【業者直伝】すぐ試せて簡単!自分でできる洗濯機の排水口掃除のやり方

洗濯機が排水エラーで止まった…?排水口の掃除、忘れていませんか?洗濯中に排水エラーが起きて洗濯機が止まったり、洗濯パンが水浸しになったりする原因のひとつが、排水口のつまりです。
排水口は洗濯機の下や壁際など、普段目に入りにくい場所にあるため、つい掃除を後回しにしてしまいがち。しかし、見えない場所こそ、定期的なお手入れが必要なのです。
洗濯で出た糸くずや汚れが排水口にたまると、水がスムーズに流れなくなり、湿気やニオイの原因に。また、よどんだ空気がたまることで、気分まで重く感じてしまうかもしれません。
排水トラブルによるストレスや不安、知らず知らずのうちに抱えていませんか?
そんな負担を減らすために、排水口の構造と掃除方法、さらに掃除をスムーズに行うためのコツをご紹介します。
正しい知識があれば、掃除はもっと簡単に、そして効果的になります。
たまった汚れもストレスもすっきり流して、清潔な空間と新しい運気を迎えましょう!

排水口の汚れを思い出すだけで気が重くなるというような状態は、すでに汚れが運気を下げている状態かもしれません。
洗濯機の排水口の構造

洗濯機の排水口はトラップと呼ばれる複雑な構造になっています。そのため掃除がおろそかになるとゴミがたまりやすくなります。
排水口のゴミは、放っておくとどんどん蓄積していきます
一度ゴミがたまりはじめると、そこに流れてくる排水の中のゴミが付着しやすくなり、どんどん残りやすくなります。
そうして小さなゴミが次々と絡み合い、やがて大きな塊となって排水の流れをせき止めてしまうのです。

洗濯機がのせられている排水パンには排水口があります。
洗濯機の排水ホースはエルボと呼ばれるL字の継ぎ手につながり、排水口に接続しています。
排水口の下は、臭いが上がってこないように入れ子状にパーツが組み合わされ、排水がたまり封水の役割を果たすという仕組みです。
洗濯機の排水口は、トラップのパーツとパーツの隙間が狭く、隙間が多いと言えます。そのため排水に含まれたゴミが滞留してしまう可能性が高くなるのです。
洗濯機の排水口の掃除ができてないとどうなる?
排水口の掃除ができておらず、排水口がつまっている場合や、詰まりそうな場合に起こるトラブルを見ていきましょう。
ゴミがつまると洗濯パンから水が溢れる

トラップ内やトラップから先の排水管が詰まった場合に、洗濯機からの排水があふれ、水の量によっては洗濯パンを越えて、洗面所などの床を水浸しにしてしまいます。
悪臭がする
排水口には水がいつもある状態のため、湿度がありカビが発生しやすい環境です。
また、排水トラップ内にはぬめりも発生します。
カビやぬめりなどからにおいが発生し、洗濯機周りで悪臭がするという事態にもなります。
ホースの位置が悪いと洗濯機が止まる

つまりの位置によっては、洗濯機が止まってしまうこともあります。
洗濯機の排水にトラブルが発生すると、操作パネルにエラー番号が表示されます。洗濯中に突然停止してしまった場合は、表示されている番号を確認することで、原因を特定する手がかりになります。
以下に、代表的な洗濯機メーカーごとの「排水できない場合に表示されるエラー番号」を一覧表にまとめました。トラブル時の参考にご活用ください。
| メーカー | エラー番号 | 備考 |
| 日立 | C02 | 洗濯・脱水槽および排水ホースに水がたまっていて、 正常に排水されないときに表示されるエラー |
| シャープ | E3 | 洗いやすすぎ後の排水ができなくなった時に表示するエラー |
| Panasonic | U11 | 洗いやすすぎ後の排水ができなくなった時に表示するエラー |
| 東芝 | C1 | 排水されないため[排水点検]が表示される |
排水ができなくなる原因は、排水口のつまりだけではありません。
下記の理由も考えられますので、排水のエラーが出たときには、まずはホースの確認をしましょう。
- ホースが折れて排水が流れない
- ホースの一部が持ち上がり高くなって排水が流れない
- ホース内でつまりが起きている
実際、水漏れやあふれ出しのトラブルで訪問すると、「洗濯機を設置してから一度も排水口を掃除したことがない」というお宅もあります。
そういった場合、長年にわたり溜まったホコリや髪の毛、洗剤カスなどが大量に詰まってることも珍しくありません。
見えない場所だからこそ、定期的な掃除が大切です。手遅れになる前に、ぜひ一度チェックしてみてください。
洗濯機の排水口掃除で出てくるゴミ
洗濯機の排水口にはどのようなゴミがたまるのでしょうか。
糸くずフィルターや、くず取りネットで取り切れなかったゴミが排水に混ざって流れ出ています。
それぞれは細かなゴミですが、積もり積もったものが排水口を詰まらせる場合もあります。
- 衣類の繊維
- 砂や土
- 皮脂
- 石けんカス
- 髪の毛
- ゴミ(ポケットに入っていたものも含む)
- ぬめり
- 洗剤カス
洗濯機の排水口の掃除 自分でやるのと業者の技は何が違う?

