水道代が高いのは漏水が原因?業者に修理を依頼して料金はいくらかかる?
漏水している場合、水道代が高くなります。
もちろん水を使いすぎれば水道代は増えますが、心当たりがない時は漏水を疑いましょう。
特に、大幅に水道代がアップした際には、漏水の可能性が高いです。
漏水が生じたら修理を依頼するのはもちろんですが、まずは止水栓か元栓を閉め、これ以上の漏水が起きないよう対処しましょう。
修理は自身でも出来るような簡単な部品交換であれば数千円ですが、配管工事を伴うと大きな出費を余儀なくされます。
漏水時に知っておくべき基礎知識を分かりやすく解説します。
目次
水道代が高くなる原因は漏水の可能性あり
水道代が急に高くなる原因はいくつかあります。
わずかな料金アップであれば、水道料金の値上がりや引っ越しに伴うものも考えられるでしょう。
水道料金は設備費用の負担などで時々値上げされますし、引っ越しで自治体が変わると水道料金にも違いが生じるからです。
都市部や関西圏では水道代は比較的リーズナブルですが、東北地方は高い傾向にあります。
とはいえ、そのような理由もなくいきなり高額請求となった場合は、漏水が原因かもしれません。
水道代が高くなる原因について探ってみましょう。
単に水の使い過ぎな場合も
水道代の急な値上がりは漏水が原因なこともありますが、単に水を使いすぎているだけかもしれません。
たとえば家族が増えるなどライフスタイルが変化したり、夏場の水遊びなど、水道代が増える要因はなかったか考えてみましょう。
他にも洗車の実施や洗濯回数の増加など、いつもよりも水を使う機会があれば当然水道代は上がります。
単に水の使い過ぎであれば節水を心がける必要があるでしょう。
漏水の確認方法については後述しますので、チェックしてもし漏水でなければ水の使い過ぎが原因です。
ちなみに水道代の平均額は以下の表の通りです。
もしこれ以上使っているようなら、使い過ぎと言えるのではないでしょうか。
項目 | 1か月あたりの平均金額 | 1か月あたりの平均使用量 |
---|---|---|
一人暮らし | 1500円~2000円程度 | 8.0平方メートル程度 |
二人暮らし | 3500円~4000円程度 | 16.2平方メートル程度 |
三人暮らし | 4500円~5000円程度 | 20.8平方メートル程度 |
四人暮らし | 6000円~6500円程度 | 25.1平方メートル程度 |
節水テクニックをご紹介
使い過ぎで水道代が高い場合、節水テクニックを駆使してみるとよいでしょう。
節水テクニックにはさまざまありますが、代表的なものとしては以下です。
- シャワーヘッドを節水タイプに換える
- 洗濯はお風呂の残り湯を活用する
- 洗濯のすすぎ回数を減らす
- トイレを流すときは小でおこなう
- 食洗器を導入する
漏水の有無を確かめよう
水の無駄遣いの可能性が薄いようなら、漏水を疑いましょう。
漏水の有無を確かめないと修理の依頼も出来ないため、水道料金が明らかにおかしいようなら漏水チェックをするのが望ましいです。
しかし漏水は目に見える箇所だけで生じるとは限りません。
分かりやすい箇所で漏水していればよいのですが、屋外の排管など自分では気づけない場所で生じていることもあります。
そのため水道メーターをチェックするのが確実です。
方法をご紹介します。
水道メーターのチェック方法
水道メーターをチェックする手順は以下のとおりです。
- 家庭にある全ての蛇口を閉める
- 水道メーターの箇所を特定する
- 蓋を開けて水道メーターを確認する
- パイロットが回転している場合は漏水の可能性あり
- 蓋を元に戻す
水道メーターのパイロットは、水道を使用している時のみ回転する仕様となっています。
そのため蛇口を閉めているのにも関わらず動いているようなら、どこかで漏水している可能性が高いです。
ただし漏水の量が少ない場合は、パイロットが回転しないこともあるため注意が必要です。
ちなみに水道メーターの設置場所は、戸建てであれば屋外の地中に埋まっていることが多く、集合住宅は玄関ドア横のPSと呼ばれる部分に収納されているのが一般的になります。
マンションで水漏れかもと思ったらメーターボックスで確認する方法
目視や音でも判断できる
分かりやすい場所であれば、目視や音でも判断できるため、水道メーターと合わせて確認してみるとよいでしょう。
家庭内の蛇口でポタポタと水が垂れている箇所がないか、定期的にチェックするのが望ましいです。
軽い漏水であれば部品の緩みが原因となっていることもあるため、ネジなどを閉め直すだけで漏水が直ることもあります。
屋外の配管が原因となっている漏水は自分で気が付きにくいですが、なぜか不自然に水が溜まっている場所が見られる場合は漏水の可能性があります。
また漏水チェックをするうえで、音も頼りです。
夜中など静かな時間帯に、水が落ちてくる音がする場合は水漏れが疑われるかもしれません。
蛇口以外の箇所から音が聞こえてくることもあるため、家中のあらゆる箇所でじっくりと聞いてみましょう。
漏水の主な原因は?
