
キッチンや洗面所、トイレの排水が流れにくいと感じたら、それは「配管つまり」が起きているサインです。
放置すると、悪臭や水漏れトラブルなどにつながることもあるため、早めの対処が大切になります。
この記事では、ワイヤーブラシを使った掃除方法や注意点を中心に、ラバーカップやパイプクリーナー、高圧洗浄との違いもわかりやすく解説します。
自分で解消できるケースと業者に依頼すべきケースを知って、快適な水回りを保ちましょう。
配管つまりが起こる主な原因
配管つまりは、キッチン・洗面所・トイレなど場所によって原因が異なります。
どの場所でも、油汚れや髪の毛など、わずかな蓄積が大きなつまりへと発展してしまいます。
まずは、場所別に主な原因を見ていきましょう。
キッチンの配管つまりの原因

キッチンの配管つまりは、油汚れや食材カスなどの蓄積が主な原因です。
食品の油(脂)は冷えると固まり、排水口やパイプの内側にこびりついて水の通り道を狭めます。
また、排水口のトラップやS字トラップには汚れが溜まりやすく、悪臭の原因になることもあります。
■配管つまりの主な原因3つ
- 【原因1】油汚れ・食材カスなどの汚れとそれに発生するぬめり
- 【原因2】原因1が配管内で積み重なり層になって固着した汚れ
- 【原因3】歯ブラシ、瓶のふたなどの異物
シンクの排水口には汚れを流さず、汚れをためない習慣が、キッチンの配管つまりを防ぐポイントです。
洗面所・浴室・洗濯機の配管つまりの原因

洗面所や浴室では、髪の毛や石けんカス、メイクを落とした際の化粧品などが主なつまりの原因です。
洗濯機では、衣服に付いた髪の毛や、服の繊維がゴミとなって水中を漂い、トラップで塊になって水の流れを止めてしまいます。
■配管つまりの主な原因と場所3つ
- 【原因1】髪の毛や石けんカス、メイクとぬめり
- 【原因2】アクセサリーやヘアピンなどの異物
- 【原因3】洗濯機の排水では、衣類から出る繊維
いずれの場所でも、汚れをためないための定期的な清掃が欠かせません。
トイレの配管つまりの原因

トイレの配管つまりは、トイレットペーパーの使いすぎや異物の混入、長年蓄積した尿石が主な原因です。
お掃除シートや流せるブラシなど溶けにくい紙は排水管の途中で引っかかることがあります。
■配管つまりの主な原因3つ
- 【原因1】大量のトイレットペーパーや溶けにくい紙
- 【原因2】ハンカチやペットボトルのふた、おむつなどの異物
- 【原因3】長年の使用で固着した尿石が、管内を狭めて流れを悪くする
何かが配管に付着すると、そこに紙などが引っかかります。
放置するとその部分に、さらに紙や汚れがたまり大きなつまりになってしまうのです。
トイレのつまりは早めの対処がポイントです。
つまりを放置するとどうなる?
つまりを放置すると管内が徐々に狭くなるため、排水に時間がかかるようになります。
最終的には水がまったく流れなくなり、汚水の逆流や悪臭、水漏れといった深刻なトラブルにつながることもあります。
また、通常排水管は排水時だけ水が流れますが、つまりにより水が配管内に常時滞留し、接続部分から水漏れを起こすケースも珍しくありません。
配管のつまりは、症状が軽いうちに初期のサインを見逃さずに対処することで、大きなトラブルを防げます。
自分でできる配管つまりの確認と初期対処
配管のつまりの初期に、確認・対処すれば大きなトラブルを防げます。
つまりの場所を見極め、状況に合った方法で適切に対処することが大切です。
ここでは基本的な確認と初期対応を紹介します。
つまりの場所を特定する

水が流れにくい箇所を確認し、複数の排水口で同時に発生していないか確認します。
1か所だけなら局所的なつまり、複数箇所なら配管全体がつまっている可能性があります。
排水トラップやホースを目視できる場合は汚れの確認も行いましょう。
■チェックポイント
- どこの配管で流れが悪いかを特定する
- 数か所発生している場合は、各箇所ではなく、それらが流れ込む配管でつまりの可能性がある
- つまりのある排水溝で目視確認できるところはする(排水トラップ、ゴミキャッチャ―など)
つまりが軽~中度の場合に試せる方法

