
トイレの床が腐る原因は水漏れ? 床の張替え費用とおすすめ床材を紹介
トイレの床が腐ると、踏んだ時にフカフカと浮いているように感じたり、便器の周りの床材に黒ずみがでたりします。
トイレの床が腐る原因と、DIYで張り替えできるのか、プロに依頼すべきかのポイントも解説します。
あわせて、気になる費用と修理にかかる時間もご紹介。
トイレの床に不安を感じている方は本記事をお読みいただき、早めの対策にお役立てください。
トイレの床が腐るとどうなる?黒ずみ・沈み・浮きなど
トイレの床が腐ると黒ずみや床材のはがれなどが起こる場合があります。
そのまま放置すると、場所によってトイレがグラつき水漏れが発生したり、床が抜ける可能性も出てきますので、何かおかしいなと感じたらチェックしましょう。
床材により、腐った場合の現象が異なりますので素材別にみていきましょう。
フローリング
フローリングは変色が目に見えるため、腐った場合にわかりやすい床材です
フローリングが腐った場合には、濡れて湿っているような色合いや、においが感じられるかもしれません。
踏んだ時に、ふかふかした踏み心地があるときは、早く対応することをおすすめします。
一度腐ると、掃除をしても直ることはありません。
トイレに入るたびに、床が腐っているかもと感じる場合は、原因を考えて対策を検討しましょう。
クッションフロア
トイレのクッションフロアが傷んだ場合は、はがれによる使い心地の悪さを感じます。
つなぎ目があれば、膨れたようになり隙間が空いているかもしれません。
また、踏んだ時にはふわつく感じもあります。これはクッションフロアのノリがはがれて、ベースの床との間に隙間ができているからです。
クッションフロアは床に貼るシートで、名前の通り少しクッション性があります。トイレだけでなくキッチンや脱衣場等、いろいろな場所で使用されています。クッションフロアの特徴の一つとして「柄、カラーバリエーションの豊富さ」があります。様々な柄や色があるので自分の好みにカスタマイズできます。クッションフロアの素材は塩化ビニール素材ですので、クッションフロア自体が腐ることはありません。
はがれたところに、汚れ・湿気・カビなどがたまり変色して腐ったように見える可能性があるでしょう。
タイル
タイルは腐りませんが、問題はタイルの下、トイレの床のベース部分とそれを支えている土台部分です。
磁器タイルもフロアタイルもフローリングに比べ水分に強いため表面的な変化はない可能性が高いです。
しかし、見えない部分や床下で水漏れが起こっていると、床の土台になっている部分が腐っている可能性が出てきます。
トイレが著しく湿っていたり便器の沈みを感じたりなど、万が一気付いたときはすぐに確認が必要です。
トイレの床が腐る原因は水漏れと床の湿り
トイレの床が腐っている場合や、湿りを感じたときのチェックポイントを見ていきます。
じわじわと漏れている水には気が付かないこともあります。
給水管の接合部は、手やティッシュなどを当ててみて濡れていないかを確認しましょう。
トイレは便器の前部分に水があったり湿っていたりすれば異変に気付きやすいですが、横から後ろの部分で水漏れが起きてもなかなか気付くことが出来ません。水漏れの量が少量であれは、ずっと床に水がある状態なのでカビたり腐ったりしたりします。トイレは「狭い」「床付近は換気もされにくい」「水を使用する場所である」という点から湿気がこもりやすい場所です。場所も場所なのでトイレの扉を年中開けっ放しという訳にはいかないでしょう。
床を張り替えても、トイレの床が湿気る原因を取り除かないと、また、床が傷んだり腐ったりする可能性は残ってしまいますね。
水漏れが判明したら修理を兼ねて業者に相談がベスト
床の踏み心地がフカフカまたはボコボコしているような状況や、便器が沈んでいる場合はすでに、トイレの床が腐っている状態です。
水漏れ修理とともに床の張替えを早急に依頼する必要があります。
腐ってはいないけれど心配な場合は、水漏れの修理を依頼して床の確認も一緒にしてもらうのがおすすめです。
フローリングやタイルの表面は腐っていないように見えても、床の土台部分が腐っている可能性もあるのでプロに見てもらうと安心できます。
給水管の水漏れが原因でトイレの床が黒ずみ・湿っている
トイレの壁や床から出ている給水管の止水栓がある場所の床と、タンクと給水管の接合部分の下の床に黒ずみや、水たまりができているケースがあります。
これは、給水管からの水漏れが原因となって床に水が溜まり、床材が変色して、腐る原因の一つになります。