漏水が判明したら、原因を追究しましょう。
原因によっては自分で修理できることもある一方、業者を呼んだ方が良いケースもあり、判断するポイントとなります。
しかし漏水の原因は多岐にわたるため、しっかりと特定することは難しいです。
大規模な漏水なのか、それとも軽度のものなのかだけでも突き止めることで、この後の対処がしやすくなります。
漏水の原因について見ていきましょう。
部品の経年劣化
よくある理由としては部品の経年劣化です。
特に蛇口のゴムパッキンは樹脂製のため、損傷しやすいパーツになります。
耐用年数としては10年程度のため、その頃になると漏水が生じてもおかしくありません。
またその他の部品に関しても、毎日使用している以上は摩擦などにより少しずつ劣化が進んでいきます。
最初のうちはポタポタとした水漏れであっても、放っておくと激しい水漏れを起こすこともあるため、寿命が近づいたら交換するのが望ましいです。
パッキン交換は意外と簡単にできますので、10年程度を目安に換えましょう。
配管自体の老朽化
パーツが損傷するのと同様に、蛇口本体や配管も老朽化していきます。
よって蛇口本体や配管自体のダメージが蓄積され、水漏れを起こすケースも珍しくありません。
この場合もパーツ交換時と同じく、新しいものへ取り換える必要があります。
ただし難易度が高いため、自分で実施するのは難しいかもしれません。
普段からDIYに慣れている人なら出来ないこともありませんが、技術者の力を借りた方が安心ではあります。
激しい水漏れの場合は、パーツの問題ではなく配管に原因があることが多いです。
部品の寿命による漏水よりも急を要しますので、業者を手配しましょう。
自然災害など
自然災害など、外部からの圧力が原因となって漏水を引き起こしている可能性もあります。
たとえば台風の強風により配管自体が破損してしまった場合などです。
他にも豪雨や土砂崩れなどの被害によって、配管がダメージを受ける可能性も考えられます。
また、雪が降る地方ですと積雪による重さによって配管に衝撃が加わってしまうこともあり得ます。
いずれにしろ、配管が老朽化しているほどダメージは受けやすいです。
通常なら問題ない程度の災害であっても、壊れてしまいやすくなるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
業者に修理依頼する前にやるべきことを押さえよう
漏水を発見した際は、まず業者への連絡が頭をよぎります。
しかしいきなり業者に連絡を入れる前に、やっておくべきことがあります。
業者に修理を依頼してもすぐに来てくれるとは限らないため、応急処置が必須です。
また、業者にもいろんなところがあるため、ある程度吟味してから依頼すべきです。
そして賃貸の場合は、そもそも自分自身で業者を手配してはいけないこともあります。
業者に依頼する前にやるべきポイントを押さえましょう。
元栓もしくは止水栓を閉める
漏水が起きている場合、何も対策をしなければそのまま被害が広がります。
水道代の負担ももちろん増えるため、早めに水を食い止める必要があるでしょう。
そのための方法として、元栓もしくは止水栓を閉めましょう。
元栓は、家に供給される水の大本となる装置です。
閉めることによって、家における全ての水を流れないようにコントロールすることができます。
水道メーターと同じ箇所に設置されていることが多く、一戸建てですと屋外の地中、集合住宅では玄関ドア隣のPS部分にあるのが一般的です。
止水栓は元栓と違い、特定の箇所における水量を調整する装置です。
それぞれの蛇口付近についており、1つの止水栓を止めても、他の箇所は使用できます。
そのため漏水箇所が分からない場合は、止水栓ではなく元栓を閉めた方が確実です。
元栓もしくは止水栓を閉めることでさらなる漏水は避けられますので、業者を手配する前に実施しましょう。
止水栓とは?設置場所や構造と水道から水漏れする原因と対処方法
賃貸は管理会社に連絡を入れる
持ち家の場合は自分で勝手に修理できますが、賃貸ですと修理をおこなうのにも許可が要ります。
そのためいきなり業者を手配する前に、まずは管理会社か大家さんへ連絡しましょう。
賃貸によってはお抱えの業者が存在することもあるため、自分自身での判断は避けた方がよいです。
修理の費用負担に関しても相談が必要ですから、勝手に業者を依頼すると面倒なことになる可能性もあります。
また、賃貸の場合は漏水の原因が必ずしも自分の部屋にあるとは限りません。
他の部屋から水漏れが発生し、二次被害的に自分の部屋も被害に合っているケースもあるでしょう。
いずれにしろ勝手に判断するのはリスクが高いため、修理を依頼したり自分自身でおこなう前に、管理元へ確認を取るのがおすすめです。
業者選びは慎重におこなおう
漏水が起きた場合、業者をじっくり見比べることなく選んでしまいがちです。
しかし修理してもらう業者にも良し悪しがあり、きちんと検討しないと失敗しやすいです。
業者の中には、いわゆる悪徳業者と呼ばれるようなところも存在します。
相場以上に高額な修理料金を請求してくるため、よく知らずに依頼するのはリスクを伴います。
SNSや口コミサイトなどで業者の情報は簡単に調べられますので、きちんと地域に密着した業者なのかを確認しましょう。
また、肝心のホームページもしっかりと目を通しておくのが望ましいです。
優良な業者であれば顔出しをして、情報を公開しています。
ホームページを見てもどんな会社なのか見えてこない場合には注意が必要です。
信頼できる業者のポイントは?
