トイレの水漏れは緊急性が高い?トイレタンクから水漏れの修理方法まとめ
昨日まで普通に使えていたトイレで、急に水漏れが発生することがあります。
トイレタンクの中から水が流れる音がしたり便器内へ水が漏れたりするトラブルが突然起きるのです。
しかし少量の水漏れであれば対応するのが面倒くさく感じ、そのまま放置してしまうかもしれません。
トイレの水漏れは放置してもよい問題なのか、それとも緊急性が高い問題なのか調べてみました。
よくあるトイレタンクの水漏れ原因と、自分でできる修理方法についても説明していきます。
目次
トイレの水漏れは緊急性が高い理由とは?
トイレの水漏れは緊急性が高いので、すぐに対処しなければなりません。
水漏れを修理せずに放置しておくと以下のような弊害が出ます。
- 水道代が高くなる
- カビが発生
- 周りの住人へ被害が出る
- トイレが使用できない
水漏れを放っておくのであれば水道代が高くなります。
少量であっても24時間漏れ続けると、一ヶ月の水道代は意外と高くなるものです。
無駄な出費を防ぐためにも迅速に水漏れは解消した方がよいです。
水漏れを放置しているとトイレの中に湿気が溜まり、カビが発生しやすくなります。
カビが発生すると家族の健康にもよくありませんし、壁紙や壁自体を傷めてしまいます。
木造の住宅であれば建材が腐ってしまうこともあるので要注意です。
集合住宅に住んでいるなら周りの住人へ被害が出るので気をつけてください。
マンションやアパートに住んでいる場合、トイレの水漏れを放置していると下の階へ水が浸み出してしまうことがあります。
下の住宅の天井にシミができたり、水が漏れて何かの設備を壊したりしてしまうことがあるかもしれません。
被害が出た住人から弁償を求められることもあります。
周りに迷惑を掛けないようにするためにもトイレの水漏れはすぐに対処することをオススメします。
トイレ水漏れで困るのが、トイレを使用できないことです。
水漏れがひどいとトイレの止水栓を止めて対応しますが、止水栓を閉めると水が流れないためトイレが使えなくなってしまいます。
家にトイレが一つしか無い時、トイレが使えないと大変です。
日常生活に支障が出ないためにもトイレの水漏れは放置しないようにしましょう。
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トイレタンクから水漏れする時の症状と原因が知りたい
トイレタンクから水漏れしている時にすぐ対応するため、水漏れの症状と原因を知っておきましょう。
水漏れの症状を知っていれば水が漏れているかすぐに分かりますし、原因を理解しておくなら問題箇所を早く特定できます。
トイレタンクとタンク周りに発生しやすい水漏れの症状と原因について解説します。
一般的な水漏れの症状と原因を表にしましたので最初にご覧ください。
症状 | 原因 |
トイレタンクの中で水漏れ音がする | ボールタップの故障、浮き球の故障 |
便器へ水が流れている | フロートバルブの故障 |
給水パイプの接合部分から水漏れ | ナットの緩み |
トイレタンク脇の止水栓から水漏れ | ゴムパッキンの劣化 |
上記の症状と原因について詳しく見ていきましょう。
トイレタンクの中で水漏れ音がする
トイレタンクの中には水が溜まっているので、水漏れが発生するとタンク内から水が流れている音がします。
使用していないのにトイレタンク内からポタポタという音がする時には水漏れが発生している可能性が高いです。
タンクの中には給水と止水に関係した様々な部品が入っているため、一つの部品が不具合を起こすと水漏れが発生します。
トイレタンクの中の水漏れは、タンク内の部品の不具合が原因のことが多いです。
特にボールタップと浮き球の故障が考えられます。
ボールタップと浮き球は、給水と止水のためにセットで動く箇所です。
浮き球がタンクの中の水量に合わせて上下に動くことにより、タンクの止水弁が開いたり閉まったりします。
トイレタンクの中で水漏れ音がする時には止水弁が開いたままになっている状態です。
ボールタップか浮き球のどちらかが正常に機能していないので止水弁が閉まりきらないことが原因と考えられます。
給水と止水の主要部品であるボールタップと浮き球が水漏れにどう関係しているのか詳しく説明します。
ボールタップにはタンクの中の水量が増えて定位置まで来ると、浮き球に押されて止水する機能があります。
逆にトイレを使用して水が流れると水量が下がり、浮き球も下がるので止水弁が開いて給水されます。
ボールタップに問題があるかを確認したい時には、浮き球を手で持ち上げてください。
浮き球を上に上げても止水弁が閉まりきらない時には、ボールタップの故障だということが分かります。
もし浮き球を上げて水がしっかり止まるようであれば、ボールタップは正常に機能しています。
ボールタップに不具合がある時には、新しい部品へ交換してあげれば水漏れトラブルを解消できます。