給水管の接合部分をチェックし、手で触って水が漏れていないか確認しましょう。
もし、濡れていれば、水漏れの原因は下記が考えられます。
・給水管を取り付けているナットやボルトが緩んでいる ・パッキンが劣化している ・給水管・配管自体が劣化している ・結露が垂れている |
結露は梅雨時期の湿度が高い日や、冬の寒い時期におこります。
また、どこかからの水漏れで、トイレ内に湿気が多い場合も、結露しやすい環境になります。
修理に取り掛かる前に、結露ではないかを確認しておきましょう。
結露かそうでないかの確認は、一旦、濡れている部分の水分をきれいにふき取ります。
しばらく放置し、水漏れが確認できなければ結露の可能性が高いといえるでしょう。他には水道メーターのパイロットを確認する方法もあります。水道を使ってなくてもパイロットが動いていてトイレの床が濡れていれば、トイレの水漏れの可能性が高いと思って間違いないでしょう。
タンクからの水漏れが原因でトイレの床が黒ずむ
タンクの下や、便器後ろ部分の黒ずみや湿気・水たまりは、タンクの劣化や割れから水が漏れているのではないかを確認します。
タンクと便器の間に水が漏れていないかも確認しましょう。
タンクと便器の間で水漏れが起こると、便器を伝って床に水が落ちるため、便器回りの床が黒ずんだり湿りが出たりします。
タンクが結露してしずくが落ちた可能性もあるので、タンクを拭いてしばらく放置してみましょう。尚、タンクは防露処理がされている為、基本的に結露はつきにくい構造となっています。
タンクを触ってみて、濡れていなければ結露だった可能性があります。タンクと便器の間の水漏れは、水を流したときにおこるため、水を流して確認しましょう。この部分での水漏れの原因は、下記が考えられます。
・タンク底の密結パッキンが劣化している ・タンク底の密結ボルトが緩んでいるか劣化している ・トイレタンクの壊れ、ひび割れ ・タンクの結露 |
タンクの壊れ、ひび割れはタンクの取り換えが必要です。また、古いトイレでタンクの型式が生産終了になっていた場合は便器とタンク、両方の取り換えが必要になります。密結パッキンやボルトに問題がある場合は、タンクを取り外して交換になります。どちらにせよDIYで行うのは難しい内容なので業者に依頼しましょう。
温水洗浄便座の水漏れが原因でトイレの床が黒ずむ
給水管と温水洗浄便座の接続部分から水が漏れるケースもあります。
接合部分下の床が黒ずんだり、湿気ていたりする場合は修理が必要です。
・温水洗浄便座と給水管のジョイント部分が緩んでいる |
温水洗浄便座の水漏れは、電気系統の故障や感電につながる可能性もあります。早めに修理しましょう。
便器のひび割れからの水漏れが原因でトイレの床が湿っている
便器は頑丈な陶器ですが、陶器である以上、ひび割れや壊れが起こる可能性があります。割れやヒビは下記の場合に起こります。
・強い衝撃が加わった ・棚の上や換気扇の掃除などで便器に乗っての作業 ・便器の上に重いもの(タンクのフタなど)を落とした ・熱湯で掃除をした |
明らかな、割れであればすぐに取り換えざるを得ませんが、ごく稀に気が付かない場所のひび割れで水漏れがあることすらわからないケースもあります。
掃除の時に、床がいつも濡れているという場合は、注意が必要です。
便器回りの黒ずみや湿り、クッションフロアの浮きになります。
尿の飛び散りやこぼれが原因でトイレの床が変色する
きちんと掃除ができていれば、尿の飛び散りだけではなかなか床の黒ずみまでには至りません。
しかし、便器から尿がこぼれてしまうようなケースが度重なると変色の原因になります。
また、尿の場合は変色だけでなく臭いが発生することもあります。尿が原因で起こる悪臭はアンモニア臭の為、鼻がツンとする刺激臭です。
飛び散りがひどい、尿をこぼすことが多い方は、座って用をたしてもらうようにしましょう。
※実際に床と便器の付け根辺りに水漏れが起こってるとご依頼いただくケースでも尿の飛び散りが原因と言う事も稀にあります。
排水管の水漏れが原因でトイレの床が腐る
床下か壁の中を通っている排水管が水漏れするケースもあります。
排水管は汚水を流しているため、状況によってはにおいが発生する可能性もあります。考えられる原因は下記の2つです。
・排水管が劣化している ・トイレを設置(新築・リフォーム・修理)した直後の水漏れは便器と排水管の接合部分がずれている |
どちらも放置できない事例です。業者に修理を依頼しましょう。
床下の湿気が原因でトイレの床が腐るケースもある
