浄水器から水漏れする原因とは?業者に修理を依頼する前の確認方法
綺麗な水を手軽に飲めて便利な浄水器ですが、水漏れを起こすこともあります。
修理のためには業者を呼ぶのが一般的ではありますが、修理依頼の前に自分で何が原因かを確認してみましょう。
水漏れの原因がわかれば自分で対応できるかもしれません。
慌てて業者を呼ぶのではなく、まずは水漏れの原因を探ることが大切です。
原因を突き止めたうえで自分で修理できそうならそのまま修理をし、無理であれば業者に修理の依頼をすれば良いのです。
ちょっとしたことが水漏れの原因になっていることもありますので、無駄を避けるためにも浄水器が水漏れを起こす原因について知っておきましょう。
目次
浄水器の種類について
一言で浄水器と言っても、その種類はさまざまです。
そして浄水器の種類ごとに水漏れの原因も変わってきます。
まずは浄水器の種類について確認していきましょう。
浄水器には主に以下のようなタイプがあります。
- 蛇口直結型
- ビルトイン型
多くの家庭ではこれら2つの型のうち、どれかを使用しているというケースが多いはずです。
特に蛇口直結型は普及率が高く、とても一般的でよく見かけるタイプと言えます。
この他にも種類はあるのですが、今回は代表的な上記2つに絞って話を進めていきます。
では2つの型の特徴などもまとめておきましょう。
蛇口直結型 | ビルトイン型 |
---|---|
価格が安い | 価格が高い |
カートリッジの交換頻度が高い | 初期設置工事が必要 |
速度は普通 | 浄化速度が早い |
以上のような特徴が見られ、それぞれの型で同じ浄水器でも違うというのがわかります。
特徴が違うということは、水漏れの原因も違ってくるということです。
原因追求のためにも、それぞれの浄水器について違いを把握しておくことが大切です。
蛇口直結型の水漏れ原因
ここからは蛇口直結型の浄水器について、水漏れを起こす原因を見ていきましょう。
まず重要なこととして、水漏れを起こす原因は1つではありません。
複数の原因が考えられ、いったい何が原因で水漏れを起こしているのか見極める必要があります。
原因がわかれば有効な対処法も見えてきます。
では蛇口直結型の浄水器の場合、水漏れの原因としてはどんなことが考えられるのでしょう。
主な原因を以下にまとめます。
- 蛇口との接合部分の問題
- パッキンの異常
- カートリッジの詰まり
- 浄水器本体の破損
以上が原因として挙げられます。
1つ1つの原因について、より詳しく見ていきましょう。
蛇口との接合部分の問題
蛇口直結型の浄水器は、台所などに設置されている蛇口に浄水器本体を接合し使います。
この時、リングやコックと呼ばれる部品を使って接合するのですが、なんらかの理由でしっかりと接合されていない場合があります。
たとえば取り付け時の締め付けが不十分だと、蛇口と浄水器の間に隙間ができてしまい、この隙間から水がポタポタと漏れたりします。
また、時間の経過が締め付けが緩み、やはり水漏れを起こすことがあります。
蛇口と浄水器をつなぐ接合部分から水が漏れているなら、締め付け直すことで水漏れが直ることも少なくありません。
この作業に関しては特に難しくもないため、自分で対応できることも多いでしょう。
そもそも浄水器の設置時に蛇口との接合を行っていますし、その作業を改めてやるようなイメージです。
特別な工具なども不要ですので、うまくいけば自分で簡単に直せてお金もかかりません。
パッキンの異常
先程も触れたように、蛇口と浄水器の接合部分は水漏れをおこしやすくなっています。
そこで水漏れ防止として、接合部分にはゴムパッキンが使われています。
パッキンで隙間を塞ぎ、水漏れを防いでいる形です。
ですがパッキンは時間の経過でどうしても劣化してしまいます。
ゴム製ではありますが時間の経過で固くなって柔軟性が失われたり、衝撃などで破損したりするケースもあります。
いずれにしてもパッキンに異常があると水漏れの原因になってしまいます。
接合部分はしっかりと締められているのにも関わらず水漏れするという場合、パッキンの異常を疑ってみましょう。
パッキンを目で確認してみて、破損していたりした場合は交換が必要です。
新しいパッキンに交換することで水漏れも直ります。
ただし、使われているパッキンと同じものを用意する必要があります。
場合によってはお店では同じものが見つからなかったり、そもそもパッキンの種類が把握できないような場合もあるでしょう。
こうした場合は無理に自分で修理しようとせず、業者に依頼するのが無難です。
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カートリッジの詰まり
