水道業者選びで失敗しない方法とトラブルにならない為のポント

水道修理業者は全国に何百社も存在しており、その中から優良な業者を見つけ出すのは簡単ではありません。中には、いわゆる“ボッタクリ業者”や“悪徳業者”と呼ばれる業者も存在しており、そういった業者に依頼してしまうと、不要な高額請求やずさんな修理対応などのトラブルに巻き込まれる可能性があります。

とはいえ、初めて水回りのトラブルに直面し、水道修理業者を探すとなると、何を基準に選べばよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、悪徳業者に引っかからず、安心して任せられる優良業者を選ぶためのポイントを詳しくご紹介します。水道修理業者の選び方でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

水道の水漏れやつまりの修理業者を選ぶ時に大事な10個のポイント

水回りのトラブルは、業者選びによって解決までのスムーズさや費用に大きな差が出ます。信頼できる業者を選ぶために、以下の10のポイントをチェックしましょう。


1. 出張費・見積料は無料かどうか

最初の相談や現地調査で費用が発生するかどうかを確認しましょう。出張費、見積料が無料の業者は多くありますので、事前に確認することが大事です。ホームページを見てもよく分からない場合は電話やメール、LINEなどで直接、確認しましょう。

2. 水道局指定工事店かどうか

自治体の水道局に認定された工事店であれば、信頼性が高く安心です。逆に言うと水道局指定工事店ではない水道業者もたくさんいます。そして、悪徳業者は指定工事店でないことが多いです。指定工事店かどうかのチェックをすることで悪徳業者を呼んでしまうリスクを減らすことができます。

3. ホームページの充実度

情報がしっかり掲載されたホームページは、業者としての誠実さや透明性の目安になります。特に作業に関する情報や作業の事例などが豊富な修理業者は安心度が高くなります。一方、情報量が少なく、安い金額や最短の時間などがメインの業者は注意が必要です。

4. 口コミや評判はどうか

近年では口コミなどの評判も優良な業者を選ぶための大事な指標の一つです。Googleマップや口コミサイトなどで、実際に利用した人の評価を確認しましょう。

5. 料金表があるかどうか

あらかじめ作業ごとの料金が明示されているかどうかは、安心して依頼できるポイントです。ホームページを見て、料金表の無い業者やあっても簡易的すぎる業者は不安要素があると言って良いでしょう。

水道修理は同じ作業内容でも状況が違えば作業難易度や使用工具が変わることがある為、料金表があっても概算の料金となる事が多いようですが、それでも料金表をちゃんと明示してくれる業者は誠実な業者といって良いのではないでしょうか。

6. 見積書を「書面」で出してくれるか

見積り内容を口頭だけでなく書面でも提示してくれる業者は、信頼度が高いといえます。これも事前に確認をしてから訪問見積もり依頼をするようにしましょう。現場で見積書をお願いした時に、見積もりを書面にする場合は有料になると言ってくる業者もあるようです、気を付けましょう。

7. 運営実績はどうか

創業年数や施工実績も、業者の信頼性を判断する重要な材料です。長い間、運営している水道業者は多くのお客様から支持をいただいているということになります。また施工実績の数もチェックしておきましょう。多くの現場を修理してきている業者ならイレギュラーなケースにも的確な対応をしてくれるので、大きな安心感があります。

8. 希望の支払い方法に対応しているか

現金・クレジットカード・振込みなど、希望の支払い方法が使えるかを事前に確認しましょう。現金決済にこだわるような業者は悪徳業者の可能性があります。何故かというと、振込など後の支払いの場合は高額な請求だと他の人に相談して躊躇されることがあるからです。それを悪徳業者は嫌います。それに対し現金の場合は領収さえしてしまえば良いので、決済後は電話が繋がらなくなったり対応が急に悪くなったりすることがあるようです。

支払方法として、現金・クレジットカード・振込など、自分が希望する方法が利用できるかを事前に確認しましょう。

9. 作業保証があるか

修理後に不具合があった場合に備えて、作業保証の有無や保証期間も要チェックです。ホームページには載っていないことの多い内容となりますので、直接確認しましょう。

10. 2~3社に見積もり・問い合わせをする

1社に絞らず、複数の業者に問い合わせて比較することで、より納得のいく選択ができます。5社や10社も問い合わせする必要はありませんが、最低2社、多くて3社には問い合わせするようにしましょう。

水道局の指定工事店はどんな業者なの?

水道局の指定工事店は、正式には「指定給水装置工事事業者」と呼ばれます。これは、水道局から「給水装置工事を適切に行える」と認められた業者を指します。

この指定は、各自治体の水道局がそれぞれ行っており、地域ごとに施工基準や要件に違いがあるため、全国一律ではなく自治体ごとの認定となっています。

指定給水装置工事事業者として認定を受けるためには、国家資格である「給水装置工事主任技術者」の資格を持っていることが必須です。この資格は、水道工事に関する幅広い知識や技術(施工、工具の使用、申請手続きなど)を持っていることが求められます。

したがって、指定工事店であれば、一定以上の技術と知識を有していると判断できます。

ただし、「指定工事店=優良業者」とは限りません。
指定工事店というと数が少ないように思われるかもしれませんが、実際には、自治体単位でも数十社、多い地域では100社以上存在する所もあります。これだけ数が多ければ、当然ながら業者ごとに技術力や対応の質に差があるのも事実です。

