【火災保険は適用される?】水漏れトラブルが起きた時の保険対応と注意点

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【火災保険は適用される?】水漏れトラブルが起きた時の保険対応と注意点

【火災保険は適用される?】水漏れトラブルが起きた時の保険対応と注意点

「水漏れに火災保険が適用される!?」このような話を耳にしたことはありませんか?耳にしたことがない人にとって見れば「火災保険なのに水漏れ?」「そんな訳ないでしょ」と思うかもしれません。
しかし、これは意外と知られていませんが、水漏れトラブルが起きた時に火災保険が適用されるケースがあるというのは事実です。
なぜ水漏れなのに火災保険が適用されるのでしょうか?もちろん、どんな水漏れにも火災保険が適用されるわけではありません、そこにはいくつかの決まりごとがあります。
今回は水漏れトラブルが起きた時に火災保険の適用になるケース、ならないケース、そして保険対応に関する注意点などを解説して行きます。

水漏れと保険について

例えば、水漏れが起きて天井が変形してしまい、加入している保険で保険金を受け取り、天井の修繕費用に充てることができるとします。
これは、保険の制度を知っているか知らないかで変わってきます。
知っていれば申請することができるので保険金を受け取れますが、知らなければ申請できないのでもちろん保険金は受け取れません。

この様に保険に関しては「知っている」「知らない」が大きなポイントになります
なぜなら、保険利用に関しては自分で行動しなければいけないからです。
保険会社が自発的にやってくれることも修理業者が自発的にやってくれることもありません、自分で行動しなければ保険金を受け取ることはできません。
そしてその為には先ず、水漏れに対応している保険を知る必要があります。

それでは水漏れに対応している保険について紹介して行きます。

水漏れに対応している保険は主に3つあります、以下の表をご覧ください。

保険の種類保険の内容
火災保険の水漏れ保証  戸建てや分譲マンションの火災保険には「水漏れ保証」が付いていて、水漏れによって自室に起こった損害を保証する為のものです。  
借家人賠償責任保険  賃貸物件限定の保険です。賃貸物件に入居する時に必ず加入する火災保険のセットになっていて、大家さんに対し、借りている部屋に与えた損害を保証する為のものです。
個人賠償責任保険  自分が原因で発生した水漏れに関して保証される保険の制度です。他人に対し、与えた損害を保証するもので、火災保険と一緒に加入することができます。

※ちなみに保険名は保険会社によって違うことがあります。

自室に起こった水漏れの損害の場合、戸建てや分譲マンションは「火災保険の水漏れ保証」が対象で、賃貸物件は「借家人賠償責任保険」が対象となります。
また他人の部屋に損害を与えてしまった場合は戸建て・分譲マンション・賃貸物件を問わず「個人賠償責任保険」が対象となります。

自分が被害者側だった場合、他人が原因の水漏れによって自室に損害が出た場合は自分の保険ではなく、他者の保険が使われます。

火災保険が適用される水漏れケース

火災保険が適用される水漏れケース

火災保険が適用される水漏れは「水漏れによって家財などが損害を受けた時」です。
ちなみに「家財」とは家電、家具、衣類等、家の中にある生活に必要な物品のことを指します。

それでは具体的にどのようなケースがあるかを見て行きまましょう。

  • 水漏れによる天井の変形、シミ、クロスの剥がれ等
  • 水漏れによる壁の変形、シミ、壁紙の剥がれ等
  • 水漏れによる床の変形、シミ、フローリングの剥がれ等
  • 水漏れによって故障した電化製品(テレビ、電子レンジ、扇風機等)
  • 水漏れによって被害を受けた家具や衣類(タンス、テーブル、洋服等)など

この中でも水漏れの損害で実際に多いのは天井の変形、シミ、クロスの剥がれといった「天井の損害」と、壁の変形、シミ、壁紙の剥がれといった「壁の損害」です。
天井は漏れた水が一番多く当たる場所なので被害も大きく、壁は天井と隣接しているので水漏れの場所によっては壁の方まで垂れて被害を受けることがあるからです。

