キッチン蛇口の水漏れ修理マニュアル!自分でできる直し方と注意点

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キッチン蛇口の水漏れ修理マニュアル!自分でできる直し方と注意点

キッチン蛇口の水漏れ修理マニュアル!自分でできる直し方と注意点

キッチン蛇口の水漏れと言ってもワンパターンなものではなく、蛇口の様々な所から水漏れします。もちろんそれぞれ原因が違えば修理で交換する部品も違います。
また、キッチン蛇口にも様々な種類があり、水漏れの幅を広くしています。
今回はキッチン蛇口について、蛇口の種類や水漏れの種類、自分で直す時の手順や注意点を詳しく解説して行きます。

台付蛇口と壁付蛇口について

台付蛇口と壁付蛇口について

キッチンの蛇口は大きく分けると2つのカテゴリーに分けられます。それは「台付蛇口」と「壁付蛇口」です。それぞれどのような特徴があるのかを見て行きましょう。

台付蛇口

  • キッチンシンク、及びキッチンの台部に取り付けられる
  • シンクや台の接続穴はワンホールとツーホールの2種類がある
  • シンク下には基本的に水、お湯の止水栓が設置されている
  • 給水管、給湯管はシンク下の床から立ち上がっていることが多い
  • 近年の設置数が多い(レバー水栓が主流になった事により)
  • 種類や機能が豊富(特にレバー水栓)

壁付蛇口

  • キッチンの壁面に取り付けられる
  • 止水栓は蛇口の偏心管に設置されている。ただし、止水栓が無いタイプもある。
  • 給水管、給湯管は壁中にある
  • 昔の主流であった

台付蛇口と壁付蛇口を要約して説明すると、台付蛇口は「新しい蛇口に多く、シンクに接続している蛇口でワンホールとツーホールがあり、給水・給湯管は床下から来ている」、壁付蛇口は「壁に接続している蛇口で、給水・給湯管は壁中から来ている、昔の主流だった蛇口」という感じです。

キッチン蛇口の種類

キッチン蛇口の種類

キッチン蛇口にはシンプルな蛇口から高機能な蛇口まで、いろいろな蛇口があります。それでは実際、どれだけの種類があるのかを見て行きましょう。

以下の表をご覧ください。

水栓形状種類機能
ハンドル式自在水栓ノーマルタイプ
2ハンドル混合水栓ノーマルタイプ
レバー式シングルレバー混合水栓ノーマルタイプ
シャワータイプ
浄水機能付きシャワータイプ
ビルトイン浄水タイプ
タッチレスタイプ(センサー)
食洗機分岐付きタイプ
浄水器専用水栓ビルトイン浄水タイプ

まずはハンドル式蛇口から解説いたします。
キッチンのハンドル式蛇口は自在水栓と2ハンドル混合水栓の2種類があります
自在水栓は「水」「お湯」どちらか一つだけが出る蛇口で、2ハンド水栓は「水」「お湯」の両方が出る混合水栓です。
機能はどちらもノーマルで、吐水口から湯水が出るのみです。

一方、レバー式蛇口は機能に富んでいます。種類で言えば、シングルレバー混合水栓と浄水器専用水栓の2種類ですが、レバー式水栓のほとんどがシングルレバー混合水栓です
シングルレバー混合水栓はもちろん、「水」「お湯」の両方が出る混合水栓です。機能には「シャワー」「浄水機能付きシャワー」「ビルトイン浄水」「タッチレス(センサー)」「食洗機分岐付き」と数多くの種類があります。
形状の違いはありますが、最新のタッチレスタイプもシングルレバー混合水栓の一種です。
浄水器専用水栓は浄水のみを出す専用の蛇口で、ビルトイン浄水タイプとなっています

ビルトイン浄水タイプって何ですか?
子レンジャー
子レンジャー
親レンジャー
親レンジャー
「ビルトイン」は設備が建物に組み込まれているもので、ビルトイン浄水タイプはシンクの下に大きな浄水カートリッジが設置されています。

例えば、蛇口の吐水口に浄水器具を取り付けて、シンクの上に設置した浄水器から浄水を出すタイプは「後付け浄水タイプ」となります。
ちなみに「浄水機能付きシャワー」は「ビルトイン」でも「後付け」でも無く、シャワーの持ち手の部分にコンパクトな浄水カートリッジが埋め込まれている「水栓埋込浄水タイプ」となります。