つまりの症状が軽い場合は、自分でできる簡単な方法で解消できるケースもあります。
キッチンでは60℃前後のお湯を流すことで、固まった油汚れを溶かして配管内をきれいにします。
また、キッチン・洗面所・浴室などの排水トラップで使えるのが「重曹+クエン酸」です。
ゴミを取り除いた後に振りかけて、発泡する力で汚れやぬめりを浮かせます。
さらに、ラバーカップ(スッポン)を使えば、軽度~中度のつまりを解消できます。
つまりの原因や発生場所に合わせて、無理のない範囲で試してみましょう。
| 方法 | 特徴・使える場所 | 注意点 |
| 60℃前後のお湯を流す | キッチン向け。 油汚れに効果的 | 熱湯はNG。 樹脂製パイプが変形する恐れがある |
| 重曹+クエン酸 | キッチン・洗面所・浴室など | 15~30分程度放置し、こすり洗い |
| ラバーカップ(スッポン) | 排水口全般、軽〜中度のつまり | ゆっくり押して、一気に引く |
ワイヤーブラシを使った配管掃除の方法
配管の奥に溜まった汚れや髪の毛の除去に効果を発揮するのが、「ワイヤーブラシ」です。
ラバーカップは、排水口から離れた場所のつまりには、効果が及ばないことがあります。
ワイヤーブラシは長さがあり効果的な掃除が可能になります。
ワイヤーブラシとは?仕組みと特徴

ワイヤーブラシは、柔軟なワイヤーで曲がった配管にも対応できます。
排水口から差し込み、手元のハンドル操作で、離れた場所のつまりを物理的に取り除きます。
先端のブラシを回転させながら差し込み、配管の奥深くの汚れや髪の毛、ぬめりなどのつまりを崩して流れを復活させるための掃除道具です。
キッチン・洗面台・浴室など幅広い場所で使えますが、衛生面を考え、トイレ用とそれ以外は分けて使用することをおすすめします。
ワイヤーブラシの特徴を表にまとめました
| 掃除の仕組み | ブラシを回転させて汚れや髪の毛を絡め取り、つまりを物理的に除去 |
| 届く範囲 | 柔軟なワイヤーで配管のカーブ部分にも対応 5m・10m・15mなどがあるため、購入時必要に応じた長さを選択。 |
| 使用可能な場所 | キッチン・洗面台・浴室・トイレ |
| 【注意点】 | 不衛生になるためトイレと他の場所の共用は避ける |
ワイヤーブラシの正しい使い方
ワイヤーブラシを効果的に使うには、力任せに差し込むのではなく、ゆっくりと差し入れ、つまりを感じたら回転と前後運動で汚れを崩します。
つまりがワイヤーブラシに引っかかったら、手元までつまりを引き寄せ、ゴミとして廃棄します。
掃除後は水を流して、しっかりつまりが解消されたか確認しましょう。
■ワイヤーブラシの使用手順
- 排水口のふたやゴミ受けを外す
・つまりが引き出せたときにゴミを入れるナイロン袋を準備しておく - ワイヤーを排水口からゆっくり奥へ差し入れる
・力を入れすぎず、曲がった部分も丁寧に通す - 手ごたえがあれば、ハンドルを回しながら前後に動かす
・固まったつまりを崩す感触があれば効果を発揮している
・つまりが引っかかった手ごたえがあれば、引き出す(押し込むと再度のつまりになる可能性がある) - つまりが崩れ、水が流れ出したらブラシを引き抜く
・配管を傷つけないように慎重に引き抜く - 最後に水を流し、流れがスムーズになったか確認する
・流れがいまひとつという場合は、再度掃除をする
使用時の注意点