浄水器にはカートリッジが使われています。
カートリッジを通すことで水を浄化している仕組みなのですが、カートリッジが詰まることで水漏れの原因になります。
カートリッジを通ることで水が浄化される、これはつまりカートリッジが不純物を除去してくれているということです。
ろ過しているようなもので、毎日水を出す中で少しずつカートリッジには汚れがたまっていきます。
そしてこの汚れが原因でカートリッジが詰まってしまうのです。
カートリッジが詰まると水が行き場を失い、最終的には水漏れを起こしてしまいます。
本来ならカートリッジを通って蛇口から出てくる水が、正しく流れず他の場所から出てきてしまうわけです。
こうしたトラブルを防ぐため、浄水器は定期的にカートリッジの交換を行うことになっています。
詰まりが起きないよう、余裕を持って交換頻度が定められていますが、それでも詰まってしまうことはあり得ます。
ただし、修理方法としてはとても簡単です。
カートリッジに汚れが詰まっていることが原因なので、新しいカートリッジに交換してあげればよいのです。
そもそも浄水器はカートリッジを定期的に交換しながら使うものなので、交換自体は特に難しい作業でもありません。
普段やっているように新しいカートリッジに交換してあげましょう。
また、詰まりを起こさないよう、交換の目安時期が来たら必ずカートリッジを交換することも大切です。
放置すればするほど詰まる可能性が高くなります。
浄水器本体の破損
なんらかの理由で浄水器本体が破損してしまうことがあります。
たとえば強い衝撃が加わって部品が壊れてしまうといったケースです。
こうした破損があると、当然ですが浄水器は本来の動作をできなくなります。
結果的に水漏れすることもあり、修理も難しくなります。
部品の交換で対応できればいいのですがそれでも修理が不可能な場合、本体ごと交換したり、新品に取り替えるといった対応が必要になるでしょう。
修理する場合は業者を呼ぶのが基本となります。
本格的に壊れてしまっている状態ですので、無理に自分で修理しようとせず業者を頼りましょう。
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他の原因と違い、特定のパーツの交換などでは対応できません。
ビルトイン型の水漏れ原因
次にビルトイン型の水漏れ原因を見ていきましょう。
ビルトイン型の場合、以下のような原因が考えられます。
- カートリッジの交換や詰まり
- 各種パーツの劣化
- 原因不明
これら2つが水漏れ原因としてよく見られます。
それぞれの対処法などを把握しておきましょう。
カートリッジの交換や詰まり
カートリッジの詰まりに関しては、蛇口直結型でも紹介したことと同じです。
水を浄化するためカートリッジが不純物を除去してくれているのですが、カートリッジに汚れがたまると詰まりを起こし水漏れの原因となります。
この場合はやはりカートリッジの交換が対処法となります。
新しいカートリッジにしてあげることで詰まりが解消され、以前のように問題なく水が流れるようになるでしょう。
ただし、ここで注意したいことが1つあります。
実は新品のカートリッジに交換した直後もまた水漏れが起こりやすいタイミングなのです。
というのも、新品のカートリッジには内部に空気が入っていて完全に抜けきっていません。
この空気は時間の経過で自然と抜けていくものなのですが、抜けきるまでは空気が邪魔をして水の通り道が狭くなり、結果的に水漏れの原因になることがあります。
カートリッジを交換した直後は、水漏れが起きないか慎重に確認しておきましょう。
また、ビルトイン型のカートリッジは交換が難しいケースがあります。
蛇口直結型と比較して浄水器本体が複雑な構造になっているため、カートリッジ交換も少し手間がかかります。
基本的にはご家庭で交換できるよう作られていますが、自信がない、不安だという場合は水漏れの有無に関係なく業者に交換を依頼するのも1つの方法です。
幸いビルトイン型の場合、1年に1回など交換の頻度が低いので頻繁に交換作業を行う必要はありません。
たまの交換なら業者に任せてしまうというのも選択肢になるでしょう。
各種パーツの劣化
カートリッジ以外にもさまざまなパーツが使われています。
こうした各種パーツの劣化も水漏れを引き起こすことがあります。
たとえばスピンドルやノズルといったパーツが使われていて、これらが劣化するとやはり水漏れの原因になります。
蛇口直結型でいう接合部分のリングやコック、パッキンなどと同じようなものと考えるとよいでしょう。
カートリッジに問題が見られないのに水漏れしているという場合、スピンドルやノズルの劣化が考えられます。
