緊急事態!床から水が・・・排水溝の水漏れ修理方法とは?
この様な事は、特に珍しいことではありません。経験した事のある方もいらっしゃるのでは。
でもあまり、経験したくはないですよね。この様に水漏れは、思わぬ所で発生する場合もあります。
給水からの水漏れは一旦漏れだすと、ずっと漏れ続けていきます。
しかし排水からの水漏れは、水を流した時に水が漏れだしてしまいます。排水での水漏れは、排水管等の破損や不具合で漏れる場合もありますが、排水管や下水管の詰まりにより、漏れだす場合もあります。ここでは、排水の水漏れに焦点を当てて、ご説明していきます。
目次
排水からの水漏れとは?
排水設備からの水漏れ
排水設備からの水漏れは、台所の流し台、洗面所の洗面台、洗面ボウルや防水パン等からの水漏れです。これらは台所のシンク、流し台に穴が開いたり、洗面ボウルにヒビ等の亀裂や破損があったり、洗濯防水パンに亀裂が入ったりした場合です。
排水栓及び排水管からの水漏れ
排水栓とは、排水口または排水トラップ部分を指します。流し台や洗面ボウルと排水管を繋ぐ、排水栓からの水漏れは、排水栓の破損や経年劣化により起こる場合があります。
またさらに、その下の下水管は、樹脂パイプ、金属パイプ、蛇腹ホース等のパイプを使用していますが、これらも経年劣化にパイプの破損等で、水漏れが起こる場合があります。
またさらにその下の下水管は、排水栓や排水管ほど、水漏れする確率は高くはありませんが、地震等の外圧や経年劣化により、水漏れを起こす場合があります。
どんな所を注意していればいいの?
注意しておかなければいけない場所は、各所それぞれありますが、場所別に見てみましょう。
台所では?
台所では日頃から、シンク下の収納を確認しておくと良いでしょう。
台所ではシンクに穴が開いたり、排水栓に劣化、蛇腹ホースに破損があったりと、そのほとんどが収納内の床に漏れますよく見ないと気が付かない事もありますが、収納からフライパンやお鍋を出してみたら、中に水が溜まっていた、フタが漏れていた、底が漏れていたなんて事があります。普段じっくりと中を見る事もないでしょうが、たまに確認してみると良いでしょう。
洗面所では?
でも台所と同様に日頃から収納内を確認してみて下さい。
洗面所の収納内では、洗面台と洗面ボウルのすき間から水が漏れたり、洗面ボウルと排水栓の排水口から水が漏れたり、排水パイプの劣化破損、または取付ナットのゆるみから、水漏れが起こるケースもあります。洗面台下の収納は台所ほど広くなく、狭いスペースに洗面台の他、洗濯場や浴室で使用する物を、ついつい詰め込んでしまいます。
多くの物が詰め込まれた為に、排水パイプが押されて水漏れが始まってしまったり、タオル等が多く入れられた事によって、収納内部が見づらくなってしまい水漏れに気が付かず、タオルを出してみたら濡れていたなんて事もあります。
洗面台下の収納もあまり多く物を詰め込まず、余裕のあるくらいの方が、水が漏れた場合でもすぐに気が付けるのではないでしょうか。
浴室、洗濯場の場合
浴室はユニットバスの場合は、床や壁等の破損や亀裂、また防水処理したコーキングが取れてしまい、そこからの水漏れという場合があります。
しかし実際に漏れを目視で確認する事は難しいです。これは洗濯場においても一緒です。
洗濯防水パンに亀裂や破損が起き、水漏れがあったとしても床下に流れてしまえば、なかなか目視で確認する事は難しいのです。通常は階下の天井から、水が漏れだして初めて、漏水に気付く事が多いのです。また戸建ての1階での場合は、床下に流れてしまい気が付かず、そのまま長年使い続けてしまう事も少なくありません。
下水管の場合
下水管の場合はそのほとんどが床下等に隠れている為に、水漏れを発見したり注意する事は難しいでしょう。強いて言えば、床下収納が設置してあるお宅では、たまに床下収納を外し、床下を確認する方法はあります。収納を外してみたら下が水びたしになっていた、なんてことも無くはありません。
詰まりでの水漏れの場合は?
