水のトラブルでボッタクリ被害者126人が証言!巧妙で悪質な手口特集

アクアレンジャーでは、水道修理を頼んだら高額請求されたという方を対象にアンケート調査を実施いたしました。
詳細は以下の通りです。
| 調査対象 ・・・日本国内で水道会社へ依頼をしたことがある方 調査方法 ・・・インターネットによる調査(クラウドワークスwebアンケート) アンケート数・・・全9問 調査人数 ・・・126名(重複者無し) 補足 ・・・悪戯と思われる回答は除外しております。 |
アンケートの質問内容は以下の通りです。
- 水道業者を呼んだ時間帯を教えてください
- 修理には何人で来ましたか?
- 困っていた水道トラブルの内容を教えてください
- 見積書はどのタイミングでもらいましたか?
- 業者はどのように探しましたか?
- 支払った金額はいくらですか?
- どの方法で支払いを行ないましたか?
- どのような手口でボッタクリにあいましたか?(フリー回答)
- 依頼した水道業者はどんな修理をしましたか? (フリー回答)
実際にボッタクリ被害にあわれた方々の回答なので説得力があり、ボッタクリ被害を回避する為の多くのポイントが含まれています。
それではアンケート結果を見て行きましょう。
アンケート①「水道業者を呼んだ時間帯を教えてください」

「水道業者を呼んだ時間帯を教えてください」という質問の集計結果は以下の通りです。
- 6時~10時 7名 (5.6%)
- 10時~14時 37名 (29.4%)
- 14時~18時 36名 (28.6%)
- 18時~22時 32名 (25.4%)
- 22時~2時 12名 (9.5%)
- 2時~6時 2名 (1.6%)
アンケート結果を見ると、依頼が集中している時間帯は日中が多く、深夜や早朝は少ないという、一般的な業者への依頼傾向と大きく変わらない結果となりました。
ボッタクリ被害については、もっと深夜や早朝に集中しているイメージがありましたが、実際には22時から10時までの被害は全体の21件(126名中)で、わずか16.6%にとどまり、想像よりも少ないという結果でした。
裏を返せば、ボッタクリ業者は深夜に限らず日中でも活動しているという、少し怖い実態が浮かび上がってきたと言えるでしょう。
アンケート②「修理には何人で来ましたか?」

「修理には何人で来ましたか?」という質問の集計結果は以下の通りです。
- 1人 79名 (62.7%)
- 2人 44名 (34.9%)
- 3人 3名 (2.4%)
アンケート結果によると、「2人での訪問」が全体の44名(126名中)で34.9%、「2人以上(3人を含む)」での訪問が47名で37.5%という結果になりましたが、これは非常に高い割合です。
通常、一般的な業者であれば、初回の訪問に2人以上で来ることはほとんどありません。
たとえば、水道管の工事など人手が必要な作業がある場合でも、現地調査を経て後日、複数人で対応するのが一般的です。
つまり、初回から2人または3人で訪問してくるというのは、通常の業者ではありえない対応であり、その時点でボッタクリ業者である可能性が高いと考えて良いでしょう。
実際、ボッタクリ業者は2人で訪問することによって、説明時や支払い時にプレッシャーをかけてきたり、一方が居住者と話している隙にもう一方が勝手に作業を始めたりと、複数人で訪問することで得られる優位性を最大限に利用して来ます。
彼らにとって、2人で来ることにはメリットしかないのです。
そのため、依頼の段階で「作業員は何人来るのか」と確認することは、ボッタクリ被害を回避するための有効な手段の一つです。
「わからない」や「2人です」といった曖昧または藤善な回答をする業者は、避けた方が賢明でしょう。
アンケート③「困っていた水道トラブルの内容を教えてください」

