マンションで水漏れかもと思ったらメーターボックスで確認する方法
マンションに住んでいて水漏れかと感じた時はメーターボックスで確認してみましょう。
メーターボックスをチェックすることで、本当に水漏れが起きているのか知ることができます。
ここではメーターボックスから水漏れの有無を確認する方法を解説します。
水漏れの有無を確認できれば適切な対処も可能になります。
被害を最小限に抑えるためにも、マンション住まいの場合はメーターボックスを確認することが大切です。
普段メーターボックスを見ることは少ないですから、設置場所も含めて詳しい知識を身に付けましょう。
目次
メーターボックスとは?
そもそもメーターボックスとはどういうものなのでしょうか?
マンションやアパートといった集合住宅では必ずどこかにメーターボックスが設置されています。
その名の通り各種メーターが集められていて、長方形のボックスのような形状をしています。
水道の他、電気やガスのメーターも一緒に設置されていることがほとんどで、メーターボックスを開けて中を確認することでそれぞれの使用状況が見られます。
そのため電気会社やガス会社のスタッフがメーターボックスを開け、検針作業も行います。
普段は検針のために利用されることが多く、私達がメーターボックスを開けて中を見るという機会はまずないでしょう。
ただし、今回のテーマになっているように水漏れが疑われる場合では、メーターボックスを確認することで水漏れの有無を判断できることもあります。
メーターボックスはマンションをはじめ集合住宅に設置されているもので、戸建ての住宅ではあまり利用されていません。
メーターボックスの設置場所は?
メーターボックスを確認するためには設置場所を把握しておく必要があります。
各マンションで多少の違いはあるのですが、設置場所は主に2パターンに分けられます。
- 玄関横
- 1階の共用スペース
大きめのマンションだと各部屋の玄関横に設置されていることが多いでしょう。
玄関を開けて外に出ると、横に大きな鉄の扉が見られると思います。
その扉がメーターボックスになっていて、中に各種メーターが設置されている形です。
玄関横にメーターボックスがない場合、マンションの1階、共用スペースに各部屋のメーターボックスが並んで設置されているケースが多くなります。
また、駐車場など屋外のスペースを利用してメーターボックスが並べられているケースもあるようです。
ただしこれは特殊な例なので、基本的には玄関横、もしくは1階の共用スペースに設置されていると考えましょう。
間取り図が手元にあるなら、間取り図を見ることでもメーターボックスの場所を確認できます。
間取り図ではMBなどと表記されます。
いずれにしてもまずはメーターボックスの設置場所を把握しましょう。
でないと水漏れの有無を判断することもできません。
水道メーターのタイプについて
水道メーターには2種類のタイプがあります。
- 直読式
- 円読式
以上の2タイプです。
どちらも水道の使用量を確認できますが、見た目に違いがありますのでその違いを知っておきましょう。
直読式 | 数字の表示されるカウンターと赤い針で構成される |
円読式 | 黒い針と赤い針で構成される |
このように、直読式では数字の表示されるカウンターがありますが、円読式にあるような黒い針はありません。
一方、円読式はカウンターがなく、代わりに黒い針が使われます。
直読式のカウンターと、円読式の黒い針は単位が立方メートルで、水道の使用量を立方メートル単位で表しています。
直読式・円読式ともに赤い針は水道の使用量をリットル単位で表しています。
検針作業の際、これらのカウンターや針を見て水道料金が計算されるわけです。
直読式か円読式かという違いは水漏れのチェックには直接関係してきませんが、2つのタイプがあり見た目が違うということを基礎的な知識として押えておきましょう。
メーターボックスから水漏れを調べる方法
ここからはメーターボックスを実際に利用して、水漏れの有無を調べる方法を見ていきましょう。
メーターボックスに設置されている水道メーターは、水道が使われるとメーターが作動、使用量を記録します。
水道料金は毎月の使用量で決定されますが、水道メーターがあるから正確な使用量がわかり、正しく料金を計算できるわけです。
水道が使われるとメーターが動くという仕組みは、水漏れの有無を調べるのにも使えます。
すべての蛇口を閉めて水が出ていない状態にしているのにメーターが動くとすれば、それはどこかで水漏れが起きている証だからです。
では具体的にどうやってメーターボックスから水漏れの有無を調べるのか、その方法を詳しく見ていきましょう。
蛇口をすべて閉める
まず最初に家にある蛇口をすべて閉めましょう。
普段から使わない蛇口を開けっ放しにしておくことはないと思いますが、改めてすべての蛇口が閉められているかを確認します。
蛇口が開いている、つまり水が出ている状態になっていると水漏れの有無を調べられません。
蛇口から水が出ていないことを確認したら次の手順に移りましょう。
水道メーターのパイロットをチェック
メーターボックス内にある水道メーターを見て水漏れの有無を調べるのですが、ここで重要な役割を果たすのがパイロットという部分です。
パイロットというのは水道メーターに取り付けられているパーツの1つで、水が出ている間だけ動きます。
たとえば台所の蛇口から水を出した状態でパイロットを見ると、くるくると回転するように動いているのが確認できるはずです。
蛇口を閉めて水が止まるとパイロットも動かなくなります。
水漏れの有無を調べる場合、最初にすべての蛇口を閉めていますから、本来であればパイロットは動きません。
もしこの状態でパイロットが動いているなら、どこかで水が漏れているということになります。
どこから漏れているか場所までは特定できませんが、まずはパイロットを見て水漏れの有無を把握しましょう。
水漏れ箇所の特定をするには?
