タンクレストイレは詰まりが起きやすい?水が流れにくい理由を解説

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タンクレストイレは詰まりが起きやすい?水が流れにくい理由を解説

タンクレストイレは従来のトイレと比較すると、構造上詰まりやすいです。
従来のトイレはタンクが水を溜めておく役割を果たしており、水を流す時に上から下へと流れるため勢いを付けることができました。

タンクレストイレは水道管から直接水が流れるので、落下する勢いを利用することができません。
勢い不足という問題が生じるため、どうしてもタンクレストイレは詰まりやすいです。

また、一度に大量のトイレットペーパーを流すなど、そもそもトイレの使い方によってはタンクの有無関係なしに詰まりのリスクが高まります。
タンクレストイレにおける詰まりについて見ていきましょう。

タンクレストイレの特徴を解説!

まずはタンクレストイレの特徴や、詰まりが起きやすいと言われる理由を見ていきましょう。

タンクレストイレは近年普及が高まっているトイレのため、目にしたことのある人も多いでしょう。
タンクがないのが特徴ですが、その構造上普通のトイレに比べると詰まりを起こしやすいです。
また、タンクの有無関係なくトイレ詰まりが生じるのは、その使い方に根本的な理由のあるケースが多いです。

解説していきます。

そもそもタンクレストイレとは?

タンクレストイレはその名の通りタンクが付いていないトイレです。
通常トイレと言えば、後方に大きなタンクが設置されているのが特徴ですが、それがないことから非常にスタイリッシュです。
シンプルなデザインのため見た目が良く、近年では人気が高いタイプのトイレになります。

ご家庭ではもちろん、商業施設などにも設置されていることから広く普及しているのではないでしょうか。

従来のトイレにあるタンクは、洗浄用の水を溜めておく役割を果たしています。
それがないことからタンクレストイレの場合、そもそも水を溜めておきません。
水道管から供給される水がそのまま洗浄に用いられる仕様になっているため、タンク不要でトイレを流すことができます。

タンクレストイレのメリット・デメリット

タンクレストイレは従来のトイレと比較するとさまざまな点が異なるため、メリットとデメリットも変わってきます。
両者のメリットとデメリットを比較しましょう。
下記の表をご覧ください。

項目メリットデメリット
タンクレストイレ見た目がスタイリッシュ・空間を広く使える・掃除がしやすい・水を続けて流せる本体が高い・詰まりやすい・手洗いを別途設置する必要がある
従来のトイレタンクの水で手洗いができる・本体が安価見た目がおしゃれではない・掃除が大変

タンクレストイレは余計な凹凸がなく見た目がシンプルなため、掃除がしやすいです。
ほこりなどが溜まりにくく、綺麗な状態を維持しやすいというメリットがあります。

またタンクに水を溜める必要がないため、連続で水を流せるというのも良さでしょう。

一方で別に手洗い場を設けなければならない点や停電に弱い点がデメリットとなります。(手動で流せるタイプもあり)

親レンジャー
親レンジャー
施工費用も従来のトイレより高いため、そこがネックとなるかもしれません
どのくらい費用が異なりますか?
子レンジャー
子レンジャー
親レンジャー
親レンジャー
選ぶ商品にもよりますが、タンクレストレイの場合は本体代が15万円~30万円程度が相場ですね。一方従来のトイレですと10万円~20万円程度です

タンクレストイレが詰まりやすい理由は水が流れる構造にあり

前述の通り、タンクレストイレは水が流れる仕組みが異なります。
従来のトイレですとタンク内に水が溜まった後、タンク内のフロートバルブが持ち上がりそこから水が落ちてくる勢いを利用して流れます。
この上から下に水が落ちてくる勢いこそが大事で、従来のトイレはしっかりと勢いがつくため詰まりが起きにくいです。

一方でタンクレストイレには水が溜まるタンクがありません
ではどのようにして水が流れるのかと言いますと、水道管から直接水が送られてきて流れる仕組みとなります。
水が落ちてくる勢いを利用する従来のトイレとは違い、電動にて水を流すのがタンクレストイレです。

両者は水が流れる仕組みが異なり、タンクレストイレの方が詰まりやすい傾向にあります。

タンクレストイレは詰まりやすい?

