お風呂のシャワー交換は簡単!初めてでもわかる交換手順と費用目安を解説

お風呂のシャワー交換は、初心者でも意外と簡単に行える作業です。実際に交換してみると、「こんなに簡単だったのか!」と感じる方も多いでしょう。
基本は「シャワーを外して、新しいものを取り付ける」だけです。ただし、ホースの種類やメーカーによっては接続部にアダプターが必要な場合があります。
この記事では、お風呂のシャワーヘッドの交換方法やアダプターの選び方、費用の目安、ホースも取り替える場合のホース交換のポイントまでを詳しく解説します。
シャワーヘッドの購入前に必須の確認ポイント2点
シャワーヘッドを交換したい場合は、まず2つの点を確認しましょう。
「自分で交換できるタイプか」「賃貸の場合は、管理会社の許可が必要か」です。
自分で交換できるシャワーとできないシャワー
シャワーヘッドは、基本的に自分で交換できますが、一体型のシャワーはヘッドだけの交換ができません。
| 交換可否 | 判断基準 |
|---|---|
| 自分で交換できる | ・ホースとヘッドがネジ式で簡単に外せるタイプ |
| 自分で交換できない | ・ホースとヘッドが一体型や埋め込み型 ・古い機種で部品が廃番になっている場合 ・ネジ山が潰れているなど破損がある場合 |
自宅にあるシャワーのタイプを確認してからヘッドを購入しましょう。ヘッドだけの交換ができない場合、浴室の水栓のタイプにもよりますが、ホースごと取り替えるという方法もあります。
賃貸住宅でもシャワーヘッドは交換可能?
賃貸住宅でも、シャワーヘッドがホースから手回しで外せるタイプなら自分で交換できます。
その場合、退去時に原状回復の必要がありますので、外したシャワーヘッドとパッキンやアダプターを保管しておきましょう。
ただし、劣化や水漏れなどの不具合が原因で交換したい場合は、管理会社や大家さんに連絡が必要です。経年劣化が原因の場合は、貸主が費用を負担してくれるケースが多く、勝手に交換してしまうと、トラブルになる可能性があります。
シャワーに何か不具合があった場合は自分で交換しようとする前に必ず連絡しましょう。
水漏れ・詰まり・破損など、シャワーヘッドにはトラブルも

シャワーヘッドは、毎日使うのに、不具合に気付きにくいという特徴があります。
接続部からの水漏れや、シャワーの水量が少なくなる、落下によるヒビや割れ、止水ボタンの故障などが挙げられます。シャワーヘッドの寿命は5〜10年程度といわれているため、定期的にシャワーを注意して見て不具合がないか確認する事をおすすめします。
古くなって不具合が出始めたらシャワーヘッドを交換して快適なバスタイムを楽しみましょう。
シャワーヘッドの種類と選び方のポイント
シャワーヘッドにはさまざまな機能を持ったものがあります。目的や好み、使い勝手に合わせて選びましょう。ここでは主なタイプや特徴、アダプターの必要性について紹介します。
主なシャワーヘッドの種類・機能
シャワーヘッドには、多くの種類があります。目的に合ったものを選ぶことで、使い心地や経済性が変わります。機能別にメリット・デメリットを表にまとめましたので、自分に合うシャワーヘッドを選ぶ参考にしてください。
| 種類・機能 | 特徴・メリット | 注意点・デメリット |
|---|---|---|
| 節水タイプ | 水量を抑えて水道代・光熱費を節約 | 水圧が弱く感じる場合あり |
| 低水圧用 | 小型ヘッドや穴径調整で水圧を高くする | 高水圧の家庭では効果薄 |
| 浄水機能付き | 塩素除去で肌・髪にやさしい | 定期的なフィルター交換が必要 |
| 手元止水スイッチ付き | 水の出し止めがシャワーのボタンで可能で、節水効果も期待できる | スイッチ部の耐久性に注意 |