戸建て住宅で、トイレの床下がコンクリートではなく、土である場合に床下から上がってきた湿気でトイレの床が腐るケースがあります。
トイレ内に水漏れがないのに、床に黒ずみが出たりカビが発生したりする場合は、トイレの下がどうなっているかチェックしましょう。
DIYでトイレのクッションフロアの張替えをした場合の費用・時間
DIYで床の張替えに挑戦したい方もいるかもしれません。しかし、便器を外す工事は知識と技術と工具が無ければ出来ません。DIYで床を張り替える場合は、便器を外さなくてもよいクッションフロアの張替え工事であれば行ないやすいでしょう。
トイレは日に何回も使う場所です。無理をして便器を外してしまい、失敗すれば数日トイレが使えないという不便な事態になる可能性もあります。また、修理の内容によってはそれなりの金額もかかります。便器を外さなくてはならない工事はプロに任せましょう。
【トイレのクッションフロアの張替え】DIYでかかる時間
クッションフロアの張替えだけであれば、DIYの初心者さんも頑張ればできます。
慣れた人で3時間、初心者で時間がかかる場合は5~6時間見ておきましょう。
クッションフロアをはがしたときに、土台になる床が腐っている場合は床の取り換えをする必要があります。
そのまま上にクッションフロアを貼っても、いつか床が抜ける可能性があるからです。
クッションフロアの下が腐っているときは、床の修理を業者に依頼しましょう。
【トイレのクッションフロアの張替え】DIYでかかる費用
クッションフロアはコストパフォーマンスの良い床材です。
クッションフロアを2m購入したとして、材料・道具をそろえる費用は4,500円~になります。
DIYでの費用はトイレの大きさやクッションフロアの単価で変わってきます。
・クッションフロアは91cm幅のもので 800円/m~ ・クッションフロア用接着剤 1000円~2000円/個前後 ・地ベラ 1000円前後 ・継ぎ目処理剤 800円前後 ・カッター、ハサミ、マジック |
トイレのクッションフロアを張り替える手順
事前準備は、掃除をしておきましょう。
- 今あるクッションフロアをきれいにはがす
【注意】床のノリや接着剤の塊りもキレイにはがさないと新しいクッションフロアを敷いても凸凹する。 - 新しいクッションフロアを広げ、その上にはがしたクッションフロアを載せる
【注意】床に敷いたときに表になる側とはがしたクッションフロアの表が同じ形になるように重ねる。スペースのある場所で行う必要があり、下にブルーシートを敷いて行うと良い。古いクッションフロアの裏が汚れている場合はキレイに拭いてから重ねるか、ビニールを敷いた上から重ねないと新しいクッションフロアの表面が汚れてしまう。 - マジックなどで型どりをして、カッター・ハサミを使って同じ形に切る
【注意】便器の周りなど、心配な場合は大きめに切って、後で修正をしてもよい - 貼る前に、トイレに置いてみて形、大きさを確認し、修正が必要な箇所は修正する
【注意】便器・幅木の下に押し込む分、数ミリを見ておく - ぴったり合うようになれば、床に接着剤を満遍なく塗り付けてクッションフロアを敷き込む
【注意】淵の部分をしっかりノリ付けしないと捲れやすくなるので注意。 - 地ベラを使って、便器の下・巾木の下にクッションフロアの端を押し込んでいく。クッションフロアの中に入った空気を抜いて行く。
- つなぎ目に「継ぎ目処理剤」を塗り接着させる
プロに床の張替えを依頼した場合の費用と時間
トイレは狭い空間ですので、床面積も大きくない家庭が多いでしょう。
そのため床の張替え工事だけであれば数時間から1日で終わります。
クッションフロアの張替えは便器の取り外しを行わなくても出来る方法があります。
しかしフローリングとタイルの張替えは、便器の取り外しが必須となりますのでクッションフロアより時間がかかります。
そして、床下の土台の木材が腐っている場合には、その部分を入れ替える必要が出てきますので、クッションフロアであっても1日かかることもあります。
また、排水管の水漏れなどがある場合は、補修もしなくてはなりません。
タンクや便器のヒビなどが原因の水漏れの場合は便器を新しい物に交換する必要もあります。
修理にかかる費用と時間
トイレの床が腐ったケースで、業者に依頼した場合に時間と費用はどれくらいかかるでしょうか。
工事の間は便器を外していても外していなくてもトイレが使えません。工事にかかる時間は、打ち合わせをしっかり行い、対策を取っておく必要があります。
費用(※) | 時間 | |
---|---|---|