浮き球はタンク内の水面にいつも浮いています。
水面が上がれば浮き球も上昇しますし、下がれば浮き球は下降します。
浮き球の上昇と下降に合わせてボールタップの止水弁が開閉する仕組みです。
時折、何らかの理由で浮き球が水中に沈んでいることがあります。
タンクの中に水がたっぷり入っていて、本来なら浮き球が水面に浮かんでなればいけないのに水中に沈んでいることがあるのです。
浮き球が沈んでいるとボールタップの止水弁が閉まらないので、水が流れ続けてしまいます。
この場合、浮き球を水面の上に手で上げてあげれば問題は解決します。
しかし浮き球が割れていて水面に浮かばない時には、新しい部品へ交換しなければなりません。
現在使われている浮き球と同じ型番の部品を購入し、交換作業を行ってください。
便器へ水が流れている
トイレタンクから便器へ水が流れ続けている症状も覚えておきましょう。
使用した時にはタンクから便器へ勢いよく水が流れますが、しばらく経っても水が流れっぱなしになっていたり、水の勢いは落ちていても少量の水が流れ続ける症状が見られることがあります。
タンクから便器へ水漏れが起きている場合、フロートバルブが原因と考えられます。
トイレタンクの下の部分に、フロートバルブが設置されているので確認してください。
フロートバルブと水漏れの関係について考えてみます。
トイレタンクの底を見ると黒いゴム栓があり、タンク内の水が便器へ流れないよう止めていることが見て取れます。
黒いゴム栓がフロートバルブです。
トイレタンクのレバーを操作するとフロートバルブが上昇し、タンク内の水が便器へ流れていきます。
レバーとフロートバルブは鎖で繋がっており、レバーが大の方向へ回されればフロートバルブが大きく上昇し大量の水が流れます。
小の方向へ回される時なフロートバルブは少しだけ上昇し、少量の水しか流れません。
常にレバーと連動してフロートバルブは動く訳ですが、レバーとフロートバルブを繋げる鎖が絡まっていたり、ちぎれていたりすると正常に機能しなくなります。
鎖が絡まっているとフロートバルブが少しだけ上がった状態になり、便器への水漏れが発生します。
ちぎれている時には、フロートバルブが定位置へ収まっておらず隙間が空いており、便器へ水が流れてしまいます。
レバーとフロートバルブの間の鎖に問題があるケースでは、新しい鎖へ交換するか、鎖の絡まりを解消してあげてください。
フロートバルブはゴム製なので長年使用していると消耗してきます。
経年劣化でひび割れることや縮んでしまうことがあるのです。
消耗したフロートバルブは隙間ができやすく、水漏れの原因になります。
使用して10年以上経っている時にはゴムの質が劣化していることが考えられますので、新しい部品へ交換することをオススメします。
フロートバルブは、ホームセンターやインターネットショッピングで購入できます。
使われているトイレタンクが古いモデルで、同じ型番のフロートバルブが見つからない時は、メーカーへ問い合わせてください。
メーカーのホームページから購入できることもあります。
給水パイプの接合部分から水漏れ
トイレタンクへ繋がる給水パイプの接合部分から水漏れするケースがあります。
水漏れが発生しやすい給水パイプの接合部分は以下の3箇所です。
- 分岐水栓との接合部
- トイレタンクとの接合部
- ウォシュレットの給水ホースとの接合部
トイレの壁からタンクへ給水されるパイプの途中に分岐水栓がありますが、分岐水栓との接合部分から水漏れすることがあります。
もしくはトイレタンクへ繋がる部分から水漏れするケースも見られます。
ウォシュレットが設置されている時には、給水ホースの接合部が水漏れ箇所になることもあります。
3箇所の接合部にはナットが使われています。
ナットが緩んでいることが原因で水漏れが起きることがほとんどです。
接合部から水が漏れている場合、一度ナットをレンチで締め直してください。
ナットを締めようとする時に空回りしたり、締めても水漏れが続いたりするならナットが破損していると考えられます。
パイプや接合部自体に何らかの破損があり、水漏れしているとも考えられるでしょう。
ナットの破損であれば自分で交換することができますが、給水パイプ自体の交換になると水道業者へ修理を依頼した方がよいです。
新しいナットを購入する際には、今使われているナットを持って同じものをホームセンターで買うとよいでしょう。
よほどナットなどの細かな部品に詳しくない限り、インターネットショッピングで同じサイズのものを買うのは難しいです。
トイレタンク脇の止水栓から水漏れ
トイレタンク脇に止水栓が設置されていますが、その止水栓が水漏れ箇所になることがあります。
一般の住宅で使われている止水栓には二つのタイプがあるので覚えておいてください。
- ハンドルタイプ
- 薄型タイプ
両方の止水栓も中の構造は似ています。