| ファインバブル | 美容・洗浄効果。ミストやマッサージ切替があるものも | ヘッドが大きい |
アダプターについて
アダプターは、ネジの規格が異なる場合にホースとシャワーヘッドの間に取り付ける部品です。ホームセンターや通販で購入できます。
日本のシャワーヘッドはG1/2規格が主流です。ただし、ホースやシャワーヘッドのメーカーがKVK・MYM・ガスター・リンナイなどの場合は、ネジの規格が異なるため、アダプターが必要になります。
例)KVKのシャワーホース(ネジ規格はM22×2.0)に、TOTOのシャワーヘッド(ネジ規格はG1/2)を取り付けたい場合は、アダプターが必要です。アダプターのホース側のネジ規格はKVKのもので、シャワー側のネジ規格がG1/2のアダプターを取り付けます。
シャワーのホースとヘッドが同じメーカーの場合はアダプター不要でできます(旧タイプなどで、一部できないものもあります)。
アダプターを使えば、国内製品はほぼ付け替えられますが、海外製のヘッドには互換性がない場合があります。
シャワーヘッドの交換方法
シャワーヘッドの交換は、基本の手順を押さえれば初心者でも簡単に行えます。ここでは、必要な道具や外し方・取り付け方、アダプター使用時の方法を紹介します。
用意するもの(軍手・布・アダプター)
事前に必要な道具をそろえておくと、シャワーヘッドの交換がスムーズに行えます。
■用意するもの
- 新しいシャワーヘッド
- 軍手やゴム手袋:滑り止めや手の保護
- タオルや雑巾:作業中水滴や手拭き用
- アダプター:ホースとヘッドのネジ規格が合わない場合に使用
- モンキーレンチ:ネジが硬くて緩まない場合のみ必要
これらを準備しておけば、交換作業を安全かつスムーズに進められます。
シャワーヘッドの交換手順
シャワーヘッドの交換は、以下の手順で行います。スムーズに交換できれば、5〜10分程度の作業です。
- 水栓を閉める
- シャワーヘッドを反時計回りに回して外す。ゴム手袋を滑り止めにすると回しやすい。固着して回らない場合は、接続部にタオルを当て保護してから、モンキーレンチで軽く回す
- 接続部のパッキンが劣化していないか、ネジ山が傷んでいないかをチェックする
- パッキンがある場合は、パッキンを取り付けてから、新しいシャワーヘッドを時計回りに手でしっかり取り付ける。締めすぎると破損の原因になるため注意
- 接続部からの水漏れがないかとヘッドからの水の出方を確認する。手元スイッチがある場合は、動作確認も行う
アダプターが必要な場合の取り付け方法
アダプターを使ってシャワーヘッドを取り付ける場合は、必ずシャワーヘッドの説明書を確認しましょう。
基本的な接続順は、「ホース →ホースの端にUパッキン→ Oリング → アダプター → パッキン(またはOリング) → シャワーヘッド」の順になります。
無理にネジ込むと、ネジ山が変形するなどで水漏れの原因になるため注意が必要です。パッキンなどが正しく装着されているか確認しながら、手で取り付けましょう。
ホースのメーカーが不明で、適合するアダプターがわからない場合は、3~4種類のアダプターを購入して、合うものを選ぶ方法もあります。また、アダプターの選び方がわからない場合は、シャワーヘッドと複数のアダプターがセットになっている商品を選ぶと、自分で用意する手間が省けて、交換がしやすくなります。
シャワーホースの交換をする場合の方法
シャワーホースも劣化や破損で交換が必要になることがあります。ここでは、シャワーホースの長さの選び方とホースの種類、取り付け手順までを紹介します。
シャワーホースの交換が必要なケースとは?