水圧により水の流れが左右されやすい

タンクレストイレは水道管から直接水を供給するため、水道管の水圧が流れる勢いを大きく左右します
水圧が弱い場合きちんと流しきることができず、それが詰まりの原因となりやすいです。

一定以上の水圧がないと水の流れが悪くなりますが、他の箇所で同時に水を使ってしまうとトイレに充分な水が供給されない場合があります。

また、そもそも水圧が確保しにくい条件の住宅というのも存在します。
たとえば下記に該当するような建物ですと、十分な水圧を確保しにくいです。

  • 高い建物
  • 高台にある住宅
  • 戸建ての2階以上の部屋

水は2階に供給される時点で既に勢いが落ちます。
よって高さには弱いですから、該当する建物ですとタンクレストイレは不向きでしょう。

水圧不足や電気系統の故障で詰まりが生じる

このようにタンクレストイレは水圧不足により詰まりが生じる他、電気系統に不具合が生じた時も水が流れなくなるため詰まりが発生しやすいです。

タンクレストイレは電動にて部品を動かしているため、電気系統が故障すると水がストップします。

中には非常用電池の設置があるタイプもありますが、そんなに長くは使用できないため、電気系統の故障は早めに流す必要があるでしょう。

また電気系統が故障しなくても、停電の際には当然動かなくなります
きちんと水を流せない状態の時にトイレットペーパーなどを大量に流すと詰まりが起きるため、復旧するまでは使用を控えるか手動で流すしかありません。

電気系統の異常はプロでないと直すのが難しいです。
特にタンクレストイレの場合は見えない部分に部品が集約されているため、直すのには技術力が必要となります。
もし電気系統の異常で詰まりが起きている際には、業者に修理を依頼した方が安心かもしれません。

トイレ詰まりが生じる根本的な原因は?

タンクの有無に関係なく、トイレ詰まりが生じるのは、その使い方に問題があるケースも多いです。
配管は狭いため、使い方に問題があるとわりとすぐに詰まります

トイレの場合は台所やお風呂場とは異なり洗剤などの油を使う機会は少ないため、ヘドロのようなドロッとした汚れは溜まりにくくなっています。
そのため汚れが絡まりあって詰まりを起こすことは少ないのですが、大きいものを落としやすいためそれが詰まりの原因となりやすいです。

トイレ詰まりが生じる根本的な要因について見ていきましょう。

トイレットペーパーがトイレ詰まりの原因に?

大量のトイレットペーパーの使用

トイレ詰まりで最も多いのは、大量のトイレットペーパーによるものです。
トイレットペーパーは元々水に溶けるものではありますが、少量ずつでなければ溶かしきれません。
一度に大量のトイレットペーパーを流し込んでしまうと、溶けるスピードが追い付かないため、溶けきれていない段階で排水管に押し込まれることになります。

排水管にたどり着くまでの通路には、せきなど細くつまりやすい箇所があります。
このような箇所にまだ溶けていないトイレットペーパーが溜まってしまうと、水の流れを塞ぐ要因となります。

ただしトイレットペーパーの場合は溶けるものではあるため、詰まってしまっても時間を置けば解決する場合も多いです。

ぬるま湯をバケツでゆっくりと注ぎ込むと再び流れる可能性もあるため、試してみましょう。

おむつなど水に溶けないものを流してしまった場合

おむつや生理用品を流してしまうことによって詰まりが生じるケースは多いです。
トイレットペーパーであれば水によって溶けますが、これらは水で溶けません。
それどころか水を吸収すると膨張するため、排水管の狭い場所を通過しきれず詰まってしまいます。

間違って便器に落としやすいものになるため、万が一落とした際は早めに拾うことが大事です。

そのまま流してしまうと排水管で詰まりますので、面倒でも拾うようにした方が良いです。

親レンジャー
親レンジャー
お掃除用のトイレシートなども注意して下さい
なぜですか?
子レンジャー
子レンジャー
親レンジャー
親レンジャー
一応溶けるものにはなりますが、溶けるのに時間がかかります。トイレットペーパーと同様、大量に流してしまうと詰まりの直接的要因になりやすいです

