【詰まりが抜けない!】トイレつまりの解決法と業者料金の目安を紹介
トイレが詰まってしまうと困りますよね?何が困るかと言うと一番は「トイレが使えないこと」でしょう。
しかし、トイレが詰まっても自分で解消できれば、手間はかかるものの最悪の事態は避けられます。ただし、自分で解決できない詰まりもあり、その場合は水道業者に直してもらうしかありません。
そうなると、トイレの詰まりを解消するには一体いくらの料金がかかるのか?不安になりますよね。
今回はトイレ詰まりがなぜ抜けないのか?自分で行うトイレ詰まりの解決法や業者が行うトイレ詰まりの解決法、そして業者による作業料金の目安などを紹介して行きます。
目次
トイレの詰まりが抜けないのはなぜ?
トイレの詰まりが抜けない理由 ・工具(主にスッポン)の使い方が正しくない ・工具(主にスッポン)と便器の形状が合っていない ・詰まりの量が多い ・固形物落としや汚水マスでの詰まり等、便器の上からの作業では解消しない詰まり |
それでは一つずつ見て行きましょう。
「工具(主にスッポン)の使い方が正しくない」
自分で行うトイレ詰まりの解消作業にはスッポンを使うことが多いと思いますが、正しい使い方をしなければ効果が半減します。スッポンは空気や水を押し込んで使うと思っている方も多いですが、これは間違いです。
スッポンの正しい使い方は引いて使います。
便器内の詰まりとスッポンの間を密閉して真空状態を作ることによって、引いた時に詰まりを動かし、流れるようにするものです。引いて使っている方もしっかり密閉できていないと、ほとんど効果がありません。
「工具(主にスッポン)と便器の形状が合っていない」
スッポンを例に説明すると、スッポンと便器の形状が合っていない場合も効果が半減します。上で説明した内容にも被りますが、スッポンと便器の形状が合わないと密閉状態が作りにくくなってしまいます。
便器の種類によっては便器内に段差がある形状の物もあり、お椀型のスッポンではこのタイプには合わないでしょう。この様に形が合わないことによって密閉状態を作れず、詰まりを解消できないケースもあります。
「詰まってる原因物の量が多い」
詰まりの原因物の量が多い場合、スッポンや真空式パイプクリーナーではパワーが足りずに解消できないこともあります。詰まりの量が多いと解消する為にはそれなりのパワーが必要であり、業者が使うパワーの強い工具が必要になります。
尚、業者が使う工具に「ローポンプ」というものがありますが、これはスッポンや真空式パイプクリーナーよりもパワーが強く、スッポンや真空式パイプクリーナーで解消できない詰まりもローポンプで解消できることは多々あります。
「固形物落としや汚水マスでの詰まり等、便器の上からの作業では解消しない詰まり」
固形物を流してしまった場合はほとんどのケースで便器の脱着作業が必要になります。固形物を落としたのにスッポンでいくら作業をしても直りません。
また、トイレの詰まりは便器の中で詰まっているとは限らず、汚水マスや下水管で詰まっていてもトイレ詰まりの症状として表れます。便器の上からいくら作業しても、汚水マスで詰まっていたら詰まりに対して力が働かないので全く効果はありません。
主に、これらのいずれかの理由によって詰まりが抜けないという事態が起こります。
自分でできるトイレ詰まりの解決法
それでは、自分でできる3つの詰まり解決法を解説して行きます。
詰まり解決法 | 作業に必要な工具、道具 |
バケツで高い位置から水を流す | バケツ2つ、灯油ポンプかひしゃく、タオル・雑巾 |
重曹とお酢(クエン酸)を使う | 重曹150g、お酢(クエン酸でも可)100㎖、バケツ、灯油ポンプかひしゃく、タオル・雑巾 |
スッポン作業 | スッポン、バケツ、灯油ポンプかひしゃく、タオル・雑巾 |
「バケツで高い位置から水を流す」詰まり解決法
これは水圧を利用して詰まりにアプローチする方法です。軽度のペーパー詰まりの時に効果的です。
それでは作業手順を解説して行きます。
- 便器内の水を抜く
灯油ポンプかひしゃくで便器内の水をバケツに移します。
出来るだけ空に近い状態まで水を抜きましょう。 - バケツ半分位まで水を溜める
もう一つのバケツに水を入れます。
バケツは5ℓ~7ℓの物が良いでしょう。