シャワーホースの劣化は見落としがちです。一般的な交換目安は約5年程度と言われています。
以下のような場合は早めの交換をおすすめします。
- ホースにひび割れや破損があり、水漏れがある
- 経年劣化で硬くなり、曲げにくい
- 長さが合わず使いにくい、長すぎて邪魔になる
- カビなどの汚れが落ちない
- シャワーヘッドと一緒に交換して使い心地やデザインを一新したい
ホースを交換することで見た目もすっきりし、不具合も解消できます。入浴時の気分転換にもなるため、定期的に点検し、必要に応じて交換しましょう。
ホースの長さや種類を確認しよう
シャワーホースを選ぶ際は、長さと種類を検討しましょう。色や材質は、浴室の雰囲気に合わせると統一感が出ます。
| 選択ポイント | 内容 |
|---|---|
| 長さ | ・一般的な長さは1.6〜1.8m ・使い勝手が悪くなければ、今の長さを目安に選ぶ |
| 種類 | ・色:メタル、樹脂(ホワイト、ブラック、ピンク、グリーン等) ・材質:ステンレス・樹脂(塩化ビニル) |
注意点は、水栓側のシャワーホースとの接続部のネジサイズやアダプターとの対応が可能かどうかです。水栓とホースが同一メーカーであれば、基本的にアダプターなしで接続が可能です。
ホースの交換準備と注意点
シャワーホースの交換も、道具と準備を整えれば初心者でも十分に挑戦できる作業です。
水栓とホースのネジの規格が異なる場合は、アダプターを使って接続するため注意しましょう。水栓の型番を調べ、メーカーサイトで規格を確認、ホースの規格も確認して、異なる場合はアダプターの用意が必要です。

■用意するもの
- 新しいシャワーホース(付属のパッキン)
- モンキーレンチまたはウォーターポンププライヤー
- マイナスドライバー:止水栓の開閉用
- タオル:水栓周りや手拭き用
- 必要に応じてアダプター
■準備
作業前には念のために混合栓の止水栓(お湯・水)または元栓を閉めた後、水栓を開けて水栓内の水を出し切っておきましょう。
水栓にシャワーホースを取り付ける
シャワーホースを水栓から取り外し、取り付ける作業は以下の手順で行います。
- 止水栓か元栓を閉めて、蛇口を開け水栓内の水を流しきる
- モンキーレンチでナットを反時計回りに回して外す(ナットに、タオルを当ててから回すと傷防止になる)。水が出てきたら、タオルで拭き取る
- 接続部の古いパッキンを外し、新しいパッキンを取り付ける
- ホースを差し込み手で回して取り付け、その後モンキーレンチで軽く締める。固く締めすぎないように注意する
※シャワーホースの向きは、短い金具が水栓側、長い金具がシャワーヘッド側
※アダプターを使う場合はOリングやパッキンが正しく入っているか確認 - 止水栓を開け、水を流して水漏れはないか、シャワーヘッドから水が出ているかを確認する
シャワー交換の費用相場と時間の目安
シャワー交換にかかる費用や作業時間は、選ぶ製品や作業方法によって変わります。シャワー交換の価格帯や所要時間、業者に依頼した場合の相場を見ていきましょう。
シャワーヘッドの価格帯と人気機能
シャワーヘッドの価格は幅広く、シンプルなものなら1,000円台から、ウルトラファインバブル発生機能や手元止水ボタン付きなどの高機能モデルは、1〜4万円程度 で市販されています。購入は通販や家電量販店、ホームセンターなどで可能です。
人気の機能は、節水効果や美容効果を狙ったタイプですが、使用目的や予算に合わせて選びましょう。
シャワーヘッドにはTOTO・LIXILなどの大手メーカーや、KVK・SANEIなどの水栓メーカーの製品もあります。
ホースやアダプターも含めた費用目安
シャワーホースは2,000〜6,000円前後、アダプターは500〜1,500円 程度が目安です。
シャワーの交換費用はシャワーヘッドの価格によって大きく変わりますが、DIYでシンプルなモデルに交換する場合は、合計3,000〜6,000円程度です。
一方、ウルトラファインバブルや多機能タイプなど高性能なシャワーにすると、総額が1万円を超えるでしょう。用途と予算に応じてシャワーを選びましょう。
自分で交換する場合の所要時間は?