「困っていた水道トラブルの内容を教えてください」という質問の集計結果は以下の通りです。
- 蛇口水漏れ 36名 (28.6%)
- トイレ詰まり 44名 (34.9%)
- トイレの水漏れ 13名 (10.3%)
- 給水管、給湯管の水漏れ 11名 (8.7%)
- 排水桝や排水管の詰まり 15名 (11.9%)
- 給湯器の水漏れ・故障 1名 (0.8%)
- ポンプの水漏れ・故障 6名 (4.8%)
アンケート結果を見た限り、特定のトラブルが極端に多いというわけではありませんが、やや「詰まり」に関するトラブルの比率が高い傾向が見られました。
具体的には、トイレの詰まりによる被害が44名、排水桝や排水管の詰まりによる被害が15名で、合計59名が詰まり関連のトラブルでボッタクリ被害に遭っており、全体(126名)の46.5%、つまり約半数を占めています。
この結果から、詰まり系のトラブルがボッタクリ業者に狙われやすいケースであることがうかがえます。
ただし、違う見方をすればトラブル内容を問わず、ボッタクリ業者は高額請求をしてくるという見方もできます。
アンケート④「見積書はどのタイミングでもらいましたか?」

「見積書はどのタイミングでもらいましたか?」という質問の集計結果は以下の通りです。
- 作業前にしっかり書面で貰った 8名 (6.3%)
- 作業前に口頭で説明されただけで貰ってない 57名 (45.2%)
- 作業後にいきなり書面を渡された 37名 (29.4%)
- 説明も無く書面も渡されず、作業後に口頭で修理代金を言われた 24名 (19.0%)
事前に見積書を渡されていない(事後も含む)と回答した人の総数は126名中118名、割合にして93.7%と、非常に高い数値となりました。
この結果から、見積書の提示や説明、承認のサインを経ることなく作業を開始し、後になって請求を行うという手口が、いわゆるボッタクリ業者の典型的な特徴であることが明らかになりました。
そのため、業者に依頼する際には、見積書を事前にもらえるかどうかを確認することが、ボッタクリ業者を見分けるための有効な手段の一つと言えるでしょう。
アンケート⑤「業者はどのように探しましたか?」

「業者はどのように探しましたか?」という質問の集計結果は以下の通りです。
- ネット検索で出てきた業者 81名 (64.3%)
- Googleマップで近くの業者を探した 18名 (14.3%)
- ポストに入ってたマグネット 19名 (15.1%)
- 知人の紹介 3名 (2.4%)
- その他 5名 (4.0%)
ネット検索(81名)およびGoogleマップ検索(18名)を利用した人の合計は99名で、全体の78.0%にのぼり、ボッタクリ被害にあった方の探し方として、予想以上に多くの人がインターネットを使用しているという結果となりました。
一方で、緊急時に手元にあって連絡しやすいとされるマグネット広告を利用した人は19名で、全体の15.1%にとどまり、想定よりも少ない結果となりました。
アンケート⑥「支払った金額はいくらですか?」

「支払った金額はいくらですか?」という質問の集計結果は以下の通りです。
- 10,000円以下 9名 (7.1%)
- 10,001円~30,000円 20名 (15.9%)
- 30,001円~50,000円 36名 (28.6%)
- 50,001円~70,000円 12名 (9.5%)
- 70,001円~100,000円 18名 (14.3%)
- 100,001円~150,000円 15名 (11.9%)
- 150,001円~200,000円 8名 (6.3%)
- 200,001円~300,000円 4名 (3.2%)
- 300,001円~500,000円 3名 (2.4%)
- 500,001円~700,000円 0名 (0.0%)
- それ以上 1名 (0.8%)
100,001円以上の高額請求を受けた人の合計は31名で、割合にすると全体の24.6%と約4人に1人の割合にのぼり、高額な請求が行われているケースが多いことが明らかになりました。
一方で、10,000円以下と回答した人が9名、全体の7.1%もいたことは意外な結果でした。
しかし、この金額帯であっても、広告に記載されていた料金や受付時に伝えられた金額と実際の請求額が異なっていたために、ボッタクリに遭ったと感じたケースが多く見られました。
さらに、たとえ数千円であっても、実際の作業内容と料金が釣り合っていないと感じた場合にも、消費者はボッタクリと受け止める傾向があることがわかりました。
アンケート⑦「どの方法で支払いましたか?」