パイロットを見ることで水漏れの有無を判断できるわけですが、先ほどの方法では水漏れ箇所の特定まではできません。
ではどうやって特定すれば良いのでしょうか?
どこから水漏れしているか特定したい場合、今度は蛇口ではなく止水栓も閉めてみましょう。
止水栓を閉める場合は、台所やお風呂場、トイレなどにそれぞれ設置されている止水栓を1つずつ止めていきます。
たとえばトイレが怪しいという場合、トイレの止水栓だけを閉めます。
この状態でパイロットをチェックし、動いていればトイレ以外から水漏れしているということになります。
逆にパイロットが完全に動かなくなっていれば水が出ていないということであり、トイレが水漏れ箇所だと考えられます。
止水栓を閉めることで水の供給が完全に止まり、水漏れも一時的に収まっているのです。
この流れでトイレだけでなく台所やお風呂場など、家にある止水栓を1つずつ閉めていくことで水漏れしている箇所を特定できることがあります。
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メーターボックスから水漏れ箇所が特定できないケース
上記でメーターボックス内に設置されている水道メーターから水漏れ箇所を調べる方法を紹介しました。
しかしこの方法も万全ではなく、すべての水漏れ箇所を調べられるわけではありません。
メーターボックスから確認できないケースがあるというのも頭に入れておきましょう。
なぜメーターボックスからでは確認できないことがあるのか、それは水道メーターや止水栓の構造に関係があります。
蛇口を閉めたり止水栓を閉めたりすることで水の供給を遮断し、パイロットが動くかどうかで水漏れを調べます。
止水栓というのは各種水栓本体の根元部分にあり、止水栓から蛇口までの水の流れを遮断します。
逆に言うと、止水栓からさらに奥の水道メーターへと繋がっているような部分の水の流れは遮断できません。
そのため止水栓よりも奥にある給水管の破損などで水漏れしている場合、家中の止水栓を閉めてもパイロットが動き続け、どこから水漏れしているか不明になってしまいます。
メーターボックスから水漏れ箇所を特定できるかできないか、表にまとめておきます。
メーターボックスから箇所を特定できる | メーターボックスから箇所を特定できない |
---|---|
水栓本体から止水栓の間で水漏れが起きているケース | 止水栓から水道メーターの間で水漏れが起きているケース 給水管に関係しないケース |
この表からもわかるように、水漏れ箇所を特定できるのは水栓本体から止水栓の間で水漏れしている場合です。
止水栓から水道メーターの間で水漏れしていると止水栓を閉めてもパイロットが動き続けることになり、箇所の特定が難しくなります。
また、給水管に関係しないケースというのもあります。
これはマンション特有の水漏れとも言え、たとえば上の階の部屋から水が漏れているようなケースです。
この場合、根本的な原因は上階にあり自分の部屋には何も問題がありません。
当然ですがパイロットを見ても水を出していなければ動かないので、どこから水漏れしているかわかりません。
ただしこのようなケースでは上の階を伝って天井や壁から水漏れを起こすことが多く、自分の部屋ではなく上階に異常があると気付けることが多いはずです。
上階の住人に連絡をし、適切に対処してもらいましょう。
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水漏れしているのがわかったらどうする?