ワイヤーブラシは便利な掃除道具ですが、無理に押し込んだり、強い力を加えたりするのは厳禁です。
無理に押し込むとワイヤー自体が絡まって中でつまり、戻らなくなる可能性もゼロではありません。
また、塩ビ管に傷が入ると、亀裂・水漏れの原因になるだけでなく、その傷にゴミが引っかかり汚れが重なっていくことも考えられます。
トラップ部分の複雑なカーブや配管の材質も意識して、慎重に行いましょう。
ワイヤーブラシの選び方
ワイヤーブラシは、掃除する場所に合ったものを選びましょう。
長さが足りないと奥のつまりに届かないため、購入前に使用箇所を予測することがポイントです。
■選び方のポイント
- つまりまでの距離にあった長さを選ぶ
- 素材はステンレス製が多いため、しっかり手入れすれば長く使える
- ハンドル付きは操作がしやすい、初心者はハンドル付きがおすすめ
- 先端形状はコイル状が基本、髪の毛や汚れを絡め取りやすい
他の配管のつまり取り道具や方法と比較
配管のつまりを解消する道具は、ワイヤーブラシ以外にもさまざまな種類があります。
つまりの原因や場所によって最適な方法は異なるため、特徴を理解して使い分けることが大切です。
ここでは代表的な道具との違いを紹介します。
ラバーカップ(スッポン)との違い
ラバーカップ(スッポン)は、押したときの圧力と吸引時の負圧でつまりを動かし、水の通り道を作る道具です。
排水口付近のつまりには非常に効果的ですが、排水口から離れた奥の方でつまっている場合には圧力が届かないことがあります。
固形物にも不向きなため、ワイヤーブラシと使い分けましょう。
操作自体はラバーカップの方が簡単ですので、ラバーカップでつまりが取れないときに、ワイヤーブラシを試すといった使い方もおすすめです。
■ラバーカップとワイヤーブラシ比較表
| 項目 | ラバーカップ | ワイヤーブラシ |
| 仕組み | 圧力と負圧でつまりを動かす | 直接ブラシでつまりを崩す |
| 効果を発揮しやすい場所 | 排水口から遠くない場所 | 配管の奥・深部のつまり |
| 使用のしやすさ | 初心者でも簡単 | 少し慣れが必要 |
| 適したケース | つまり始め~中程度の段階 | 頑固なつまり |
| 適さないケース | 異物を流した場合 | 異物を流した場合 |
ラバーのカップが先端に付いてる真空式パイプクリーナーは、基本的な仕組みはラバーカップと同じです。
ラバーカップよりも、軽い力で強い効果を得られるメリットがあります。
パイプクリーナー・洗浄剤と併用でよごれ取りに
パイプクリーナー(パイプユニッシュなど)は、トイレのつまり取りには向きません。
油汚れ・石けんカス・髪の毛といった汚れを化学的に溶かしますが、紙や尿石には効果がないためです。
つまりが軽いうちに配管の汚れ取りに使うか、ワイヤーブラシでつまりを取った後に、パイプ内の汚れ落としに使うという方法があります。
■パイプクリーナーの特徴と注意点
- 油汚れ・石けんカス・髪の毛を分解(トイレの紙・尿石には向かない)
- ワイヤーブラシの後の仕上げとして使うのがおすすめ
- 完全なつまりには効果が出にくい
- 使用時は換気・手袋必須、酸性タイプの洗剤やクエン酸と混ぜると有毒ガスが発生
高圧洗浄との違い
業者が行う高圧洗浄は、水圧を利用して配管内部の汚れを一気に洗い流せる強力なつまり除去方法です。
家庭用のワイヤーブラシでは届かない配管奥の汚れや、頑固なつまりにも対応できるため、根本的な解決が期待できます。
業務用のワイヤーブラシは「トーラー」と呼ばれ、プロの技術で操作することで、配管の奥などのつまり取りに高い効果があります。
自分の掃除で改善しない場合は、早めに業者へ依頼するのが安心です。
■高圧洗浄・トーラーとワイヤーブラシ比較表
| 項目 | 高圧洗浄・トーラー | ワイヤーブラシ |
| 使用者 | プロの水道業者 | 初心者~DIYに慣れた方まで |
| 洗浄力 | 非常に強力 | うまく操作できれば、完全つまりも解消 |
| 対応範囲 | 配管の奥や頑固なつまりにも対応 | 長さに応じて限界あり |
ワイヤーブラシの使い回しと保管方法
ワイヤーブラシは繰り返し使える便利な掃除道具ですが、衛生面への配慮は忘れないようにしましょう。
使い終わった後は、しっかり洗い、完全に乾かしてから保管します。
トイレと他の場所の共用は衛生的な観点から避けたいので、保管時には「キッチン用」などのラベルで用途を明記しておくと管理がしやすく、間違って使うことも防げます。
価格は2,000円前後と比較的手ごろなので、場所別に準備しておくといざというときに安心です。
自分で解消できないときは業者に依頼を
自分でつまり取りを行っても改善しないつまりは、専門業者に任せるのが安心です。
迅速かつ確実につまりを解消できます。ここでは、依頼の目安や費用の相場を解説します。
業者に頼むべき配管つまりは?
配管のつまりには、自分で解消できるケースと、業者に依頼した方がよいケースがあります。
たとえば、配管の奥や排水管全体がつまっている可能性がある場合は、業者に依頼するべきケースです。
また、自信がないときや、忙しくて手が回らないときも、早期の依頼がおすすめです。
業者依頼を検討すべきケース
- 自分でつまりを取る自信がない・・・任せると早くて安心
- 忙しくて対応できない・・・業者に依頼すれば対応が早い
- 何度掃除してもすぐつまる・・・奥でつまりが発生している可能性
- 悪臭や水漏れがある・・・排水口から遠い所でのつまりの可能性がある
- 排水口からゴボゴボ音がする・・・排水内部で空気と水がスムーズに流れていない。
水の中を空気が上がってきている。
つまりの対処を先延ばしにすると、その間に状況が悪くなる可能性が高いため、自分で対処する場合も、業者に依頼する場合も早めのつまり取りが肝心です。
業者に依頼する際の費用相場