「どの方法で支払いましたか?」という質問の集計結果は以下の通りです。
- 現金 87名 (69.0%)
- クレジットカード 20名 (15.9%)
- 二次元コードの決済 0名 (0.0%)
- 振込 17名 (13.5%)
- コンビニ後払い 2名 (1.6)
高額な請求が発生しているにもかかわらず、現金で支払った人は126名中87名、全体の69.0%を占め、非常に多い結果となりました。
これは、ボッタクリ業者が意図的に現金での支払いへと誘導している実態を示しており、実際に「現金で支払ってくれれば安くする」といった声かけをされたケースも報告されています。
このように現金払いを促す背景には、即時決済によってトラブルを回避しやすくなるという業者側の思惑があると考えられます。
一方で、ボッタクリ業者が嫌う支払い方法が「振込み」です。
振込みの場合、支払うまでに時間的な猶予が生まれるため、その間に依頼者が冷静さを取り戻したり、家族や第三者から助言を受けることで支払いを思いとどまる可能性があると、業者側も警戒しているのです。
ボッタクリ業者の巧妙で悪質な手口を紹介
アンケート⑧「どのような手口でボッタクリにあいましたか?」の質問はフリー回答なので、回答いただいた中からボッタクリ業者の悪質な手口のいくつかをご紹介いたします。
ボッタクリ手口、及び被害事例①
| 2階のトイレが詰まり、流れなくなりました。 ネットで調べた業者に来てもらい、見積りを聞くと27万円と言われました。 27万は高すぎるから、他の業者にも見積りを取ると伝えたところ、20万でいいと言われました。 20万でも高いと言うと、10万円でいいと言われたので、修理してもらいました。 夜で、トイレが使えないと困るので、頼むしかなかったのですが。 数ヶ月後にまた、トイレが詰まりました。 昼だったので、役所関係のトイレ業者を教えてもらいました。 同じ修理でしたが、3万円でした。 一回めの業者は、ぼったくりだと思いました。 |
最初に高額な料金を提示し、依頼者が戸惑ったり支払いを渋ったりすると、そこから一気に大幅な値下げを行う、これはボッタクリ業者がよく使う典型的な手口のひとつです。
高額な金額を見せた後に「特別に安くする」と持ちかけることで、依頼者に“得をした”ような錯覚を与え、冷静な判断を鈍らせようとしています。
ボッタクリ手口、及び被害事例②
| 夜中にトイレが詰まり、慌ててネット検索で見つけた「修理費8,000円~」と広告にあった業者に電話しました。 すぐに作業員が2名で来て、「これはすぐに直りますよ」と言って作業を始めました。 しかし、30分ほど経ってから「便器を外さないと詰まりが取れない。高圧洗浄も必要だ」と言われました。 深夜で他の業者を探すこともできず、早く直してほしい一心で同意してしまいました。 作業終了後、提示された請求額は30万円を超えており、広告の金額とはかけ離れていました。 内訳を尋ねても専門用語を並べて早口で説明するだけで、考える隙を与えずにクレジットカードでの支払いを強く求められました。 |
初回の訪問にもかかわらず、作業員が2名で現れる場合、それはボッタクリ業者である可能性が高いです。
特に深夜の時間帯に2人で来るようなケースでは、ほぼ間違いなくボッタクリ業者と考えてよいでしょう。
トイレの詰まりであれば、無理に夜中に対応する必要はありません。
慌てて依頼することで、冷静な判断ができず、ボッタクリ業者に付け込まれてしまうリスクが高まります。
そのため、可能であれば翌日の日中に、別の業者にも見積もりを依頼して比較するのが最も安全で賢明な対応と言えるでしょう。
ボッタクリ手口、及び被害事例③