しっかりと水道を止められるようにゴムパッキンが入っている構造です。
長年使用している止水栓は、中のゴムパッキンが劣化してきます。
ゴムが縮んでくることやひび割れてくることがあり、隙間が生じて水漏れの原因になります。
止水栓から水漏れしているときには、ゴムパッキンの劣化をまず疑ってください。
ゴムパッキンを交換する際は、ホームセンターやインターネットショッピングで新しい部品を購入できます。
全く同じ部品を手に入れたい時にはメーカーへ相談しましょう。
古いタイプの止水栓が使われていて同じ部品が見つからない場合は、止水栓ごと交換しなければなりません。
止水栓の交換はプロでないと難しいので水道業者へ依頼してください。
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トイレタンクから水漏れする際の修理方法を紹介
トイレタンクの水漏れは自分で修理することが可能です。
修理方法を紹介する前に、自分で対応できる修理箇所と修理内容を表から確認しておきましょう。
修理箇所 | 修理内容 |
---|---|
ボールタップと浮き球 | 浮き球の調整と部品交換 |
フロートバルブ | フロートバルブの交換 |
トイレタンクの給水パイプ | ゴムパッキンの交換 |
それぞれの修理方法について解説します。
ボールタップと浮き球の修理方法
ボールタップと浮き球が原因の水漏れの場合、まずは浮き球が水面に浮くかを確認してください。
水面に浮かない時や、浮き球を上昇させても止水弁が止まらない時は、ボールタップと浮き球を交換しましょう。
交換手順は以下の通りです。
- 止水栓を閉める
- タンク内の水を全て流す
- 給水パイプを外す
- ボールタップのナットを外す
- 新品へ交換する
- 全て元に戻す
ボールタップは給水パイプと直結しているため、給水パイプの取り外しが必要です。
次にボールタップのナットを外しますが、給水パイプ側だけにナットがあるモデルと、タンク内にもナットがあるモデルがあります。
フロートバルブの修理方法
トイレタンクから便器内へ水漏れしている原因は、フロートバルブの不具合と考えられます。
フロートバルブを修理する際の手順をご覧ください。
- 止水栓を閉める
- 古いフロートバルブと鎖を外す
- 古い鎖と新しい鎖の長さを同じにする
- 新しいパーツを取り付ける
作業をする時にはタンクの中の水を全て流してください。
フロートバルブを取り外す際はオーバーフロー管の設置部を最初に外し、次にレバーハンドルと繋がっている鎖を外します。
フロートバルブの交換で重要なポイントは、古い鎖と新しい鎖を同じ長さにすることです。
長さが同じにならないとフロートバルブが正常に機能しないので注意してください。
鎖が短すぎるとフロートバルブが下がりきらずに水漏れしますし、長すぎるとレバーを回してもフロートバルブが上がりません。
トイレタンクの給水パイプから水漏れの修理方法
トイレタンクの給水パイプから水漏れしている時に、給水パイプ内のゴムパッキンが劣化して水が漏れていると考えられます。
問題のゴムパッキンをどのように交換するか修理方法を説明します。
- 止水栓を閉める
- 給水パイプ下にバケツを置く
- 分岐水栓のナットを外す
- パッキンを交換
- 全て元に戻す
薄型タイプの止水栓はマイナスドライバーを使って、時計回りに締めると水道を止められます。
一度給水パイプを外すため、水がこぼれることがあります。
床に水が染みこまないように給水パイプの下にバケツを置くようにしてください。
ナットを外す時は、まずナットを緩めるためにモンキーレンチを使い、ナットが緩んだら手で外しましょう。
パッキン交換後は、ナットをしっかり締めてください。
トイレタンクの水がたまらない時にチェックする箇所や考えられる原因
まとめ
トイレの水漏れは放置しておくとカビが発生しますし、集合住宅なら周りの住人へ被害が出てしまいます。
マンションやアパートの場合、下の階へ水が染みこみ苦情を言われることや被害の弁償を求められることがあるので注意してください。
水漏れが起きている間は止水栓や元栓を閉めるため、トイレが使用できなくなることもあります。
24時間水漏れしている状態を放っておくなら水道代も高くなってしまいます。
トイレでの水漏れは緊急性が高いですから、放置せずに早めに対処しましょう。
水漏れトラブルが起きやすいのはトイレタンク周辺です。
問題の原因は、タンクの中にあるボールタップや浮き球が故障していること、フロートバルブの不具合が原因で水漏れすることです。
給水パイプからの接合部分でナットが緩んでいると水が漏れますし、止水栓の中のゴムパッキンが劣化している時も水漏れします。
問題箇所の部品調整や交換修理は自分でできますから試してみてください。
自分で修理しても水漏れが解消されない時は、水道業者へ相談してみましょう。