メーターボックスを確認し、水漏れしているのがわかったら次はどうすれば良いのでしょうか?
水漏れの解消を目指すわけですがその方法は大きく2つ、自分で修理をするか、それとも業者に依頼するかです。
水漏れは漏れている箇所や原因によっては自分で修理することも可能です。
必ず業者に修理を依頼しなければいけないというわけではないのです。
たとえば台所の水栓からポタポタと水が漏れていて、その原因が水栓内部のパッキン劣化だとします。
この場合、ホームセンターなどで新しいパッキンを購入し交換してあげれば水漏れは解消されます。
パッキンの交換もそれほど難しい作業ではなく、経験のない人でも十分に可能です。
この他、パッキンに限らず一部のパーツの劣化や破損が原因の場合、該当するパーツを交換することで修理できます。
原因がはっきりしていて自分で交換できるようなケースでは、費用を抑えるためにも自分で修理してしまうことも検討してみましょう。
とはいえ無理をする必要はありません。
自分では難しい、不安だと感じたら業者に依頼するのが無難です。
水漏れ修理を業者に依頼する場合のポイント
ここからは水漏れ修理を業者に依頼するとして、その際に気をつけたいポイントなどを紹介していきます。
自分で修理するのが難しい場合や、そもそも水漏れの原因や箇所を特定できない場合、プロである業者に対応してもらうことになります。
水漏れ修理をしてくれる業者はたくさんいますので、その中から1社を選ばなければなりません。
理想としては安い費用で迅速に、そして確実に修理してくれる業者を見つけられることです。
そんな業者はどうやって探せば良いのか、そのポイントを見ていきましょう。
複数の業者に見積もりを依頼しよう
まず最初にするべきことは、複数の業者にまとめて見積もり依頼するということです。
見積もりを依頼することで各業者が修理にかかる料金を提示してくれます。
それぞれの料金を比較することで、安く修理してくれる業者がどこなのかを簡単に調べられます。
また、複数業者に見積もりしてもらうことで料金の相場も見えてきます。
相場よりも大幅に高額な料金を請求するような業者がいれば、それは悪質業者の可能性があります。
こうした業者を避けるためにも、複数の業者に見積もり依頼することは大切です。
面倒に感じられるかもしれませんが、できるだけ多くの業者に見積もりしてもらい、その結果を比較しましょう。
過去の実績をチェック
料金が安いことも大切ですが、修理が雑になるようでは意味がありません。
しっかりと水漏れを直してもらうためにも、技術力もチェックしておきたいところです。
そこで参考になるのが過去の実績です。
たとえば業者のホームページを見ると、過去の修理件数などが記載されていることがあります。
実績が豊富な業者ほど技術力も高いと期待できますし、それだけ人気が高いとも考えられます。
多くの人に選ばれているなら安心だろうというわけです。
できれば料金だけでなく、実績もチェックして信頼できる業者かを見極めましょう。
対応は丁寧か
修理の相談をした時、丁寧に対応してくれるかも重要なポイントです。
見積もり結果について詳しく説明してくれるか、どのような流れで修理を行うのか話してくれるかなどをチェックしてみましょう。
しっかり説明してくれる業者というのは良い業者である傾向が見られます。
それだけお客のことを考えているという証でもあります。
見積もり結果についてですが、業者によっては料金の内訳をまったく説明してくれないようなケースもあるようです。
内訳の説明がないと、私達はなぜその金額になったのかを知ることができません。
親切で信頼できる業者というのは、見積もり結果についてもどうしてその金額になったのか詳細に記載し、説明してくれます。
つまりこちらが十分に納得したうえで修理を依頼できるのです。
対応が丁寧かどうかはとても重要です。
相談時などにしっかりチェックし、もし不安を感じるようなら別な業者に依頼することも検討しましょう。
水道の修理を業者に依頼する時に気を付けるべきポイントや注意点まとめ
まとめ
マンションで水漏れの疑いがある場合、メーターボックスから水漏れの有無が確認可能です。
メーターボックス内に設置されている水道メーターの、パイロットという部分に注目しましょう。
パイロットが動いていればどこかから水が出ている、動いていなければ水は完全に止まっているということです。
この仕組みを利用することで水漏れの有無が調べられます。
もし水漏れしているようなら自分で修理するか、業者に修理を依頼しましょう。
業者に依頼する場合は、事前に必ず見積もりをしてもらい、料金について納得したうえで修理をしてもらいましょう。