排水トラップよりも奥で詰まりが発生していたり、長期間まったく掃除をしていなかった場合は、自力での掃除が難しいこともあります。
無理をして対応しようとせず、不安がある場合や自信がない場合は、専門業者に依頼するのがおすすめです。
洗濯機の排水口は、狭くて手が届きにくい場所にあるうえ、洗濯機自体が重く動かしづらいため、作業中に思わぬケガをする可能性もあります。
プロの業者であれば、汚れをしっかり取り除き、排水口から排水管まで丁寧に掃除してくれるため、排水の流れもスムーズに。
一度リセットされたようにスッキリときれいになり、安心して使えるようになります。
1~2年に一度、定期的に宅内の排水管を掃除するのが理想です。しかし、費用や時間の面から定期的な掃除依頼が難しい場合は、洗濯機の排水口掃除をきっかけに、一度排水管の掃除を依頼してもよいかもしれません。
プロの掃除は道具が違う
当たり前の話しですが、自宅でする掃除とプロでは道具が違います。排水管専用の道具を使いますので、汚れをすっきり取り除けるのです。
高圧洗浄機・業務用ワイヤーブラシ(トーラー)など、家庭にはないもので掃除をしてもらえます。
業者は詰まるポイントを熟知
専門の業者は、洗濯機の排水口や排水管の構造、掃除のポイントを熟知しています。排水口まわりのつまりであれば、適切な方法ですばやく解消してくれるでしょう。
また、詰まりの原因が排水管内にある場合でも、汚れや異物をしっかり取り除き、排水管全体をクリーニングすることが可能です。
自分では手が届かない場所の汚れまで丁寧に掃除してくれるため、再発防止にもつながります。
業者はコツを心得ている
洗濯機の排水溝の掃除を自分でするときに、ぶつかるかもしれない問題が「排水口のフタが外れない」です。フタを割り箸などで時計回り方向に押すと回せるのですが、掃除に慣れない場合はあきらめてしまう方もあります。
業者であれば、硬くてもサッと開けてしまいますし、トラップ内にたまったゴミを丁寧に取りながら、中を洗っていきます。
薬剤が必要なときは業務用
専門業者が使用する薬剤は、家庭用とは異なり、業務用の高濃度タイプであることがほとんどです。
汚れを分解・溶解する成分の濃度が高く、洗浄力にも優れているため、家庭用洗剤では落としきれない汚れやつまりも、一度の掃除でしっかり除去することができます。
そのため、「自分で掃除してもスッキリしない」「何度やってもすぐに詰まる」といった悩みがある場合には、業者のクリーニングを利用することで、より確実な効果が得られます。
自分でする洗濯機の排水口掃除の方法
洗濯機の排水口の掃除は自分でできます。
ワンシーズンに1度程度の掃除を習慣にすれば、まず詰まることなく排水できる状態をキープできます。
洗濯機の下にあり、頻繁に掃除ができない場合は、年に1度大掃除の時には必ず掃除をしましょう。
準備するもの
- ゴム手袋
- ビニール袋(出てきたゴミを入れる用)
- 排水口の中に入るコンパクトなブラシ
- バケツ・洗面器など1~2個
- 酸素系漂白剤(ワイドハイターなど)
- カビキラー(キッチンハイターでも)
【注意】カビキラーやキッチンハイターを使う場合は、換気に注意
掃除手順1 洗濯パンの中の排水口

洗濯機が動作していない時に掃除をします。念のためにプラグを抜いておきましょう。
掃除の手順は簡単です。
- 排水トラップをばらしてパーツを洗う
- 排水口(トラップ)内のごみを拾い上げて、排水口を洗ってパーツを戻す。
上記を行うだけですが、初めての方でも掃除ができるように詳細にご紹介します。
- 洗濯機の排水ホースをエルボ(排水ホースについている90°に曲がった接続管)ごと排水口の目皿から抜く