| 私は一人暮らしをしている大学生です。 ある日の夜、トイレが詰まり、水位が上がって流れなくなりました。 市販のラバーカップで解消を試みましたが、改善しなかったため、スマートフォンで「トイレ詰まり 即日対応」と検索し、一番上に表示された業者に電話をしました。 電話では「30分ほどで伺えます」と言われ、料金については「現場を見てから見積もりします」とだけ説明がありました。 業者は指定通り到着し、便器を確認した後、「すぐに直せます」とだけ告げ、作業を始めました。 作業時間は10分程度で、詰まりは解消しました。 その後提示された請求額は85,000円で、内訳は「特殊薬剤使用料」「高圧ポンプ作業料」「夜間出張費」などでした。 特殊薬剤は市販のものと見た目がほぼ同じで、高圧ポンプも一般的な手動器具に見えました。 料金の高さを指摘しましたが、「料金表に基づいており、これ以上の割引はできない」と言われました。支払いを拒否すると「作業前の状態に戻します」と告げられ、仕方なくクレジットカードで支払いました。 後日、消費生活センターに相談したところ、「事前見積もりがなく、相場より大幅に高額の可能性がある」と説明を受け、現在返金交渉を行っています。 |
事前に見積書を提示せず、そのまま作業を始め、作業後に高額な請求を行う、これはボッタクリ業者によく見られる典型的な手口です。
こうした業者は、依頼者が断りづらい状況を作り出し、既成事実として作業を進めてしまうことで支払いを迫ろうとします。
したがって、見積書の提示なしに作業を始めようとする業者に対しては、その時点で毅然と対応し、作業を断って帰ってもらうのが最も賢明な判断です。
明確な見積もりと納得のいく説明がないまま作業を進めようとする業者はボッタクリ業者です。
ボッタクリ業者が実際に行なった修理内容を紹介
アンケート⑨「依頼した水道業者はどんな修理をしましたか?」の質問はフリー回答なので、回答いただいた中からボッタクリ業者の修理内容のいくつかをご紹介いたします。
- 蛇口の交換のみでした。
- パッキン交換やタンク内の部品交換など
- 洗濯機のホースの取り付け
- 蛇口を分解して部品を交換した。
- 洗面台の下の収納棚を開けて作業していました。20分もかからなかったですし、とても簡単そうな修理に見えました
- よく見えませんでしたが、蛇口付近をチェックし、緩んでいる部品を閉め直し、排水管を確認して、破損してないかをチェックしていました。
- 水漏れしてる所をシーリング材を流したりテープを貼ってました。
- パッキンの交換です。
- 水漏れ箇所のパイプ交換を行いました
- 部品を変えると言って元々ついていたものから取り替えた
ランダムに10の回答をピックアップして作業内容を確認したところ、優良業者であれば高額になるようなものはほとんど見当たらず、むしろDIYでも十分に対応できそうな作業内容が多くありました。
ボッタクリ業者においては、請求金額と実際の修理内容が釣り合っていないことはある程度予想していましたが、ここまで軽度な作業ばかりであるとは思わず、正直意外な結果でした。
これも今回のアンケートを通じて新たに得られた貴重な情報です。
まとめ
今回、水のトラブルによってボッタクリ被害に遭った方々を対象にアンケート調査を実施したところ、さまざまな興味深い結果が明らかになりました。
中でも特に注目すべきトピックとして浮かび上がったのは以下の点です。
まず、ボッタクリ業者は作業前に見積書を提示しない傾向が強いこと。
次に、初回訪問の際に2人以上で現れるケースが多く、特に夜間の訪問ではその傾向が顕著であること。そして、実際に行われた修理の内容は、優良業者であれば高額になるとは考えにくい軽度なものが大半あるという点です。
こうした特徴を踏まえると、ボッタクリ業者との接触を避けるためには、予約受付の段階で「事前に見積書を出してもらえるか」「作業員は何名で来るのか」といった点を事前に確認することが非常に有効です。
その際に、「状況による」といった曖昧な返答をされた場合や、はっきりと答えをもらえない場合には、その時点で依頼を取りやめた方が良いです。
ぜひ今回のアンケート結果を参考にしていただき、冷静な判断と事前確認によって、ボッタクリ被害を未然に防ぐ一助としていただければ幸いです。