排水管もしくは下水管が詰まってしまい、管内に溜まった水が逆流してあふれ出してしまう場合、その多くが排水管パイプと、下水管の接続部からの漏れが多く、床に水が流れ出てきて、初めて気づく事が多い様です。その場合を含めて、よく起こるケースをいくつかご説明します。
台所での場合
台所ではシンクの排水管に、蛇腹ホースが使用されている所が多くあります。蛇腹ホースは通常3cmちょっとの太さのパイプが主です。そのパイプが、床上に立ち上がった4~5cmの太さの下水管に差し込んであります。当然パイプの太さが違うので、差込口にはすき間ができます。このすき間を埋めているのが、防臭パッキン(防臭用のゴム)です。この防臭パッキンは字のごとく、臭気を防ぐための物であって、水漏れを防ぐためのパッキンではありません。
しかし新しいものであればかなり密着しているので、一気に大量の水が漏れだす事はありません。
しかし蛇腹ホースや防臭パッキンが、古くなり劣化すると、そこから水が漏れだす量も多くなります。防臭パッキンはゴム製の物が多く、古くなれば変形してしまい、最初の頃の様な密着は、出来なくなってしまいます。
また蛇腹ホースは長年使用していると、硬化し縮んでしまう事があります。縮めば当然パイプが短くなって、下水管から抜けてしまう場合もあり、排水パイプが下水管から抜けてしまえば、シンクで流した水が直接、床に流れ出てしまうという事です。
下水管内で詰まりが発生した時には、逆流した排水がこのパイプと下水管の接続部分からあふれ、床に流れ出てしまうのです。シンクを使用している時足元が漏れたり、キッチンマットがびしょびしょになっていたりした時は、収納内の水漏れを確認し、もし漏れがなければ、蛇腹ホースの外れか、詰まりによる下水管からのあふれを疑ってみて下さい。
シンクの下や流し台下から水漏れしやすい箇所や対処方法を一挙紹介
洗面所の場合
洗面所の場合も基本、台所と同じに考えて頂いて良いでしょう。洗面所でも排水Sトラップの下部が、蛇腹ホースになっている物もあります。また全て樹脂パイプの場合でも、防臭パッキンを使っている場合は多くありますので、台所と同様に考えて頂ければ良いでしょう。
浴室の場合
浴室の場合では排水に詰まりが発生しても、使用時は排水口から水が逆流して、足元に溜まるのですぐに気が付く事が出来、大きな水漏れになる事は少ないでしょう。
しかし例外もあります。浴槽に溜まったお湯をゴム栓を抜いて流している時、下水管内や排水溝に詰まりがあった場合、流れずに浴室内にが溜まり脱衣所や床下に流れ出してくる場合があります。なんとなく流れが悪いなと思っていても、そのまま何もせず、流れるから良いだろうと放置していたりすると、この様なケースになる事もあります。
浴槽の栓を抜いて流れ終わるまで見ている方も、まずいらっしゃらないと思います。このような場合、浴室の外に流れ出てきてはじめて気が付く場合が多いので、ぜひ注意して頂けたらと思います。
特に集合住宅の上階にお住まいの方は、防水してない脱衣所や床下に水が流れ出せば、ほぼ高い確率で階下のお部屋に漏水します。この点は充分に理解しておいて下さい。
洗濯場の場合
多くのお宅では洗濯機の下に、防水パンが設置されている所が多いと思います。
ただ最近では、洗濯防水パンがスペース的に無駄になる為に、設置せずに直接床の排水口に排水ホースを接続して、下水パイプ内にトラップを取り付けているケースもあります。この場合は通常ですと、詰まっても水漏れするケースは少なくなっています。(大体は詰まった場合、排水できなくなるので洗濯機が動かなくなります)
ただ多くのご家庭では、防水パンが設置されているのですが、防水パンも通常は、排水が詰まって流れなくなると、パンに水が溜まります。
しかし洗濯機の排水量の水が、全てパンで受ける事は出来ませんので、そのまま放っておけば洗濯パンから水はあふれます。当然あふれた水は、すぐに床に流れ出るので、階下へ漏水する確率も非常に高くなります。
よって、洗濯パンから水をあふれさせない為には、日頃から洗濯パンの中が濡れていないか、気にしている事でしょう。洗濯が終わった後に洗濯パンの中に、水が溜まったような形跡があった場合は、詰まり始めていると判断していいでしょう。
洗濯機の排水から水漏れした時に考えられる原因6つとすぐできる対処法
水漏れの対処方法は?
