トイレが詰まったらすぐ業者を呼ぶべき?6つの対処方法や修理の仕方
トイレが詰まった時に、すぐ業者を呼ぶべきか迷うことがあります。
業者を呼ぶ時間がない、お金を掛けて修理するのが面倒だと感じるかもしれません。
家に複数のトイレがある人や、これから長期間家を留守にする予定がある人はトイレが詰まっていても特段困らない場合もあるでしょう。
トイレが詰まったら業者をすぐに呼ぶべきかどうか調査してみました。
早く対処しなければいけないケースや、放置しても大丈夫なケースについて考えます。
身近な道具を使って自分で対処できる6つの方法、専用道具を使った修理の仕方についても解説していきます。
目次
トイレが詰まったらすぐ業者を呼ぶべきなの?
トイレが詰まったら業者をすぐ呼ぶべきなのか考えてみましょう。
実は全てのケースで業者をすぐに呼ばなければいけない訳ではありません。
少しの間だけ放置しておけば自然に直る場合もあります。
迅速に対応すべきケースと、そうでないケースについて説明していきます。
短期間だけ放置してもよいケース
トイレが詰まった原因によっては、放置しておけば自然と直るケースがあります。
以下の原因で詰まった場合はしばらく様子を見てみましょう。
- トイレットペーパーによる詰まり
- 排泄物による詰まり
- 水に溶けるお掃除シートの詰まり
トイレットペーパーを流しすぎたことが原因で詰まったり、排泄物が原因で詰まったりした時は、放っておくと徐々に水に溶けて詰まりが自然と解消されることがあります。
水に溶けるタイプのお掃除シートも時間を掛けてなくなっていきます。
しかし水に溶ける物を大量に流した時には、放置していても解決しません。
半日放っておいても詰まりが解消されない時は、自分で対処するか業者を呼んで対応してください。
できるだけ早く問題を解決したい時は業者へ連絡するとよいです。
すぐに業者を呼ぶべきケース
すぐに業者を呼ぶべきケースは、水を吸いやすい物が詰まった場合です。
紙おむつや生理パッドなど水を吸う異物が詰まり、自分では対処できない場合は業者をすぐに呼んでください。
早めに対応しなければ水を吸った異物は大きくなっていき、本来のサイズの倍以上になってしまいます。
自分では取り出せないと思ったなら業者へすぐ相談してください。
長期間にわたり放置するリスク
トイレの詰まりは原因によって短期間だけ放置できることがありますが、長期間にわたり放置することだけは絶対にしないでください。
自分で修理することや業者へ依頼することが面倒くさいと感じ、長い期間にわたってトイレ詰まりを放置すると以下のような問題が発生します。
- トイレが故障する
- 自分で対応できなくなる
- 汚物が溢れる
- 集合住宅では下の階へ被害が出る
トイレが詰まった時に放置し続けると、トイレが故障します。
便器の中の水が溢れ出すことでウォシュレットの電機部品がショートしたり、便座を温める機能が壊れたりします。
詰まった原因をそのままにしていることで、本来は自分で対処できる程度の問題が、自分ではどうにもならなくなるほど深刻になるケースがあります。
最初は水の流れが悪いくらいだった詰まりが、完全に流れなくなるほど悪化してしまいます。
早めにラバーカップなどを使って対処していれば解消できた詰まりが、業者に依頼しないといけないほどになる場合があるのです。
放置し続けることで汚物が溢れることもあります。
便器の中の水が逆流すると汚物も一緒に出てくるため臭いがきついですし、掃除が大変になります。
逆流する水は下水から上がってきますから、雑菌が多く含まれていて大変不衛生です。
家族が病気にならないためにも逆流はできるだけ避けたいものです。
集合住宅に住んでいる場合、詰まりを放置していると下の階へ被害が出ることがあります。
アパートやマンションといった集合住宅ではトイレの排水管を共有しており、自宅のトイレの排水管が詰まると、下の階の排水管も影響を受けます。
下の階に住んでいる住人のトイレも流れにくくなったり、詰まったりすることがあるのです。
自分のトイレの汚物が溢れた時にも、下の階へ被害が出ることがあります。
汚水でトイレの床が水浸しになると、下の階へ汚水が染み出してしまいます。
下の住民から苦情が出るだけではなく、損害賠償を請求されることもあるので注意してください。
トイレの詰まりを業者に依頼する相場は?見積もりはどの段階で取るべき?