修理方法としては新しいパーツに交換ということになるのですが、先程も触れたようにビルトイン型の浄水器は構造が複雑です。
こうしたパーツを自分で交換するのは難しく、基本的には業者に修理をお願いする形になるでしょう。
原因不明
ビルトイン型の浄水器では、水漏れの原因がわからないというケースも少なくありません。
ビルトイン型はシンクの下に設置する比較的大きなサイズの浄水器で、中の構造も複雑で一見するとどういう状態かわかりません。
そのため水漏れの原因がまったくわからないということもあり、こうなると対処もできません。
カートリッジの詰まりもなく、各種パーツも問題なさそうに見える、それでいて水漏れが収まらないという時は原因不明の水漏れと判断しましょう。
こうなると自分で修理することもできません。
どこに原因があり、どういった対処が正しいのかも考えられませんから、プロである業者にお願いして原因の特定からやってもらうことになります。
すぐに業者に連絡をし、まずは原因を特定してもらいましょう。
その後は原因に合わせた適切な修理を行ってくれます。
結局、ビルトイン型は自分で修理するのが難しいケースが目立ちます。
自分で修理可能かは浄水器の状態にもよりますが、シンプルに考えるならビルトイン型の場合はカートリッジの詰まりが原因でない限り、業者に依頼するのが正しいとも言えます。
もちろんカートリッジの詰まりも業者に交換してもらうことができますので、必ずしも自分で交換作業を行う必要はありません。
不安があるなら業者を呼ぶべきですので、ビルトイン型の水漏れは蛇口直結型と比較して業者のお世話になることが多くなるでしょう。
自分で修理するべきか、業者に依頼するべきかの基準・ポイント
浄水器の水漏れは原因によって自分で修理できる場合もあることがわかりました。
ここからは実際に自分で修理するべきか、それとも業者に依頼するべきかなのか、その基準やポイントについて整理していきます。
各原因について修理の手順を詳しく紹介できればそれがベストなのですが、メーカーや商品によって細かい部分で作業手順などが変わってきます。
そのため一概にこうすれば修理できるという手順・方法があるわけではありません。
そのため各家庭で設置してある浄水器について、部品の交換などを自分でできるかどうかが重要になってきます。
まず、水漏れの原因として考えられる原因と、その修理方法についてまとめておきましょう。
蛇口直結型の水漏れ原因と修理方法 | ビルトイン型の水漏れ原因 |
---|---|
パッキンの異常 | カートリッジの交換・詰まり |
パッキンの交換 | カートリッジを交換し、空気が抜けきるまで様子を見る |
カートリッジの詰まり | 各種パーツの劣化 |
カートリッジの交換 | 劣化したパーツの交換 |
浄水器本体の破損 | 原因不明 |
本体の交換 | 業者に原因を調べてもらい修理 |
このような形になります。
蛇口直結型にしても、ビルトイン型にしても、基本的な修理方法は問題のあるパーツの交換です。
自分で修理できるかどうかは、この交換作業が自分でできるかどうかという点にかかってきます。
たとえば蛇口直結型の場合、構造が比較的シンプルなので各種パーツの交換もそれほど難しくありません。
普段こうした作業をしていない、慣れていないという型でも対処可能なことが多いと言えます。
一方でビルトイン型の場合、同じパーツの交換であっても構造が複雑な分だけ難易度が高く、知識がないと難しいことが多くなります。
蛇口直結型は自分でも修理可能、ビルトイン型は業者でないと修理が難しいと考えることもできます。
厳密にはどの程度までなら自分で修理できるかは、個人による違いも出てきます。
何が原因で水漏れを起こすかしることは大切ですが、自分で修理までする必要はありません。
心配なら業者に依頼し、修理はプロに任せてしまいましょう。
費用はかかりますが、豊富な知識と経験でしっかりと修理してくれるため迅速なトラブル解決に繋がります。
水道の修理を業者に依頼する時に気を付けるべきポイントや注意点まとめ
まとめ
浄水器は使っているうちに水漏れを起こしてしまうことがあります。
原因は複数あり、使っている浄水器の型によっても違ってきます。
まずは慌てず冷静に原因を追求し、もし自分で修理できそうならパーツの交換など、必要な処置を施しましょう。
特定のパーツを新品に交換するだけで簡単に直るケースも珍しくありません。
一方で原因がわからない場合や、原因はわかるが修理作業が難しいという場合、業者に依頼して修理を行ってもらいましょう。
業者なら正確な作業ですぐに水漏れを防いでくれます。
費用を抑えるために自分で対処したいと感じることも多いと思うのですが、トラブルを大きくしないためにも無理をしないことが重要です。