クッションフロア張替え | 20,000〜40,000円 | 3時間程度 |
フローリング張替え | 30,000〜60,000円 | 1日 |
タイル張替え | 45,000〜100,000円 | 1~2日 |
土台が腐っていた場合の補修 | 50,000~100,000円 | 1~2日 |
新しい便器の設置(※2) | 便器代 | 2時間前後 |
※費用は、1畳程度のトイレの床の張替え費用を参考に記載しました。使う素材により、価格に幅が出ます。
※2 便器の脱着をする場合もかかる時間はほぼ同じイメージです。
張替え時の床材の素材
トイレの床材は水に強い素材であることが条件の一つになります。
そこから、考えられる素材は「クッションフロア」「フローリング」「タイル」の3つになります。
特徴も価格も異なりますので、我が家のトイレにぴったりなものはどれかを検討して選びましょう。
コスパと掃除のしやすさならクッションフロアで張替えを
メリット | ・価格が安くデザインが豊富 ・水に強い ・掃除がしやすい ・DIYができる |
デメリット | ・表面に凸凹があるデザインは汚れが入り込みやすい ・年を経るといつも足を置く部分になんとなく汚れた感が出る ・ふやけたりめくれ上がったりすると見た目が非常に悪い |
高機能なクッションフロアの特徴 | ・消臭 ・防カビ ・抗菌 ・耐次亜塩素酸対応機能(※) |
掃除のしやすさ | 水・中性洗剤・アルコールが使えるため掃除はしやすい |
※食中毒(ノロウィルス)発生時に次亜塩素酸で消毒できるタイプ
ナチュラルな高級感ならフローリングで張替え
メリット | ・廊下や居室とイメージを合わせられる ・ナチュラル感がある |
デメリット | ・水・湿気を吸収するため、防水のあるフローリングを選ぶ ・薬品(アルカリや酸性の洗剤など)に弱い ・無垢材など表面にコートがないものはトイレにむかない ・溝に水が入るとそこから劣化しやすい |
高機能なフローリングの特徴 | ・抗菌 ・汚れが取りやすい加工 |
掃除のしやすさ | 水拭き、中性洗剤は使える 継ぎ目に入った汚れが除去しにくい |
長く使え、水にも強いのはタイルでの張替え
メリット | ・耐用年数が長い ・水や汚れに強い |
デメリット | ・費用が高い ・施工に時間がかかる ・濡れたら滑る可能性がある ・磁器タイルは割れる可能性がある |
高機能なタイルの特徴 | ・抗菌 ・防汚機能 |
掃除のしやすさ | ・水に強いので、掃除はしやすい ・磁器タイルはアルカリ洗剤も使える ・ブラシを使ってこすり洗いができる ・目地の汚れは掃除がしにくい |
壁紙も床材と一緒に張替えると気分が一新
床材を張り替えるときに、壁紙も一緒に張り替えるとトイレの雰囲気が変わり、気分も新しくなります。
トイレの壁紙の張替え費用は1畳程度のトイレで通常35,000~40,000円程度です。
価格はやや高くなりますが、抗菌機能・消臭機能・防汚機能などの 高機能な壁紙もあります。
快適なトイレのために検討してはいかがでしょうか。
修理を依頼するときの業者の選び方
トイレの床がフカフカするときや腐っていると感じるときは、早急に床の張替えを検討する必要があります。排水管の修理工事や給水管の修理が発生する可能性もありますので、以下を参考にして信頼できる水道修理の業者に相談しましょう。
・地元で長く事業をしている業者 ・資格や許認可がある業者 ・水道局指定業者 ・価格が明快 ・サイトに会社の情報がきちんと書かれている ・見積もりを取ってから依頼 |
水道工事の業者の中には、トイレの床の張替えなどを行っている業者もあります。
配管の修理や、便器の取り付けなども一緒に頼めると心強いものです。
まとめ
「トイレの床が腐っているかも」と感じたときにチェックするべき原因となる箇所や、床の張替え費用やかかる時間について紹介しました。腐っているかもと思った時は早めに状況を確認して、修理しましょう。
腐った床を張り替えるときは、DIYなら便器を外さなくていいクッションフロアがおすすめです。
便器を外す工事は、専門の業者に依頼しましょう。
水回りの配管工事や修理は信頼できる業者に依頼することが大切です。
適正な価格で、きちんとした工事をしてくれるところが安心できます。
アクアレンジャーは、水道局指定業者で安心です。
トイレの床が腐っていると感じたときは、ぜひお任せください。
便器の取り外しから、床の張替え、土台の修理も行います。
不明点や不安な点はご遠慮なくご質問ください。
ご連絡をお待ちしています。