- 排水ホースからエルボを外す
- 排水口の目皿を時計回りに回して持ち上げて外す。
固まって手で外れない時は、割り箸やマイナスドライバーなどを使って、時計回りに押して外す。(無理に外そうとすると、目皿が割れる可能性があるので、しっかりした部分を押して外す)
- 中にある筒状の封水筒と泡防止パイプを取り出し、それらが入っていた防臭ワンも取り出す。
(戻す際に順番がわからなくなりそうな場合は、外した準に並べ、写真を撮っておく)。防臭ワンの中に、ゴミがたまっていたら、排水口に捨てずに手で拾い上げビニール袋に入れる - パーツとエルボはお風呂用洗剤をつけてぬめりを洗う。
汚れがひどい場合は、40℃くらいのお湯4Lをバケツに入れ、酸素系漂白剤約30gを溶かす。ざっと汚れを落としたパーツを30分ほど浸けこむ。 - 洗濯パン内を掃除する。ホコリがたまっていたら雑巾かお掃除シートで拭き掃除をする。
カビやぬめりで汚れている場合は、カビキラーをスプレーしてこすり洗いをする。 - 排水口内部をブラシで洗い汚れやぬめりを取る、中にあるごみはできるだけ手で拾い出す。
- バケツできれいな水を流し入れ排水口内の水が流れ澄んでくるのを確認する。
- つけ置きした場合は、パーツをブラシでこすって汚れを落とし、洗う。

- 排水口にパーツを外したときとは逆の手順で戻していく
- 排水ホースが汚れていたら、雑巾で拭きエルボを差し込んで、留め金具で止め、排水目皿に差し込む
掃除手順2 床にじかについている排水口

近年、排水パンがなく床に直接ついている排水口が多くなっています。
排水パンの排水口よりゴミを受けている部分が小さいため、ワンシーズンに1度の掃除をおすすめします。
洗濯パンのトラップのように複雑な仕組みにはなっていません。
ホースの先に、小さなゴミ受けがついているだけですので、簡単に掃除ができます。隙間時間で掃除しましょう。
洗濯機を使っていない時にプラグを抜いてから掃除を始めます。
- 排水口の一番上のリングを時計回りに回す(周囲にツメがついているのでまわしやすい)
- エルボごともち上げると、ごみ受けも一緒に上がってくる
- 排水ホースからゴミ受けを外し中のごみを捨て、中性洗剤で洗う。
汚れがひどい場合はカビキラーなどを使って洗う。
- エルボが外れる場合はエルボも外して洗う、外れない場合は拭き掃除をする
- エルボにゴミ受けを取り付け、排水口に差し込んでリングのネジをきっちり締める
簡単に掃除するならパイプユニッシュが便利?
一般的な排水口の掃除には「パイプユニッシュ」などの市販の洗浄剤が便利ですが、洗濯機の排水口には少し事情が異なります。
特に長年掃除をしていない場合、まずは排水トラップ内にたまったゴミやホコリを物理的に取り除く必要があります。
というのも、トラップ内がゴミでびっしり詰まっていると、洗浄剤を流しても有効成分が奥まで届かず、十分な効果を発揮できないことがあるからです。
さらに、洗濯機の排水トラップは構造が複雑な場合が多く、ただ薬剤を流すだけでは汚れを落としきれないこともあります。
そのため、まずは手でゴミを取り除いてから洗浄剤を使うのが効果的です。状況によっては、プロの業者に依頼するのも一つの手です。
パイプユニッシュは、トラップの周りについたぬめりやカビを除去するためという使い方になります。
パーツは外して手洗いしましょう。
洗濯機の排水溝へのパイプユニッシュの使い方
- 洗濯機が止まっているのを確認して、プラグを抜く
- 洗濯機の排水ホースを抜き、トラップを分解してパーツを取り外す
- パーツはつけおき洗いか、手洗いする
- トラップの中にパイプユニッシュを流し込む(量はボトルの説明書きを参照)
- 15~30分放置する
- バケツ1杯程度の水をトラップに流し込み中をすすぐ
- トラップのパーツを戻し、ホースをつなぐ
洗濯機の排水口掃除を妨げるものへの対策

洗濯機の排水口掃除は、やり方さえわかれば実はそれほど難しい作業ではありません。
それでも「なかなかできない」「つい後回しにしてしまう」という方が多いのではないでしょうか。
その大きな理由は、排水口がとても手の届きにくい場所にあることです。
洗濯機の下や、壁との狭い隙間など、体をかがめても手が入りづらく、作業がしにくい環境が多く見られます。
さらに、洗濯ラックの脚がちょうど排水口の上に載っているケースでは、目皿やパーツが外せないといった物理的な制約もあり、掃除を断念してしまう原因にもなります。
こうした理由から、「やり方はわかっていても、実際には難しい」と感じる方が多いのです。
洗濯機の下の排水口掃除対策はかさ上げ