自分でシャワー交換を行う場合、シャワーヘッドだけの交換なら5〜10分程度です。ホースも交換した場合は、30分程度が目安になります。
作業時間を短縮するコツは、事前に必要な道具や部品(アダプターやパッキン)をそろえておくことです。
準備と確認を丁寧に行えば、初めてでもスムーズに進められ、失敗のリスクを大幅に減らせます。
プロに依頼した場合の費用相場
プロにシャワー交換を依頼する場合、作業費用は5,000〜10,000円くらいが相場の目安です。
事前に自分で好みのシャワーヘッドを用意しておくと、業者経由で購入するより費用を抑えられます。
業者によっては出張料や夜間料金などが発生する場合があるため、問い合わせ時に確認しておくことが大切です。
シャワー交換時の疑問と注意点
シャワー交換は簡単な作業ですが、取り付け時のコツを知っておくと、よりスムーズに取り付けられます。
シャワーとホースの間でネジが斜めに入ってしまう場合の対処法
シャワーとホースを接続する際、ネジが斜めに入ってしまう場合があります。
まず、ネジ部分をまっすぐ合わせ、軽く回してスムーズに入るか確認しましょう。ヘッドを手でしっかり固定して、ホースの方を回すとまっすぐ入りやすくなります。違和感があれば一度外し、再度慎重に回し入れましょう。
ホースの長さはどうやって決めるとよい?

ホースの長さを決める際は、まず使用中のホースの長さを測り、使いやすさに問題がなければ同じ長さを選びましょう。長さが変わると使いにくい場合があります。
長さを変更したい場合は、家族の身長や使い方(掃除やペットのシャワーなど)に合わせて、必要に応じた長さにします。
長すぎると取り回しがしにくくなるため注意が必要です。
一般的には1.6〜1.8mが標準ですが、利用目的に応じて選ぶといいでしょう。
シャワーヘッドだけ買ったが大丈夫?
シャワーヘッドだけを購入した場合でも、ネジの規格が合っていればそのまま交換可能です。ただし、ホースやシャワーヘッドがKVK・MYM・ガスター・リンナイなどの場合は、アダプターが必要になります。
基本的に同じメーカー同士は互換性が高いのですが、メーカーが異なると事前確認が必須です。
複数のアダプターがセットされている商品なら、規格違いの場合でも付属のアダプターを使えるため取り付けやすくなります。
自分で交換できない・不安な場合は水道業者へ相談
シャワー交換に不安がある場合や、自分で作業してもうまくいかないときは無理せず水道業者へ相談しましょう。ここでは、依頼のメリットや業者選びのコツを紹介します。
業者選びのポイント
シャワーの交換を依頼する業者を選ぶ際は、以下のポイントを押さえておきましょう。
| チェックポイント | チェック内容 |
|---|---|
| 対応エリア | 自宅が業者の対応エリアかどうか、近隣の業者であれば迅速対応が期待できる |
| 無料見積もりか | どの時点から費用が発生するのかの確認は必須 |
| 保証の有無 | 作業後に水漏れなどの不具合があった場合、無償で対応してくれるか |
| 水道局指定工事店 | 各自治体が認定した信頼性の高い業者です。業者のサイトの記載ではなく、自治体の水道局のサイトのリストに記載があるか確認 |
チラシやインターネットサイトで安さだけを強調している業者には注意が必要です。しっかりと内容を確認し、信頼できる業者に依頼しましょう。
お風呂のシャワー交換は意外とカンタン!もし困ったらプロへ
お風呂のシャワー交換は、初心者でも簡単に行えることをご紹介しました。
基本は今あるシャワーヘッドを外し、新しいものを取り付けるだけ。事前にホースや水栓のネジ規格を確認し、必要ならアダプターを用意することで、作業時間も短く済みます。ファインバブル機能付きなど、お気に入りのシャワーヘッドを選べば、快適なバスタイムになるでしょう。
もしアダプターがよくわからないという場合や、水漏れなどのトラブルに対応できない場合は、水道業者へ依頼すれば安心して作業を任せられます。