水量は半分位でOKです。
あまり水量を入れ過ぎるとコントロールしにくくなり、周りに飛び散ることがありますのでご注意ください。 - バケツの水を便器に一気に流し入れる
便器の排水口に向けて一気にバケツの水を流し入れます。
この時にゆっくり入れてしまうと、詰まりに対して水圧が強くかからないので効果が無くなってしまいます。
へそ位の高さから勢い良く流し入れましょう。
この作業をして、流し入れた水が流れて行った場合は詰まりが解決した可能性が高いです。もう一度バケツで水を流し入れ、それでも流れて行くようであればタンクのレバーで水を流しましょう。
それも普通に流れれば詰まり解決です。
最初に流し入れた水が全く減らない場合は、この作業では解決しない詰まりということになります。
「重曹とお酢(クエン酸)を使う」詰まり解決法
これはアルカリ性である重曹と酸性であるお酢(クエン酸でも可)が混ざる時の化学反応を利用して詰まりにアプローチする方法です。軽度のペーパー詰まりの時に効果的です。
それでは作業手順を解説して行きます。
- 便器内の水を抜く
灯油ポンプかひしゃくで便器内の水をバケツに移します。
便器内の排水口がギリギリ隠れる位の所まで水を抜きましょう。
また、重曹とお酢(クエン酸)が混ざると化学反応が起き、臭いが上がって来ます。
換気扇を回し、窓や扉を開放し、充分に換気が出来ている状態で作業をしましょう。 - 重曹を投入する
便器の排水口に重曹を振りかけます。 - お酢(クエン酸)を投入する
重曹の上にお酢(クエン酸)を振りかけます。
すると化学反応が起きて泡が立ち始めます。
臭いも上がって来るのであまり便器に顔を近づけない様にしましょう。 - 60分間放置する
便座のフタを閉じ、60分間放置します。 - バケツで洗い流す
バケツの半分位まで水を入れて便器に流し入れます。
便器内を洗い流すように水を入れましょう。
水が流れて行った場合は詰まりを解消できた可能性が高いです。上の作業と同じ様に、バケツ→タンクの順に水を流して確認しましょう。
尚、洗い流す時に入れた水が全く減らない場合は、この作業では解決しない詰まりということになります。
「スッポン作業」での詰まり解決法
これは便器内の詰まりとスッポンの間を密閉し、真空状態にすることによってスッポンを引いた時に水と一緒に詰まりを動かし、流れるようにする方法です。
軽度のペーパー・排泄物詰まりの時に効果的です。
まずは主なスッポンの種類からご紹介します。
スッポンの種類 | 特徴 |
和式用ラバーカップ | お椀型のオーソドックスなラバーカップです。和式用となっていますが洋式トイレに使えない訳ではありません。 |
洋式用ラバーカップ | お椀の先がすぼんだ口になっているラバーカップです。洋式トイレの排水口にフィットする形になっています。ただし、洋式トイレでも便器内に段差があるタイプの場合は密閉しづらく、向いていません。 |
ツバ付きラバーカップ | お椀の周囲にツバが付いているラバーカップです。基本的にどのタイプのトイレにも合います。 |
それでは作業手順を解説して行きます。
- 便器内の水位を調整する
便器内の水位をスッポンのお椀が浸かる位の位置に調整します。
それよりも水が多く溜まっている場合は、灯油ポンプかひしゃくでバケツに水を移します。
逆に水位が低い場合はバケツで水を足して調整します。
この時、横着をしてレバーで水を足さないでください。
レバーで水量を調整するのは難しく、少しでも誤まると全てのタンクの水が流れ込んで来ます。 - スッポンをセットする
便器の排水口にスッポンのお椀部分を押し当てます。
便器とお椀に隙間が出来ないように確認しながら、ゆっくり押し切ります。
しっかり密閉することがポイントですが、もう一つのポイントはしっかり押し切ることです。
押しが甘いとパワーも弱くなってしまうので気を付けましょう。 - スッポンを一気に引く
スッポンの棒を一気に手前に引きます。
尚、引いた時に重さを全く感じない場合は密閉できていません。
スッポンの棒は一気に引きますが、周囲に水滴が飛び散らない様、気を付けて引きましょう。 - 2と3を繰り返す
スッポン作業は1回引いただけで詰まりが抜けるということはほとんどありません。
2と3を繰り返し、5分間位は続けましょう。