逆に電化製品や家具、衣類が被害を受けることはそれほど多くありません。
なぜなら、それらが置いてある場所はそこまで水回りに近くないからです。
また、漏水量も影響していて、滝の様に漏れているなら多くの家財に被害が出ると思いますが、ポタポタ漏れであればバケツで受けたりタオルで受けたりするので、電化製品や家具、衣類などはそこまで損害を受けないでしょう。

火災保険が適用されない水漏れケース

火災保険が適用されない水漏れケース

それでは次に火災保険が適用されない水漏れを見て行きましょう。
基本的には上記(家財などが損害を受けた時)以外の水漏れです。
一番分かりやすく言えば、「水漏れの修理代金は保険が適用されない」ということです。

それでは具体的にどのようなケースがあるかを見て行きまましょう。

  • 各所蛇口の水漏れ修理代金
  • トイレタンクの水漏れ修理代金
  • 外部給水管、給湯管、排水管の水漏れ修理代金など

水漏れトラブルで一番多いのは蛇口の水漏れです。
水漏れしている蛇口を修理する場合、ほとんどのケースが部品交換か本体交換という修理内容になります。
そこでかかる部品交換修理代、本体交換修理代は基本的に保険が適用されないということです。
トイレの水漏れも多いですが、タンク部品交換修理代、便器交換修理代は基本的に保険が適用されません

ではこの様なケースはどうでしょう?

「キッチン蛇口の水漏れがシンクの床から下の階の天井まで水漏れして天井クロスが剥がれた」

このケースでかかる修理費用の内訳は「キッチン蛇口修理代」「天井クロス修理代」の2つです。
この場合、火災保険は適用されるのでしょうか?

答えは「一部火災保険が適用される可能性がある」ということです。この時に保険適用になるのは「天井クロス修理代」となります。
「キッチン蛇口修理代」は保険適用外となりますので間違えないようにしましょう。
ただしこれはあくまでも基本のケースです。
保険が適用されるかどうかは保険会社によっても違いがあり、より細かく様々な取り決めがあるので自分で判断せず、保険の申請を考えている場合は加入している保管会社に確認するようにしましょう

水漏れトラブルで保険が適用された作業事例

水漏れトラブルで保険が適用された作業事例

保険対応が絡んだ作業事例を2つ紹介いたします。

ケース① 天井ボード張り替え

「天井から水漏れする」という依頼がありました。
戸建て住宅の1階キッチン天井から水漏れしていて、上の2階もキッチンになっている二世帯住宅の現場。

水漏れの確認をしてみるとキッチン蛇口はシャワータイプで、シンク下に収納されているシャワーホースが切れて水漏れし、その水が1階キッチンの天井から垂れてきていました。
階下漏水の原因はほぼ2階キッチン蛇口のシャワーホース切れでしたが、2階の床下や1階の天井裏を確認できていないので慎重に調査を実施。
結果、埋設部の水道管に水漏れは無く、2階キッチン蛇口のシャワーホース切れのみが階下漏水の原因と判明。
見積もりを依頼者に確認してもらうと「修理をお願いしたい、でも保険の申請もしたいから写真をたくさん撮ってほしい」とのこと。

修理内容はキッチンシャワー蛇口の交換と1階天井ボードの一部張り替え工事です。
乾燥させる時間を長くしたかったので1階天井ボードから作業開始。
新しいボードに張り替える部分を切って取り外しました。
次に2階のキッチンシャワー蛇口の交換をしました。
蛇口の交換をした時点で一旦この日の作業は終了。

天井裏を極力、乾燥させたかったので1階天井は開口したままにし、養生をして対処。
翌日再訪して天井ボードを取り付けし、工事は完了です。
作業前、作業中、作業後の写真を多めに撮っていたので、依頼者にメール添付で提出。
数日後、保険会社から状況を聞きたいとの連絡がありました。
どのような水漏れだったのか、何が原因だったのか、どのような対処をしたのか等々を詳細に説明。

後日、依頼者から「無事に保険がおりました」との連絡がありました。

ケース② 壁材、壁クロス張り替え

「壁の中からシャーという音がする」という依頼がありました。
現場は戸建て住宅で、洗濯場の壁中から「シャー」という音がしていて、壁紙がかなりふやけている状態。

水道メーターを確認するとパイロットが回っていた為、メーターバルブを閉めて再度漏水音を確認。
すると漏水音はしなくなっていたので、壁中の音は漏水の音であると確信しました。