信頼できる業者選びをするポイントとしては、以下になります。
- 水道局指定工事店かどうか
- 料金体系が分かりやすいか
- 料金が相場内に収まっているか
- 保証がしっかりしているか
まず水トラブルの工事は、自治体の許可を得た業者しか出来ない法律となっています。
よって水道局の指定を受けているかというのは最低限のポイントです。
また水道業者によっては追加料金を課すところも多く、料金体系が分かりにくいです。
そのためお客様目線のシンプルな料金体系にしているところは、親切な業者でしょう。
他にも費用が相場からズレていないか、保証などのアフターサービスが充実しているかという点も、業者選びにおける大事なポイントです。
業者に修理依頼した場合の料金を解説
業者に修理依頼した際は、当然ですが自分で修理するよりも費用は高くなります。
とはいえ料金に関しては業者が独自に付けるため、正直ピンキリです。
漏水の状態によっては追加費用などが発生することもありますので、あくまでもケースバイケースにはなります。
たとえば基本料金と部品代以外に出張料や作業代などを請求してくる業者もあるため、費用を比較検討するのは難しいです。
よって相場はあってないようなものかもしれません。
参考程度にはなりますが、漏水修理におけるおおよその目安としては、以下の表をご参照ください。
修理内容 | おおよその料金 |
---|---|
蛇口のパッキン交換 | 5000円程度 |
蛇口本体の交換 | 1万円~3万円程度(単水栓~混合水栓) |
給水管・排水管工事 | 1万円~30万円程度(一部と全体、距離等で変動) |
高圧洗浄 | 2万円~5万円程度(詰まりの状態や距離で変動) |
蛇口の部品交換など軽作業はリーズナブル
漏水の原因が蛇口部品の経年劣化などであれば、比較的軽微な修理で済みます。
パッキン交換であれば部品代もほぼかからないため、内訳としては人件費がほとんどです。
総額が数千円程度に収まるでしょうから、軽い水漏れであれば料金はそれほどかかりません。
蛇口本体の交換ですと、新しい蛇口にどんなものを選ぶかで料金が大きく変わってきます。
最新式のものを選ぶと部品代の占める割合が増えるため、費用が高くなります。
蛇口交換の作業自体はそれほど難しいものではないため、安価なモデルを選べば費用の節約は可能です。
いずれにしろ原因が蛇口の際には出費はそれほど大きくないですし、自分自身でもDIYで修理できるため、負担はそれほどでもないはずです。
配管工事は高額になりやすい
一方で配管工事を伴うことになると、修理料金は一気に高くなります。
よって見えない箇所で漏水している場合には、費用がかさむことを念頭に入れておきましょう。
一般的には1万円~30万円程度が相場ですが、これも家の状況によりけりです。
ケースによっては100万円近くかかることもあるため、本当に状況次第と言えます。
また、配管の交換費用だけではなく古い配管の解体費用などもかかるため、どうしても簡単な修理と比べると費用は高くなりがちです。
現地の状況を確認してからでないと一概に費用は出せないため、複数業者に相見積もりをお願いするのが望ましいです。
複数社の見積りを見比べ、提示された見積りが妥当なものか判断するとよいでしょう。
漏水が原因の場合は水道代の減額が受けられることも
以上のように漏水の修理費用は原因によりけりですが、大きな費用負担となる可能性もあります。
その他に水道代もかかるため出費が心配かもしれませんが、漏水が原因の場合は水道代が減額されることもあります。
減額されるかどうかに関しては水道局の判断次第ですが、問い合わせてみるメリットは大きいです。
よって漏水に気づいた場合には、修理依頼するのと同時に水道局への連絡も欠かさずおこないましょう。
まとめ
水道代が高くなる要因はいくつかありますが、単純な使い過ぎでないようなら漏水している可能性は否めません。
漏水は目に見える箇所だけで生じるわけではなく、埋没配管など見えない部分でおこることもあります。
よって水道メーターのパイロットを確認し、本当に漏水しているか確かめることからはじめましょう。
もし蛇口の経年劣化など、単純な原因での漏水でなければ、業者に修理をお願いする必要があります。
修理費用は修理内容や業者の料金設定により大きく変わるため、業者選びが重要です。
相見積もりを取ることと、費用の内訳をしっかりと尋ねることで、無駄な出費を抑えやすくなります。
業者によってはさまざまな名目で追加費用を加算してきますので、なるべく料金体系の分かりやすい親切な業者を選ぶことが大事でしょう。