スマホなど固形物の落下

トイレの場合はキッチンや洗面台と異なり、大型の固形物を落としやすいです。
たとえば下記のものがあげられます。

  • スマホ
  • ハンカチ
  • リップクリーム
  • ライター
  • お財布

なぜこのような物が落ちやすいのかと言いますと、ポケットから出てしまうからです。
立ち上がった時に思いがけず落としてしまうのがよくあるパターンになります。

これらの固形物は水に溶けないため、そのまま流してしまうと確実に詰まります。
よって必ず取り出す必要がありますが、奥に入り込んでしまうと取り出すのも大変です。

手で取れないようなら、ワイヤーブラシなどの機材を活用して取り出すしかありません。

タンクレストイレで詰まりが生じた際の対処法は?

タンクレストイレで詰まりが発生した際にはすぐに対処することが大事です。
直るまではトイレが使えないため不便ですし、状況が悪化すると修理費用も増してしまいます。

簡単にできる対処法がいくつかありますので、まずは試してみるとよいでしょう。
案外業者を呼ばなくても自分でできるつまり解消法で解決することも多いので、一度実践してみる価値はあります。
では対処法について見ていきましょう。

電気系統不具合の場合は手動で水を流す

電気系統不具合の場合に水を流す方法

まず電気系統の不具合時は、故障を直すしか根本的な解決策はありません。
修理は専門的な知識が必要なため、メーカーや修理業者に依頼しましょう。

停電であれば電気が復旧すれば再度使えるようになります。
タイプによっては非常用電池で少しの間なら流せるタイプもあります。
もしくは便器下に設置されているハンドルで1~2度のみ水を流せるタイプもありますが、いずれにしろ商品によるため確認が必要です。

電気系統の故障で詰まりが生じた際などの一時的な対処法としては、手動で水を流すことです。

やり方としては次の通りです。

  1. バケツなどに水を入れる
  2. 高めの位置から便座に向かって水を流しいれる
  3. 流れない場合は数回繰り返す
  4. つまりが流れたら完了

トイレットペーパーがつまった時はラバーカップで対処する

ラバーカップでタンクレストイレのつまりを解消する方法

大量のトイレットペーパーが詰まった時に使えるアイテムが、ラバーカップです。
いわゆるスッポンで、吸引することによって詰まりを解消します。
具体的な手順としては以下です。

  1. 汚水が飛び散る可能性があるため、ビニールシートや新聞紙を使い養生する
  2. カップ部分を便器の水に押しあてる
  3. カップがへこむまでしっかりと吸着させる
  4. 勢いを付けてラバーカップ本体を上へと引っ張る
  5. 詰まりが解消するまで繰り返す

ポイントとしては、サイズが合ったラバーカップを用いることです。

ラバーカップにもいくつか種類があるため、サイズが合っていないとしっかりと吸着できません。

選び方としては下記の表をご参照下さい。

和式用ラバーカップ洋式用ラバーカップ節水型ラバーカップ
和式トイレ・キッチンや浴室の排水口従来の洋式トイレ・タンクレストイレ節水型トイレ・タンクレストイレ

トイレつまりの直し方は?スッポンで修理できる?7つの解決方法を紹介

軽いつまりなら重曹とお酢で溶かす

軽度のつまりであれば重曹とお酢で溶かす方法も有効です。
汚れ落としにもなるため、普段のお手入れのついでにおこなうのもおすすめになります。

手順としては以下です。

  1. 便器の中に直接カップ1杯分の重曹を注ぎ入れる
  2. 重曹を入れたらその上からカップ2杯分のお酢を注ぐ
  3. 発砲するためしばらくの間放置する
  4. ある程度経ったらバケツで水を流しいれる
  5. 水の流れがスムーズになったら完了

お酢のニオイが気になるようでしたら、お酢の代わりにクエン酸を用いることもできます。
どちらもスーパーやドラッグストアで手に入るため、非常に手軽に試しやすい解消法です。