トイレが詰まった時に覚えておきたい身近な道具でできる6つの対処方法
トイレが詰まった際に身近な道具で対処することができます。
ラバーカップなどの専用道具がなくても対処していけます。
この対処方法を知っておけば、詰まりが発生した時に迅速に対応できるでしょう。
まず身近な道具でできる6つの対処方法と、対応する詰まりの原因を表から確認してください。
対処方法 | 詰まりの原因 |
---|---|
ペットボトルを使った対処方法 | トイレットペーパーなど |
ハンガーを使った対処方法 | トイレットペーパーや水溶性掃除ペーパーなど |
お湯を使った対処方法 | トイレットペーパーなど |
洗剤を使った対処方法 | トイレットペーパーや尿石など |
重曹とお酢を使った対処方法 | 大きな便や硬い便など |
ビニール袋を使った対処方法 | おもちゃや携帯など |
具体的に上記の6つの対処方法について説明していきます。
ペットボトルを使った対処方法
ペットボトルを使って、トイレットペーパーなどの柔らかい異物を解消する方法です。
用意するものは2つです。
- 500mlのペットボトル
- ゴム手袋
ペットボトルは大きすぎると使いづらいので、500mlのサイズがオススメです。
便器に手を入れるためゴム手袋を用意しておくとよいでしょう。
ペットボトルを使った修理方法を見てみます。
- ペットボトルの底をカットする
- 便器の水を減らす
- ペットボトルの蓋を外す
- ペットボトルの蓋を押さえながら排水口へ入れる
- ラバーカップを使う時の同じようにペットボトルを出し入れする
- 詰まりが解消したかバケツで水を流して確認
ペットボトルをカットする時は、底から2センチか3センチくらいの部分をカットすると使いやすいです。
便器の水は少ないほど効果が出るので、ペットボトルで溜まっている水を最初にすくいだしてください。
ペットボトルの蓋は外し、自分の手で押さえながら使用します。
手で押さえた方が、ペットボトルの中が真空状態になる吸引力をアップさせられます。
ラバーカップを使う時の要領で、ペットボトルを排水口の奥に突っ込んで出し入れしてください。
何度か出し入れするとペットボトルがへたってくることがあるため、何本か用意しておくとよいでしょう。
ホットのお茶が入っていたペットボトルは、素材が丈夫なので使い勝手がよいです。
ハンガーを使った対処方法
ハンガーを使って詰まりを解消する方法があります。
使用するハンガーはプラスチック製ではなく、針金ハンガーです。
使用方法は以下の通りです。
- ハンガーを伸ばす
- 先の部分を輪の形にする
- 先端を排水口へ入れる
- ハンガーを上下左右に動かして異物を探す
- 異物を感じたらハンガーで分解する
- 詰まりが解消されたか確認する
便器の排水路は中で複雑にカーブしています。
S字にカーブしているところに異物が詰まりやすく、ハンガーはカーブで詰まっている異物を分解するのに適しています。
トイレットペーパーや水溶性掃除ペーパーが詰まっている場合、ハンガーで細かく砕くことができます。
ハンガーを曲げる時には、便器を傷つけないよう先端を小さな輪の形にしてください。
排水口に一気にハンガーを突っ込むのではなく、少しずつ異物の場所を探るように入れていきます。
便器の中のカーブでハンガーが引っかかる時には、ハンガーを少し曲げて角度を付けながら入れていくとカーブを通れます。
便器は針金などで簡単に傷が付いたり破損したりするため、強い力でハンガーを操作しないでください。
少しでも便器が傷つきそうなら修理をやめて業者へ相談しましょう。
お湯を使った対処方法
お湯を使った詰まりの対処方法を紹介します。
一般的にトイレットペーパーは原材料に広葉樹のパルプ線維を使っており、パルプ線維はお湯でふやけて柔らかくなる特性があります。
お湯を使った対処方法は、このトイレットペーパーの特性を利用しています。
使用するお湯の温度は45度前後にしてください。
熱ければ熱いほど効果が高まるだろうと考えて、熱湯を流すことは絶対にしてはいけません。
便器は陶器素材なので、沸騰した熱湯を流すことで割れたりヒビが入ったりします。
排水管自体が熱湯でダメージを負うこともあります。
お湯を使った修理の手順は以下の通りです。
- 便器の水を減らす
- お湯を流して60分放置する
- バケツで水を流し、詰まりが解決されたかチェックする
便器の水が減っていた方が異物に届く水温が高いままになり、異物を溶かす効果が高くなります。
お湯を流す時には高い位置から勢いよく流してください。
最後にバケツで水を流してチェックした後、問題がなさそうならトイレットペーパーを丸めたものを数個流して本当に詰まりが解消されたか確認しましょう。
便器の水位が上がらずにトイレットペーパーが流れていけば問題解決です。
洗剤を使った対処方法
トイレットペーパーや尿石が詰まっている場合、洗剤を使った対処方法が有効です。
使用する洗剤は以下の特性を持った製品にしてください。
- アルカリ性洗剤
- 塩素系洗剤
アルカリ性洗剤と塩素系洗剤は、排泄部や尿石のタンパク質を水に溶かしやすくしてくれます。
食器用や洗濯洗剤などを使えますが、粉タイプより液体タイプの方が使いやすいです。
洗剤を流す時には、お湯を使った方が効果は高まります。
洗剤を使った対処方法の手順を見てみましょう。
- 便器の水を減らす