キッチン蛇口の水漏れ種類

キッチン蛇口の水漏れ種類

キッチン蛇口は、蛇口の種類だけでなく、水漏れの種類も多くあります。
表にまとめましたので水漏れの種類を見て行きましょう。

キッチン蛇口の水漏れ種類は以下の通りです。

水栓形状水漏れ種類  水漏れ原因設置水漏れ頻度
ハンドル式蛇口吐水口から水漏れケレップ、スピンドルの劣化台付・壁付共多い
ハンドル下から水漏れ三角パッキン、スピンドルの劣化台付・壁付共多い
スパウト根元から水漏れUパッキン、スパウトの劣化台付・壁付共多い
蛇口本体と偏心管の接続部から水漏れ偏心管パッキンの劣化壁付のみ少ない
蛇口偏心管と壁面の接続部から水漏れシールテープの劣化、給水給湯管接続部の破損壁付のみ少ない
蛇口本体とフレキ管の接続部から水漏れユニオンパッキン、フレキ管の劣化台付のみ少ない
レバー式蛇口吐水口から水漏れ  水栓カートリッジの劣化台付・壁付共多い
レバー下から水漏れ  水栓カートリッジの劣化台付・壁付共多い
スパウト根元から水漏れUパッキン、スパウトの劣化壁付のみ多い
胴体回転部から水漏れXパッキン、蛇口本体の劣化台付・壁付共少ない
シャワーホースから水漏れ  シャワーホースの破損台付・壁付共多い
シャワーヘッドから水漏れ  シャワーヘッドの破損台付・壁付共少ない
蛇口本体下から水漏れ  蛇口本体の破損台付のみ少ない
蛇口本体と偏心管の接続部から水漏れ偏心管パッキンの劣化壁付のみ少ない
蛇口偏心管と壁面の接続部から水漏れシールテープの劣化、給水給湯管接続部の破損壁付のみ少ない
蛇口本体とフレキ管の接続部から水漏れユニオンパッキン、フレキ管の劣化台付ツーホールのみ少ない
蛇口本体の給水、給湯管と止水栓の接続部から水漏れユニオンパッキンの劣化、接続ソケットの劣化台付ワンホールのみ少ない

ハンドル式蛇口、レバー式蛇口で数多くの水漏れがありますが、この中でポイントになるのは「水漏れ頻度の多い水漏れ」です。
水漏れ頻度が多いものの中でも「吐水口からの水漏れ」「ハンドル・レバー下からの水漏れ」「スパウト根元からの水漏れ」は、ハンドル式蛇口でもレバー式蛇口でもよく起こる水漏れです
そしてこれらの水漏れは自分で直すことも可能です

キッチン蛇口の修理を自分でする時は事前準備が重要

キッチン蛇口の修理を自分でする時は事前準備が重要

蛇口の水漏れを自分で修理する場合、修理前にしっかりと事前準備をしておくことが重要です。
それではどのようなことを事前に準備する必要があるのかを見て行きましょう。

  • 部品の準備
    交換する部品はちゃんと取り付け出来る物を準備しなければなりません。これは交換する部品によっても簡単に準備できる場合と準備の難しい場合があります
    例えば「コマパッキン」の様に互換性のある部品であれば、特にメーカーなどを意識しなくても簡単に探せるでしょう。
    しかし、「水栓カートリッジ」の様に互換性のあまりない部品であれば、探すのが難しくなります。
    一見、見た目は似ていても底の部分の形が違うと言ったこともあるので、しっかり調べないといけません。

  • 工具の準備
    水道修理は工具も重要です。いくら部品が合っていても工具がなければ修理は出来ません。
    これはプロの水道業者であっても同様です、どんなに知識と技術があっても工具がなければ修理をすることは出来ないのです。
    あとは同じ工具名称の工具でも、水道修理に向いている工具と向いていない工具があります。
    扱いにくい工具を準備してしまうと、簡単な修理でも大変な修理になってしまうことがあります。
    それでは水道修理で良く使われる工具で、どのような工具が水道修理に向いているのかを見て行きましょう。