下は、配管つまりの業者依頼時にかかる費用の一例です。実際の金額は、業者によって異なりますが、おおよその目安を知っておけば、見積もりの比較もしやすくなります。なお、出張費や部材費が別途かかる場合もあるため、事前にしっかり見積もりを確認しましょう。
| 作業内容 | 費用目安(税込) |
| 軽度のつまり除去(薬剤・ローポンプ使用) | 5,000円前後 |
| ローポンプ | 8,000円~10,000円 |
| トーラーによるつまり除去 | 15,000〜25,000円 |
| 高圧洗浄による除去 | 15,000〜30,000円前後 |
| 便器脱着 | 20,000円~30,000円位 |
※業者が「トーラー作業」「高圧洗浄」を行う場合は、通常便器の脱着が必要です。
見積もり無料の業者に問い合わせ、現地で作業前に見積もりをしてもらいましょう。
見積もりに納得してから作業が開始されます。
疑問点の質問にきちんと答えてくれる、信頼できる業者を選びましょう。
優良業者を選ぶポイント

配管のつまりを業者に依頼する際は、料金の安さだけで判断するのではなく、信頼できる業者を選ぶことが、最も重要です。
業者選びのポイントをまとめました。
優良業者を見極めるポイント
- 水道局指定業者である・・・地域の水道局の指定業者、有資格者が在籍している
- 作業内容・費用を丁寧に説明してくれる・・・納得できる依頼につながる
- インターネットで見つけた場合は、業者の住所、連絡先を確認・・・その連絡先を再検索して実在を確認しておく
- 見積もりが明確で、追加料金が発生しない・・・透明性の高い料金設定で追加料金がない
- 相場とかけ離れた激安価格には注意・・・後から追加料金を請求する悪徳業者の可能性がある
配管つまりは「早めの対処」と「正しい道具選び」がポイントに
配管つまりの解消方法に使うワイヤーブラシにスポットを当てて、ご紹介しました。
配管つまりの多くは、油汚れや髪の毛など日常の汚れが原因です。
ワイヤーブラシは、つまりをこそげ、崩して水の通り道を作ります。
ラバーカップの圧力が届かない場合にも、対処が可能なため、遠くのつまり取りに試してみましょう。
取れないつまりは、無理をせず水道業者へ相談・依頼して、確実に解決しましょう。