- 洗剤を直に便器へ流す
- お湯を流す
- 40分以上放置する
- バケツで水を流して詰まりが解消したかチェックする
洗剤を流す際は100cc前後の量で十分です。
流すお湯は、便器の半分くらいの量を目安にします。
注意点は洗剤を混ぜないことです。
複数の洗剤を混ぜて使うと有害なガスが発生することがあるので危険です。
放置する時間は40分以上で、外出前に洗剤を流し、帰宅してから水を流してもよいです。
寝る前に洗剤を流して、次の日に水を流しても問題ありません。
重曹とお酢を使った対処方法
大きな便や硬い便が詰まっているケースでは、重曹とお酢を使った対処方法を試せるかもしれません。
用意する物は3つあります。
- 重曹
- お酢
- お湯
使用する重曹は150グラム、お酢は100mlほどです。
お湯は便器が半分になる程度の量で、温度は45度前後にしてください。
重曹とお酢を混ぜることによって炭酸ガスを発生させ、便を分解していく方法です。
もし重曹とお酢を用意できない時は、ベーキングパウダーとお湯で代替することも可能です。
やはり酢よりは少し効果は落ちますが、ベーキングパウダーを使って炭酸ガスを発生させられます。
作業手順を下記からご覧ください。
- 便器の水を減らす
- 重曹を便器へ入れる
- お酢を便器へ入れる
- お湯を流す
- 泡立ってきたら40分から60分ほど放置
- バケツで水を流して詰まりが解消したかチェック
作業をする時には二酸化炭素が大量に発生するので、トイレの換気をよくしてください。
換気扇を回したり窓を開けたりするとよいでしょう。
ビニール袋を使った対処方法
ビニール袋を使って詰まりを解消する方法があります。
原理は手にビニール袋を重ね、便器の中へ直接手を入れて、ラバーカップのように圧力の働きで詰まりを解消していく方法です。
用意する道具は2つだけです。
- ビニール袋
- ゴム手袋
作業方法を紹介します。
- ゴム手袋をはめる
- 手にビニール袋をかぶせる
- 握りこぶしを作り排水口へ手を入れる
- 排水口で手を出し入れする
作業の途中にビニール袋が破ける可能性があるため、ビニール袋は2重にしておくとよいでしょう。
詰まりが解消されて水が流れるようになった時に、袋が流されないよう気をつけてください。
手が大きい人は、排水口へ突っ込みすぎると抜けなくなる恐れがあるので注意しましょう。
ビニール袋を使った対処方法のコツは、排水口と手の間にできるだけ隙間が空かないように出し入れすることです。
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トイレが詰まった時に役立つ専用道具を使った修理の仕方を紹介
専用道具を使ってトイレが詰まった時に自分で修理する方法を2つ紹介します。
修理方法と対応する詰まりの原因を表にしました。
修理方法 | 詰まりの原因 |
---|---|
ラバーカップを使った修理方法 | トイレットペーパーや排泄物など |
真空ポンプを使った修理方法 | 硬い排泄物や引き出せない異物など |
2つの修理方法について解説していきます。
ラバーカップを使った修理方法
ラバーカップを使った修理方法は、トイレットペーパーや排泄物が原因の詰まりに対応しています。
トイレ詰まりを修理する最も一般的な専用道具です。
ラバーカップの使い方を見てみましょう。
- 便器の水を減らす
- ラバーカップを排水口へ密着させるよう押しつける
- 勢いよく引っ張る
- 2と3の作業を繰り返す
- バケツで水を流して詰まりが解消されたか確認
ラバーカップを使っている最中に便器の水が飛び散ることがあります。
便器の水が周辺へ散ってしまわないよう大きめのビニール袋の真ん中へ穴を開け、ラバーカップを通しておくとよいです。
真空ポンプを使った修理方法
ラバーカップで解消できない詰まりに対応できるのが真空ポンプです。
真空ポンプはラバーカップと同じ原理で詰まりに対応しますが、ラバーカップ以上に吸引力があります。
トイレだけでなく台所や洗面所、そして浴室の詰まり解消のためにも使える道具です。
ホームセンターやインターネットショッピングで購入することができます。
真空ポンプを使った修理方法を紹介します。
- 排水口に密着させる
- 真空ポンプのレバーを上下させる
- バケツで水を流して詰まりが解消されたかチェック
強力な圧力を排水口へ掛けるため、レバーを1回だけ上下させるだけで詰まりが解消することがあります。
詰まりがひどい時には、複数回レバーを操作してください。
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まとめ
便器が詰まったらすぐ業者を呼ぶべきかどうかは、詰まった原因によって変わります。
トイレットペーパーや排泄物、そして水溶性掃除ペーパーが詰まっているだけなら放置したり自分で対処したりして解決できるかもしれません。
しかし詰まっている物が水を吸うと膨らむ紙おむつや、生理パッドのときには業者をすぐに呼んでください。
業者を呼ばずに自分でなんとかしたい場合は、今回紹介した身近な道具でできる対処方法や、専用用具を使った修理の仕方を参考にして対応しましょう。
ラバーカップや真空ポンプを使うと、一般的な詰まりのトラブルは解決できます。
自分で対処しても詰まりが解消されない時には、すぐに業者へ修理を依頼してください。