そのため、「指定工事店であること」はあくまで最低限の条件と考え、先程ご紹介したような業者選びのポイントもあわせて、総合的に判断することが重要です。

悪質な水道業者の特徴と回避方法

端的に言えば、「不実な作業で高額な請求をしてくる業者」のことを指します。

例えば、必要のない工事や、実際には行っていない工事を見積もりに加え、あたかも必要な作業であるかのように装って高額な請求書を提示してきます。こうした業者の行動は、すべて最終的に高額請求へとつながると考えて間違いありません。

悪徳水道業者は、優良な業者では絶対に行わないようなことを平然と行うのが特徴です。

以下に、悪徳業者の具体的な特徴と、その回避方法をご紹介します。

特徴①【見積もり無しに作業を始める】

悪徳水道業者の典型的な手口の一つが、「見積もりを出さずに、勝手に作業を始める」ことです。

  • 「やってみないと分からない」
  • 「今すぐ始めないと、どんどん悪化してしまう」
  • 「見積もりは後で出します」
  • あるいは無言でいきなり作業を始める

このように、様々な理由や手口で、とにかく作業に取りかかろうとします。作業を始めてしまえば、後からどんどん追加料金を上乗せしていく―これは悪徳業者の常套手段です。

例えば、「3,000円で大丈夫」と聞いて呼んだのに、追加作業が次々と増え、最終的に40万円を請求されたという被害報告も少なくありません。


🔒回避方法:絶対に作業を始めさせない!

  • 作業を始めようとしたら、断固拒否しましょう。
  • 必ず事前に見積書を出してもらうように伝えてください。
  • 「やってみないと見積もりが出せない」と言われた場合は、
     → 「それなら結構です」と、すぐに帰ってもらいましょう。

ポイントは、「最初に見積もりを出させること」。これを怠ると、後で高額請求されても対処が難しくなります。

特徴②【深夜や明け方の時間帯の作業は要注意】

悪徳水道業者が出没しやすい時間帯は、深夜から明け方(22時〜翌7時頃)にかけてです。
この時間帯に悪徳業者が活動しやすい理由について解説します。


なぜ深夜に悪徳業者が出やすいのか?

・深夜は正規業者がすぐに対応できない

24時間営業をうたっている水道業者もありますが、深夜は人員が少なく、対応が遅れることがあります。
その隙を狙って、悪徳業者が強気に営業をかけてくるのです。

・友人や知人に相談しにくい時間帯

「この業者は適正なのか?」「金額は妥当か?」と不安に思っても、深夜では誰かに相談しにくいものです。
悪徳業者は、その“相談できない不安”につけ込み、即時の契約や支払いを迫ってきます。

・心理的な不安が大きくなりやすい

深夜は静かで暗いため、普段よりも不安や焦りを感じやすい時間帯です。
悪徳業者は、その心理状態を利用して、不安をあおりながら契約を急がせる傾向があります。


👉 悪徳業者を回避するためには?

まずは落ち着くことが最優先です。
たとえ水漏れが発生していても、元栓を閉めることができれば、応急処置として十分。
明るい時間帯になってから、信頼できる業者に連絡するようにしましょう。

※なお、日中であっても悪徳業者がいないわけではありません。
あくまで「深夜はリスクが高まる」ということであり、時間帯にかかわらず業者選びは慎重に行いましょう。

特徴③【「今、作業をしないと大変なことになる」と煽る】

「今、作業をしないと大変なことになる」というのは、悪徳業者がよく使う常套句です。これは、発生している水のトラブルについて、必要以上に緊急性や深刻さを強調し、即日作業・即日決済を迫るための手口です。

とにかく即決を強く求めてくる業者には要注意です。
信頼できる業者であれば、複数の提案を提示し、その中から選べるようにしてくれます。また、工事内容によっては「ご家族と相談してから決めてください」と、後日の返答を勧めてくれるケースもあります(特に、トイレの交換や水道管の引き直し工事など、高額になりがちな作業の場合)。

「即日作業・即日決済」を強く迫る業者は、悪徳業者と断定してもよいでしょう。


👉 回避方法

「今、作業をしないと大変なことになる」などという水のトラブルは、基本的に存在しません
たとえ水漏れトラブルに緊急性がある場合でも、止水(元栓を締める)さえすれば、改善作業は翌日や翌々日でも問題ないことがほとんどです。
また、排水の詰まりであれば、翌日まで待てるケースが大半です。

万が一、深夜に水回りのトラブルが発生した場合は、まずは落ち着きましょう
水漏れであれば、元栓を閉めるだけで応急的に対応できます。そして、日中に改めて業者に連絡すれば大丈夫です。

自分で応急処置ができない場合には、業者に応急処置のみを依頼し、改善作業については見積もりを取ることをおすすめします。
不用意にその場で契約・作業を進めず、必ず複数の選択肢を検討するようにしましょう。

まとめ

水のトラブルは、そう頻繁に起こるものではありません。
中には、これまで一度も水回りのトラブルを経験したことがないという方もいるでしょう。

しかし、トラブルが定期的に発生しないからこそ、いざという時に「どこの水道修理業者に依頼すればいいのか分からない」と戸惑う人も多いのが実情です。

近年では、悪徳業者による高額請求や強引な営業がニュースでも取り上げられるようになり、「騙されたらどうしよう」「高額な費用を請求されたらどうしよう」と、不安を感じている方も少なくありません。

そんな方にこそ、今回ご紹介した内容をぜひ参考にしていただきたいと思います。

今回紹介したポイントを一つずつ確実に実践していけば、悪徳業者に騙されるリスクを限りなく少なくすることができます。

冷静に情報を整理し、正しい知識を持って、安心・安全に水道修理を依頼しましょう。