修理をするには壁を開口しなければいけませんが、壁中のどこで水漏れしているかは、壁紙のふやけ具合と漏水音の大きさで判断するしかありません。
再度メーターバルブを開き、漏水音が一番大きい場所を特定。
漏水音が大きい場所は壁紙もかなりふやけていました。

開口して給水管の状態を確認しないと修理見積もりを出せなかった為、先ずは開口調査の見積りを提示。
了承していただけたので開口調査開始。
電動ノコギリを使って壁を四角く開口、すると開口部のど真ん中に給水管が通っていました。

給水管を確認すると亀裂が入っていて、これが漏水の原因でした。
「壁の復旧は知り合いの大工に依頼するので水道管の修理だけお願いしたい」とのことだった為、給水管一部交換の見積りを提示。
了承していただけたので引き続き作業を実施。
給水管の一部交換を行い、無事改善しました。
修理自体はこれで終了でしたが、作業後に「保険の申請をしたいので作業写真が欲しい」との要望あり。

普段から現場の写真は多めに撮っていたので、問題なく提出することができました。
こちらは後日お礼のメールをいただき、保険も無事におりたとのことでした。
ちなみに今回は現場が1階だったので、下階に漏水することが無かったのは不幸中の幸いと言えるかも知れません。

保険対応に関する注意点

保険対応に関する注意点

保険の対応をする上でのポイントや注意点を説明して行きます。

保険の対応は自分が主導で動く必要あり

火災保険の申請は全て自分が主導で動かなければいけません。
水道業者や保険会社が主体で動いてくれるということはありませんのでご注意ください。
例えば「保険会社に電話すれば全て保険会社がやってくれる」といったことはありません。
保険の申請方法や必要な書類等を加入している保険会社に確認することも、申請書を作成することも全て自分で行わなければいけません

水道業者が保険の申請をすることは無い、減免申請とは違う

水漏れにより水道料金が高くなっていた場合、減免申請をすれば余分に支払った水道料金が返金されるという制度があります。
この場合は水漏れを修理した水道業者に「減免申請をしたい」と伝えれば、申請書類の作成から発送まで水道業者の方でやってくれることが多く、自分は減免申請の依頼をするだけで大丈夫でした。
しかし保険は全く違い、先程も説明しましたが水道業者が依頼者に変わって申請することはありません。       

作業前、作業中、作業後の写真を多く撮ってもらうよう修理業者へ依頼する

保険の対応は作業前、作業中、作業後の写真がとても重要になります。
これは保険会社がどんなことがあって、どんな修理をして、どんな復旧をしたかを知って、保険の対象になっているか等を判断する為に必要となります。
この現場写真は自分で撮っても良いですが、どうしても距離が遠くなってしまうので修理業者に依頼した方が確実です。
写真が無いと保険申請はまず通りませんのでご注意ください

自分が加入している保険会社に早めに相談する

保険対応は保険会社によって微妙な違いがあります。
それは申請に必要な書類や申請の対象などです。
なので、インターネットの情報だけで動かないことが賢明です。
保険の適用を考えている場合は、早めに加入している保険会社に連絡して状況の相談をしましょう、そして保険の申請をしたい事と必要な書類について問い合わせましょう。

保険申請できる期限がある

水漏れ被害の保証は「3年以内」となっています。
なので3年よりも前の水漏れ修理には火災保険が使えないので早めの申請が必要になります。

まとめ

火災保険には「水漏れ保証」という項目があり、水漏れで負った自室の被害に対して保険金が支払われることもあります。
ただし、対象は家財に限られるので基本的に水漏れ修理費用は対象外となります。
また、漏水に対応する保険は他にも賃貸物件に住んでいる方が必ず入る「借家人賠償責任保険」、他人に対して与えた損害を保証する「個人賠償責任保険」などがあります。
どの保険を使うにしても自分主導で動く必要があり、申請書類の作成や提出も自分が行うこととなります。
水漏れに対して保険の適用を考えている場合は、加入している保険会社に早めに相談することが大切です。


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