水が流れて行った場合は一度バケツで水を流し入れ、それでも流れて行くようであればタンクのレバーで水を流しましょう。それも普通に流れれば詰まり解決です。
スッポン作業をして水がほとんど減らない場合は、この作業では解決しない詰まりということになります。
これらの作業をしてもトイレ詰まりが解消しない場合は、最初に解説した「トイレ詰まりが抜けない理由」のいずれかが原因ですが、スッポンを手順通り使用した場合はほぼ「詰まりの量が多い」か「固形物落としや汚水マスでの詰まり」のどちらかに絞れるでしょう。
どちらにしても業者による作業が必要となります。
水道業者が行うトイレ詰まりの解決方法
業者が行うトイレ詰まりの解決方法は、主に以下の通りです。
作業名 | 作業内容 |
薬剤作業 | 多くの水道業者で「ピーピースルーK」という薬剤が使用されています。ピーピースルーKは医薬用外劇物に指定されている洗浄力の強い薬剤です。便器に投入することによって詰まっているペーパーを溶かす効果があります。 |
ローポンプ作業 | 真空状態を作り、詰まりを動かすことによって流れるようにします。スッポンや真空式パイプクリーナーの超強力バージョンと思うと分かりやすいです。 |
便器脱着作業 | 便器を取り外して異物を取り除き、詰まりを解消します。固形物落としによる詰まりの場合は必須の作業となります。 |
トーラー作業 | ワイヤーの工具で、排水管内にワイヤーを入れて行き、ワイヤーを回転させながら詰まりに直接アプローチして取り除いて行きます。 |
高圧洗浄作業 | 排水管内に細い洗管ホースを入れて行き、先端に部分から放射状に高圧の水を噴射して詰まりを取り除いて行きます。 |
※市販されている洗浄剤で「ピーピースルーL」という物もあります。同じピーピースルーという薬剤でもピーピースルーKは洗浄力の強さが違います。ピーピースルーLは医薬用外劇物でない為、誰でも購入出来ますが、その分洗浄力は弱くなっています。
トイレ詰まりの原因によって行う作業が変わります、以下をご覧ください。
・便器内の詰まり(軽度の詰まり、固形物以外の詰まり)・・・・・薬剤作業、ローポンプ作業 ・便器内の詰まり(固形物の詰まり、重度の詰まり)・・・・・・・便器脱着作業 ・便器より先の部分での詰まり(下水管、汚水マスの詰まり)・・・トーラー作業、高圧洗浄作業 |
それでは次に、業者によるそれぞれの作業は一体いくら位するかを見て行きましょう。
業者による作業の料金目安
業者によるトイレ詰まりの作業料金の目安を見て行きましょう。
作業名 | 料金目安 |
薬剤作業 | 5,000円~8,000円位 |
ローポンプ作業 | 7,000円~15,000円位 |
便器脱着作業 | 20,000円~30,000円位 |
トーラー作業 | 15,000円~50,000円位 |
高圧洗浄作業 | 15,000円~50,000円位 |
トーラー作業、高圧洗浄作業に関しては、かなり料金に幅がありますが、これは作業距離によって料金が変動するからです。
例えば、下水管内1mの所にある詰まりと10m先にある詰まりでは詰まり除去の難しさ大きく変わる為、作業料金も変わります。作業距離が長ければ長い程、料金も高くなる傾向にあります。
業者に見積りを出してもらう時は、ただ料金だけで判断するのでは無く、どんな詰まりでどんな作業をしていくらかかるのか、という「詰まり原因」「作業内容」「作業料金」それぞれをしっかり確認することが大事です。
まとめ
自分でトイレ詰まりを直す時に、抜けない場合は何が原因なのかを推測することが大事です。原因を推測できると、
「もしかしたらスッポンが合っていないのかも?スッポンを変えたら直せるかな」
「汚水マスで詰まっていたので、これ以上自分で作業しても体力と時間の無駄、早く業者に連絡しよう」
このように、無駄なく次の行動に進むことが出来ます。
業者による詰まり解決作業は、詰まりが重度であればあるほど作業が難しくなる為、それに比例して作業料金も高くなります。5,000円で済む詰まりもあれば50,000円かかる詰まりもあります。見積もりが高いと感じた場合は、「詰まり原因」「作業内容」「作業料金」を見て、適正料金の高さなのか、ぼったくりの高さなのかをしっかりと判断できることが大切です。