台所の場合は?
台所の床に水が流れ出てきた場合は
シンク下の収納内を確認する
収納内の床が濡れている場合は、収納床に雑巾やタオルを置いて、シンクで水を流し漏れている場所を特定しましょう。確認する時は、目で見て手で触って、水漏れしてくる場所を探します。
漏れてくる場所が分かった時に、すぐに水を止めてもらう事が出来ます。
蛇腹ホースと下水管の差込口を確認する
収納内の床に水漏れがない場合は、蛇腹ホースと下水管の接続部、差込口を確認して下さい。
また合わせて、その周りの床が濡れていないかも確認すると良いでしょう。
詰まりで下水管口からあふれた場合は、その周りの床が濡れているはずです。
対処法は?
収納内での水漏れの場合
蛇腹ホースが原因の場合であれば、皆さんでも蛇腹ホースの交換は可能です。
蛇腹ホースの交換
- 取り付けナットの大きさを確認する
- 蛇腹ホースの太さと長さを確認する
- 下水管(差込口)の太さを確認する
- 蛇腹ホースと防臭パッキンを用意する
- ナットを緩め、蛇腹ホースを取り付ける
- 蛇腹ホースに防臭パッキンを取り付ける
- 新しい蛇腹ホースを取り付ける
- 水を流して水漏れの確認をする
※蛇腹ホースのナットの取り外し取り付けには、工具は使用しません。 必ず手締めにて取り付け、取り外しを行なって下さい。
詰まりによる水漏れの場合
下水管内の詰まりによるあふれの水漏れの場合、詰まりを除去する方法の1つとして、市販のパイプクリーナー(ワイヤータイプ)を使用して、詰まりを直す方法があります。
しかし注意して頂きたいのは、無理にワイヤーを挿入した場合に、ワイヤーが抜けなくなる恐れがあります。ワイヤー式のパイプクリーナーは下水管口から、ワイヤーを少しずつ回しながら挿入し、除去する道具です。詰まりの発生場所までの距離が短い場合や、下水管の曲がりや構造が複雑でない場合は、皆さんでも直せる場合があります。
しかし注意して頂きたいのは、無理にワイヤーを挿入した場合に、ワイヤーが抜けなくなる場合があります。もし行なう場合には、十分注意して無理なく行なって下さい。
台所・浴室の排水溝が流れない!詰まり対策はどうしたらいいの??
洗面所の場合は?
洗面所の床に水が流れ出てきた場合は、
洗面台の収納内を確認する
収納内の床が濡れている場合は、収納床に雑巾やタオルを置いて、洗面ボウルに水を流し、漏れている場所を特定しましょう。
排水Sトラップパイプと下水管の差込口を確認する
収納内の床に水漏れがない場合は、排水Sトラップと下水管の接続部、差込口を確認して下さい。また合わせてその周りの床が濡れていないか確認すると良いでしょう。
ただし洗面所の場合は、差込口がパッキンとナットで密閉接続している場合がありますが、その場合は基本、水漏れの心配は少ないでしょう。
対処法は?
収納内の水漏れの場合
(樹脂パイプの場合)万一ナットのゆるみであれば、U字パイプが水の重みで下っている場合がありますので、しっかりと差し込み直してから、ナトを締めつけて下さい。
ナットは必ず手締めです、工具は使用しません。工具を使用すると、樹脂パイプは破損する場合がありますので、必ず手締めで行なって下さい。
詰まりによる水漏れの場合
台所と同様に、ワイヤー式のパイプクリーナーを使用して詰まりを直す事も出来ます。ただしワイヤーが抜けなくなる場合がありますので、絶対に無理な作業はしないで下さい。
最後に
排水からの水漏れの場合、給水からの水漏れと違って、水道を利用しなければどんどん水が漏れてくる心配はありません。その為慌てる事なく落ち着いて、状況判断が出来ると思います。
しかし大量の水が一気に流れ出た場合は、そうとも言えないでしょうから、まずは落ち着いて対応して下さい。漏れている箇所が特定出来れば、水道の使用をストップして、それ以上の水漏れは防げるはずです。
ご自分で対応出来ない範囲であれば、出来るだけ早く排水の水漏れ修理専門の業者に連絡して相談してみて下さい。
水が止まったと思いそのまま放置すれば、2次被害に繋がる場合もありますので、くれぐれも慎重に対応して頂けると良いでしょう。