■水道修理に向いている工具の特徴

工具名特徴
プラスドライバー軸が100mm~150mm、先端は+2、持ち手の部分に滑り止めが付いている物。
マイナスドライバー軸が100mm~150mm、先端は-6か-8、持ち手の部分に滑り止めが付いている物。
モンキーレンチ柄が短く(全長150mm~200mm)間口の広い(最大40mm以上)物で、持ち手の部分に滑り止めが付いている物。
ウォーターポンププライヤー口開きの広い(最大50mm以上)物で、持ち手の部分に滑り止めが付いている物。
長さは極端に短い、長いがなければOK(全長200mm~250mm位)
モーターレンチ口開きの広い(最大50mm以上)物で、全長の長い物(全長230mm以上)

基本的には上記の特徴の工具が水道修理に向いています。
多くの工具に共通しているのは「持ち手に滑り止めが付いている物」という点です。
水回りの修理なので、手や工具が濡れた時に滑り止めが付いていないと滑ってとても扱いにくくなります

「折角、工具を買ったのに使いにくい」ということにならないよう、購入時の参考にしてみてください。

  • 作業手順の把握
    作業手順をしっかりと把握しておくことが大切です。「部品交換の動画を見ながらやれば良い」「交換手順の記事を見ながらやれば良い」などと考えていると間違えやすいのでご注意ください。
    何かを確認しながら作業をすることは、意外と作業のしにくい状態です。
    ポイントだけ確認すると言うなら問題ありませんが、最初から最後まで確認しながら行うと、蛇口の異変を見過ごしてしまうこともあります
  • 万が一の為に水道業者を数社ピックアップ
    これはキッチン蛇口の修理に限りませんが、自分で水回りの修理を行う場合は、修理が出来なかった時に呼ぶ水道業者を事前に数社ピップアップしておきましょう
    水回りの修理は何が起こるかわかりません、特に古い蛇口の修理の時は注意をしていても予想外の事態になることもあります。
    「修理したけど直らなかった」というだけならまだ良いですが、修理をしたことによって壊してしまったり水が噴き出してしまったりすることもあります。
    そんな状況では冷静に水道業者を探すことは出来ないでしょう。
    最初に目に入った業者に連絡をして、来た業者に高額を請求される、このようになる恐れもあります。
    あくまで保険としてですが、何かがあった時に呼ぶ水道業者を決めておくことはとても重要です

しっかりと準備をした上で修理を行うようにしましょう。

キッチン蛇口の水漏れ修理マニュアル

キッチン蛇口の水漏れ修理マニュアルとして、よく起きる水漏れの中から「ケレップ交換(ハンドル水栓)」「水栓カートリッジ交換(レバー水栓)」「スパウト交換(ハンドル水栓、レバー壁付水栓)」の

3つを紹介して行きます。

ケレップ交換修理方法(ハンドル水栓)

ケレップ交換修理方法(ハンドル水栓)

ハンドル水栓の吐水口から水漏れする時の修理方法です。

  1. キッチンの止水栓を閉める
    ・水用、お湯用、2つの止水栓を時計回りに回して閉めます(溝タイプの止水栓はマイナスドライバーで閉めます)
    止水栓が無い場合、または止水栓が固くて回らない場合は元栓を閉めます、元栓も時計回りに回して閉めます。

    ・止水栓を閉めたら蛇口のハンドルを回し、止水出来ているかの確認を行います。

  2. ハンドルを取り外す
    ・2ハンドル水栓はマイナスドライバーでカラーキャップを外し、プラスドライバーでハンドル固定ビスを反時計回りに回して外し、ハンドルを引き抜きます。

    ・自在水栓(三角ハンドル)の場合はハンドルを外す必要はありません(ハンドルを取り外さなくてもカバーナットが外せる為)

  3. カバーナットを外す
    ・モンキーレンチでカバーナットを反時計回りに回して外します(ネジ山から外れればOKです)

  4. スピンドルを取り外す
    ・2ハンドル水栓はハンドルをスピンドルの軸に再び差し、反時計回りに回してスピンドルを取り外します。
    ・自在水栓はそのままハンドルを反時計回りに回してスピンドルを取り外します。

  5. ケレップを交換する
    ・水栓内にあるケレップをラジオペンチやピンセットなどで取り出します。
    ・ケレップがスピンドル側に固着している場合はウォーターポンププライヤーで挟み、取り外しましょう。
    ・ケレップを取り除けたら、新しいケレップをセットします。

