便座の根元にある脱着ボタンを押しながら便座本体を両手で持ち上げながら手前に引いて外す - 便器を掃除する(画像のように汚れが溜まってる事が多いでしょう)
- 掃除が完了したら便座を取り付けて止水栓を開けてウォシュレットのプラグをコンセントに差し込む。
黄ばみを予防するのは日常の掃除
一度トイレの黄ばみがきれいに取れたら、今後は日常的な掃除を少し意識するだけで、汚れの再発を防ぐことができます。
頑固な黄ばみになる前に、こまめな掃除を心がけることが大切です。
特に便座の裏やフチ、床まわりなどの見落としがちな場所を定期的に拭き取るだけでも、黄ばみの蓄積をぐっと抑えられます。
尿石や尿ハネの汚れの見過ごしに注意
トイレの尿石は見えないときからの掃除がポイントです。
便器のフチ裏は洗いにくいところでもあり目で見て汚れていないなと思っても見えない部分では尿石がたまりかけていることもあります。
汚れがなくてもブラシでこすり洗いをしておきましょう。
またトイレの汚れを確認するときは便座を上げることを忘れてはいけません。
便座がおりたままでは便器のフチも便座裏も見えないからです。
毎日の掃除と週一のしっかり掃除
トイレの掃除は毎日「少し」の掃除をしておくと汚れを押さえることができます。
便器の中の洗浄や床・壁の拭き掃除などのしっかり掃除は週に一度を目安に行いましょう。
便器フチは尿ハネが残りやすく便座裏のゴムは尿の色が移りやすいところです。
毎日の掃除では、特に便器のフチを忘れずに拭くことが大切です。
クエン酸スプレーをトイレットペーパーに吹きかけて拭き、そのまま流せば簡単に掃除ができます。
もしクエン酸スプレーを作るのが面倒な場合は、市販のトイレ用ふき取りクリーナーを使うのがおすすめです。手軽に使えて便利です。
また、手洗いや便座の裏などを日替わりで少しずつ掃除しておくと、トイレ全体の掃除がぐっと楽になりますよ。
汚れに合った洗剤でトイレの黄ばみ落としを
トイレの取れない黄ばみの落とし方についてご説明しました。多くの方はトイレの黄ばみを尿石と考え、酸性のクエン酸で掃除を行いがちですが、尿の色素が染みついてシミになっている場合は、漂白剤を使って色を落とすことが効果的です。
ただし、トイレ用洗剤の中には「まぜるな危険」と表示されているものもあるため、取り扱いには十分注意しながら掃除を行いましょう。
ピカピカで清潔なトイレになると、より快適でさわやかな気持ちで使うことができるでしょう。