洗濯機は重いです。縦型洗濯機で50~70kg、ドラム洗濯機の場合は70~90kgありますので、一人で掃除をするときに、ちょっと脇へどけてというわけにはいきません。
洗濯機の下に排水口があり、手が入らない時は「洗濯機前面を持ち上げ、タオルを脚の下に押し込み隙間を作って…」と涙ぐましい努力が必要になります。
そこまでして隙間を作ってパーツを外せても、肝心の排水口の中は見えず、手探りで掃除をすることになります。
そこで、試したいのが洗濯機のかさ上げです。洗濯機の脚の下に10cmほどかさ上げできるかさ上げ台を入れます。手を入れる余裕ができるため掃除がしやすくなります。
洗濯機のかさ上げの台について
かさ上げ台といってもピンとこない方が多いのではないでしょうか。
洗濯機の四隅に入れて洗濯機を持ち上げるものです。
台にはゴムがついていて、洗濯中の振動を吸収してくれるものもあります 。
台はネット通販などで購入できますし、メーカーからは純性品が出ています。
メーカーによっては、他社のかさ上げ台を使用した場合「指定以外の部品の取り付け」で、洗濯機が故障して修理が必要になった場合に、保証の対象外となるケースがあり注意が必要です。
掃除のしやすさだけでなく、洗濯機の下の風通しがよくなりカビが防げ、落としたものを拾いやすいなどのメリットもあります。
洗濯機のかさ上げ台設置の注意
かさ上げ台を導入するときは、下記に注意して台を選び、設置をしましょう。
- かさ上げ台の耐荷重量
- 嵩をあげることで掃除などがしやすくなるか、かさ上げ台の高さの確認
- キャスター付きがいいか台だけがいいか
- ドラム洗濯機用か縦型洗濯機用か
- 設置後は水平に設置できているか、洗濯機の水準器を必ず確認
洗濯ラックの脚の対処法
洗濯機の排水トラップの上に洗濯ラックの脚が載っているというケースがあります。
排水口の端にわずかに載っている場合は、目皿を外せば他の部品も外れるため。
洗濯ラックの脚のかさ上げを検討しましょう。数mm~数cmあげると目皿は外せるようになります。
ラックの脚にゴムキャップをかぶせる、足の下にカットした板を入れるなどが現実的な方法でしょう。
排水口上に完全に載っている場合は、ラックを動かすしかありません。
ラックを買い替える際には、足の位置や、足のデザインに注意して購入する必要がありますね。
洗濯機の排水口の掃除頻度

洗濯機の排水口の掃除は、基本的にはワンシーズン(3か月)に1回程度が目安です。
とはいえ、洗濯の頻度や汚れの種類は家庭によって大きく異なります。以下を参考に、ご家庭の状況に合った頻度で掃除を行いましょう。
掃除頻度の目安
- 毛布・ラグなど繊維の多いものをよく洗うご家庭
月に1回の掃除がおすすめ。ダニ対策などで大物洗いが多いと、繊維くずがたまりやすくなります。 - 部活やスポーツなどで泥汚れのユニフォームをよく洗う家庭
月に1回の掃除が効果的。泥や砂は排水口にたまりやすく、つまりの原因になります。 - 一人暮らしで洗濯頻度が少ない場合
年に1回程度でもOK。ただし、においや流れの悪さが気になるようであれば早めに掃除を。
こんなときはすぐに掃除を!
- 洗濯機まわりに不快なにおいがする
ゴミや汚れがたまっているサインです。すぐに排水口を確認・掃除しましょう。 - 掃除後に臭いがひどくなった
排水トラップのパーツが正しくはまっていない可能性があります。
下水臭が上がってくる場合は、「フタがしっかり閉まっているか」「回転パーツが正しい向きに入っているか」を再確認してください。
洗濯機の排水口掃除は難しくない!詰まる前の掃除(まとめ)
洗濯機の排水口の掃除についてご紹介しましたが、家の排水はとても大切なポイントです。汚れた水がスムーズに流れる状態を保つためには、やはり定期的な掃除が欠かせません。
洗濯機の排水口は掃除しにくい場所にありますが、洗濯機のかさ上げや掃除の頻度を見直すことで、掃除をしやすくする対策ができます。
もし洗濯機が重くて動かせない、トラップを掃除しても水が流れないなど、手に負えないトラブルを感じたら、専門の業者に相談するのがおすすめです。