  6. 逆の手順で戻す
    ・取り外した手順と逆の手順で取り付けて行きます。

  7. 止水栓を開き、最終チェックを行う
    ・止水栓を開き、水の出し止めを数回繰り返して水漏れが無いかをチェックします。
    ・ハンドルの動きが固くなっていないかもチェックしましょう。
    固い場合はカバーナットを強く締め過ぎているので、少し緩めましょう。

水栓カートリッジ交換修理方法(レバー水栓)

水栓カートリッジ交換修理方法(レバー水栓)

レバー水栓の吐水口、及びレバー下から水漏れする時の修理方法です。

  1. キッチンの止水栓を閉める
    ※ケレップ交換の1と同じ内容です(止水確認はハンドルではなくレバー)

  2. レバーを取り外す
    ・マイナスドライバーでカバーキャプを外し、プラスドライバーでレバー固定ビスを反時計回りに回して外し、レバーを引き抜きます。
    ・固定ビスは六角レンチ用のネジもあります。
    ・固定ビスがないタイプの水栓もあります、そのタイプは力を入れてレバーを上に引き抜きます。
    ・レバーを取り外すと中が見えますが、カートリッジ軸棒のガイド部品や固定の針金、ワッシャー等があれば、マイナスドライバーを引っ掛けて全て取り外します。

  3. カートリッジ押さえを取り外す
    ・モーターレンチでカートリッジ押さえを反時計回りに回して外します。この時、水栓本体(土台)が動かない様に気を付けましょう。
    本体も一緒に回ってしまうと、シンクの下にある管やパイプがねじ切れてしまいます。
    ・水栓本体が動かない程度に力を入れてもカートリッジ押さえが回らない場合は、作業を中断した方が良いでしょう。
    水栓固定用の工具もありますが、使う機会は多分1回しかなく、固いということはいろいろなリスクもあるので、水道業者に頼む方が賢明です。

  4. 水栓カートリッジを交換する
    ・水栓カートリッジを取り外しますが、パッキン等が水栓側に残っていないかを必ずチェックをしましょう。
    ・新しい水栓カートリッジを取り付ける時は、向きに注意して取り付けましょう。

  5. 逆の手順で戻す
    ・取り外した手順と逆の手順で取り付けて行きます。

  6. 止水栓を開き、最終チェックを行う
    ・止水栓を開き、水の出し止めを数回繰り返して水漏れが無いかをチェックします。
    新品のカートリッジは稀に、レバーが固く感じることもあります。
    ただし、これは不具合ではなく新品であるが故のことなので問題ありません、使っていく内に滑らかになって行きます。

スパウト交換修理方法(ハンドル水栓、レバー壁付水栓)

ハンドル水栓、及びレバー壁付水栓のスパウト根元から水漏れする時の修理方法です。
Uパッキンという接続部に使われているパッキンの交換で直るケースもありますが、スパウトの接続部はスパウト自体の金属がダメになっていることも多いので、ここではスパウト交換を紹介します。

  1. スパウトの接続ナットを外し、スパウトを取り外す
    ・モンキーレンチでスパウトの接続ナットを反時計回りに回して外します。
    ・接続ナットを外したらスパウトを取り外せます。
    ・水栓本体内を確認し、Uパッキンが残っている場合はマイナスドライバーで引っかけて取り除きましょう。
    ※この修理は止水栓や元栓を閉める必要はありません。

  2. 新しいスパウトを取り付ける
    ・新しいスパウトを水栓本体にしっかり押し込んでから、手で接続ナットを時計回りに回して締めて行きます。
    ある程度まで手で回したら、最後はモンキーレンチで締めます。

  3. 最終チェックを行う
    ・水を出してスパウトを左右に動かし、水漏れが無いかをチェックします。

まとめ

キッチン蛇口の水漏れ修理について見てきましたが、まずは自分の家のキッチン蛇口はどのタイプの蛇口なのかをしっかり把握しておきましょう。
台付なのか壁付なのか?ハンドル式なのかレバー式なのか?どのような機能が付いているのか?等です。そして、水漏れ修理は事前準備が重要です。
「部品の準備」「工具の準備」「作業手順の把握」「万が一の為に水道業者を数社ピックアップ」という内容は、自分で修理をする時にぜひお役立てください。


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