軽度のつまりを重曹とお酢で溶かす方法

水に溶けないものを落とした際の対処法

詰まりの原因が水に溶けるものであれば上述のような対処法で良いのですが、水に溶けないものの場合は少々厄介です。
水に溶けない場合、自然とつまりが解消することはないため、原因となっているものを取り出すしか手立てがありません。

具体的には、ゴム手袋をして手で探ってみましょう
浅いところで詰まっている場合は、これで取り出せる可能性があります。

しかし奥の方で詰まってしまった際は、手が届かないため違う方法で対処しなければなりません。

ワイヤーブラシで取れる場合も

便器奥の腕が届かない部分で詰まりが生じた際には、ワイヤーブラシを用いて解消するのがおすすめです。
通常はワイヤーで汚れを削って詰まりを解消する道具になりますが、先端部分に上手く引っ掛かれば固形物を取りだせることがあります。

使い方は以下の通りです。

  1. 汚水が飛び散る場合があるので、便器周辺を養生する
  2. 排水口にワイヤーの先端部分をゆっくりと差し込んでいく
  3. ハンドル部分を回しながら動かし進める
  4. ワイヤーが動かせなくなったらハンドルをしっかりと回して、汚れを落としていく
  5. そのまま詰まりの元が動くまで続け、水の通りがよくなる感触があったら取り出す

ワイヤーブラシはホームセンターやネットで、2000円~3000円程度と比較的お手頃な価格で購入できます。

タンクレストイレの場合は詰まりが生じやすいため、一つ常備しておくと便利です。

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つまりを防ぐには日頃からの予防が大事

詰まりを起こさないために、日ごろから予防しておくのは意外と重要なことです。
細かなことではありますが、使用するトイレットペーパーの量を調整したり、流せるタイプのお掃除シートであっても使いすぎないよう心がけましょう。

大量に使用する場合は、便器に流すのではなく燃えるゴミとして処理してしまうのがおすすめです。

たくさん使いすぎたつもりはなくても、溶けきれずに排水管の奥で残っている場合があります。
そんな状態の時に再度汚物やトイレットペーパーが流れてくると汚れが蓄積され、完全に排水管を塞ぐ状態となってしまうでしょう。

このようなことのないように、一度に使用する量を考え、短時間に使いすぎないようにすることが大切です。

他にも詰まり防止のために出来ることはありますか?
子レンジャー
子レンジャー
親レンジャー
親レンジャー
トイレの詰まりで厄介なのが固形物です。ポケットに入れておくと便器に落としやすいですから、トイレをする前に棚へ置くなど、場所を移す習慣を身につけるのもいいですね

自力で解消できない場合は業者を呼ぼう

詰まりが生じた際の対処法を見てきましたが、自分で試みても直らない場合は業者を呼ぶしかありません。
電気系統の故障であればメーカーや修理業者へ、詰まりであれば水道業者に依頼しましょう。

直そうと無理をして状況が悪化してしまうと元も子もないため、簡単な解消法で直らないのであれば素直に業者を依頼した方が得策です。

ただし、業者選びは慎重におこないましょう。
水道業者の中には悪質な業者も紛れ込んでいるため、追加費用などを上乗せし不当に高い金額を請求してくるところもあります。
手抜き工事をされる可能性もありますから、事前に評判などを確認し信頼できる業者を見つけましょう

トイレの詰まりを業者に依頼する相場は?見積もりはどの段階で取るべき?

まとめ

タンクレストイレは従来のトイレより水圧が不足しやすく、それゆえに詰まりやすいです。
タンクから水が流れ落ちてくるのではなく、水道管から直接電気の力によって水流を発生させるため、勢いがどうしても弱くなります。
このように水圧不足が詰まりの主な原因となる他、電気系統の故障も詰まりを引き起こします。
電気系統に問題が生じたり停電が起きると、水流を起こすことができなくなるため、しっかりと流しきれず詰まりやすいです。

いずれの場合も放置しているだけでは直らない可能性が高いため、早めに対処することが大事です。
詰まっているものは何なのかによって、対処法が変わってきます。
水に溶けるものかどうかも対処法を決める上でのポイントになるため、詰まりの原因に合わせて直すようにしましょう。

電気系統の不具合時はプロでないと修理が難しいため、業者への依頼も含めて検討する必要があります。


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